ツール・ド・ロマンディ・フェミナン第2ステージは、1級山岳でのフィニッシュでエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)が母国でのワールドツアー初勝利を飾った。惜しくも敗れたウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル)は総合首位に浮上している。

ウルシュカ・ジガート(スロベニア)がエースを務めるAGインシュランス・スーダル photo:Tour de Romandie Féminin
リドル・トレックやヴィスマ・リースアバイクら5チーム、合計30名が出走しなかった波乱の幕開けとなったツール・ド・ロマンディ・フェミナン(UCIワールドツアー)は2日目を迎えた。舞台は平坦路を進み、ラストに1級山岳ラ・ズーマ(距離12.8km/平均8.1%)を駆け上がる123.2km。最終日である翌日が丘陵ステージのため、頂上で総合首位の選手が総合優勝を大きく引き寄せることになる。
この日は38歳のベテランであるクレア・スティールス(イギリス、モビスター)が単独で飛び出し、そこに25歳のジョルジア・ヴェトレッロ(イタリア、ローランド)が合流した。2名はUAEチームADQの先導するメイン集団に対し、順調にリードを拡大。しかし終盤に入るとヴェトレッロが遅れ、再びスティールスが単独先頭で1級山岳ラ・ズーマへと続く登坂に入った。

前日に5チームが去る波乱の幕開けとなったツール・ド・ロマンディ・フェミナン photo:Tour de Romandie Féminin
そして1級山岳を登り始めたスティールスは、得意な登坂を良いリズムで駆け上がる。一方のプロトンはUAEチームADQのペースメイクによって20名ほどに絞られ、リブ・アルウラー・ジェイコに牽引が代わるとスティールスを吸収。ステージ優勝、そして総合優勝争いからは初代覇者であるアシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル)らが遅れていった。
ウルシュカ・ジガート(スロベニア)で勝負したいAGインシュランス・スーダルのミレイア・ベニト(スペイン)がハイペースに持ち込むと、ジュリエット・ラブース(フランス、FDJスエズ)も遅れを喫した。そして先頭集団はスイス王者シュテフィ・ヘベリン(SDワークス・プロタイム)やエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)を含む5名に絞られる。そして残り5.5km地点で、前日の個人タイムトライアルで2位だったジガートがアタックした。

ジガートを引き離し、母国勝利を飾ったエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) photo:Tour de Romandie Féminin
これに唯一シャベイが反応し、2名のままラスト1kmを通過。残り150mでシャベイが踏み込むと、アタックで力を使ったジガートは反応できない。そのままシャベイがフィニッシュに到着し、母国スイスのクイーンステージを制した。
意外にもこれがワールドツアー初勝利となったシャベイは、「選手キャリアで最も美しい勝利。家族が見に来ているなかで、チームのサポートを結果につなげることができた。信じられない」と喜びを語った。
3秒遅れの区間2位だったジガートが総合首位に浮上。総合リーダージャージをまとい、最終日を迎えることとなった。

ワールドツアー初勝利を喜ぶエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) photo:Tour de Romandie Féminin

総合首位に浮上した ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) photo:Tour de Romandie Féminin

リドル・トレックやヴィスマ・リースアバイクら5チーム、合計30名が出走しなかった波乱の幕開けとなったツール・ド・ロマンディ・フェミナン(UCIワールドツアー)は2日目を迎えた。舞台は平坦路を進み、ラストに1級山岳ラ・ズーマ(距離12.8km/平均8.1%)を駆け上がる123.2km。最終日である翌日が丘陵ステージのため、頂上で総合首位の選手が総合優勝を大きく引き寄せることになる。
この日は38歳のベテランであるクレア・スティールス(イギリス、モビスター)が単独で飛び出し、そこに25歳のジョルジア・ヴェトレッロ(イタリア、ローランド)が合流した。2名はUAEチームADQの先導するメイン集団に対し、順調にリードを拡大。しかし終盤に入るとヴェトレッロが遅れ、再びスティールスが単独先頭で1級山岳ラ・ズーマへと続く登坂に入った。

そして1級山岳を登り始めたスティールスは、得意な登坂を良いリズムで駆け上がる。一方のプロトンはUAEチームADQのペースメイクによって20名ほどに絞られ、リブ・アルウラー・ジェイコに牽引が代わるとスティールスを吸収。ステージ優勝、そして総合優勝争いからは初代覇者であるアシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル)らが遅れていった。
ウルシュカ・ジガート(スロベニア)で勝負したいAGインシュランス・スーダルのミレイア・ベニト(スペイン)がハイペースに持ち込むと、ジュリエット・ラブース(フランス、FDJスエズ)も遅れを喫した。そして先頭集団はスイス王者シュテフィ・ヘベリン(SDワークス・プロタイム)やエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)を含む5名に絞られる。そして残り5.5km地点で、前日の個人タイムトライアルで2位だったジガートがアタックした。

これに唯一シャベイが反応し、2名のままラスト1kmを通過。残り150mでシャベイが踏み込むと、アタックで力を使ったジガートは反応できない。そのままシャベイがフィニッシュに到着し、母国スイスのクイーンステージを制した。
意外にもこれがワールドツアー初勝利となったシャベイは、「選手キャリアで最も美しい勝利。家族が見に来ているなかで、チームのサポートを結果につなげることができた。信じられない」と喜びを語った。
3秒遅れの区間2位だったジガートが総合首位に浮上。総合リーダージャージをまとい、最終日を迎えることとなった。


ツール・ド・ロマンディ・フェミナン2025第2ステージ結果
1位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) | 3:29:52 |
2位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | +0:03 |
3位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:06 |
4位 | ミレイア・ベニト(スペイン、AGインシュランス・スーダル) | +1:02 |
5位 | シュテフィ・ヘベリン(スイス、SDワークス・プロタイム) | +1:10 |
6位 | パウラ・ブラシ(スペイン、UAEチームADQ) | +1:12 |
7位 | エラ・ワイリー(ニュージーランド、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +1:31 |
8位 | ジュリエット・ラブース(フランス、FDJスエズ) | +1:34 |
9位 | ジニア・カルオリ(スイス、ネクセティス) | +1:38 |
10位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | +2:07 |
個人総合成績
1位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | 3:41:23 |
2位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) | +0:08 |
3位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:13 |
4位 | パウラ・ブラシ(スペイン、UAEチームADQ) | +0:58 |
5位 | シュテフィ・ヘベリン(スイス、SDワークス・プロタイム) | +1:26 |
6位 | ミレイア・ベニト(スペイン、AGインシュランス・スーダル) | +1:30 |
7位 | ジュリエット・ラブース(フランス、FDJスエズ) | +1:39 |
8位 | エラ・ワイリー(ニュージーランド、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +2:08 |
9位 | ジニア・カルオリ(スイス、ネクセティス) | +2:16 |
10位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | +2:21 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) |
山岳賞 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) |
ヤングライダー賞 | パウラ・ブラシ(スペイン、UAEチームADQ) |
チーム総合成績 | AGインシュランス・スーダル |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Tour de Romandie Féminin
photo:Tour de Romandie Féminin
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