ソリューションテック・ヴィーニファンティーニにトレーニー(研修生)として加入した岩村元嗣が、トップチームでの初戦となるチェコ・ツアーに臨んだ。大会初日はルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ)がスプリント勝利を飾っている。



トップチームに合流した岩村元嗣(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ) photo:Czech Tour
チーム右京には唯一の日本人選手として石橋学が出場 photo:Czech Tour


ニコロ・ガリッボ(イタリア、チーム右京)ら6名が逃げた photo:Czech Tour

中央ヨーロッパのチェコを舞台にしたチェコ・ツアー(UCI2.1)が8月14日に開幕した。全4日間のステージレースは上から3番目のカテゴリーに属するものの、例年ワールドチームが多数出場。今年はヴィスマ・リースアバイクとスーダル・クイックステップが強力なメンバーを揃えた。

中でも注目を集めるのは、8月よりイタリアのプロチームであるソリューションテック・ヴィーニファンティーニにトレーニー(研修生)として加入した岩村元嗣だ。またチーム右京も出場し、石橋学が唯一の日本人選手として参戦した。

大会初日は3つの2級山岳を越える丘陵ステージで争われ、ニコロ・ガリッボ(イタリア、チーム右京)ら6名が逃げ集団を形成する。しかし、2つのワールドチームがコントロールしたメイン集団は残り22kmで逃げを吸収。集団が一つになると、イニーゴ・エロセギ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)がアタックを仕掛けた。日本好きで知られるエロセギのこのアタックは吸収されたものの、敢闘賞を獲得している。

スプリント勝利したルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

最終局面はXDSアスタナ・ディベロップメントチームの先導で最終ストレート手前の連続するコーナーを抜け、スーダル・クイックステップのトレインからルーク・ランパーティ(アメリカ)が飛び出す。絶妙なタイミングと圧倒的なトップスピードで他を寄せ付けず、ランパーティがそのまま先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。

ツアー・オブ・ジャパンでの活躍からスーダル・クイックステップでプロデビューを果たし、2年目を迎えた22歳のランパーティにとっての今シーズン初勝利。EFエデュケーション・イージーポストへの移籍が噂されるなか、チームのアシストを見事勝利につなげた。

初日勝者に輝いたルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) photo:Czech Tour

敢闘賞に輝いたイニーゴ・エロセギ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) photo:Czech Tour

2位にはレッドブル・ボーラ・ハンスグローエの下部チームに所属するダヴィデ・ドナーティ(イタリア)が入り、3位はグレブ・シリツァ(ロシア、XDSアスタナ・ディベロップメントチーム)だった。トップチームでの初レースを無事に走り終えた岩村は32秒遅れの75位、石橋は3分8秒遅れの119位でレースを終えた。
チェコ・ツアー2025第1ステージ
1位 ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) 3:52:59
2位 ダヴィデ・ドナーティ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ・ルーキーズ)
3位 グレブ・シリツァ(ロシア、XDSアスタナ・ディベロップメントチーム)
75位 岩村元嗣(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ) +0:32
119位 石橋学(チーム右京) +3:08
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, Czech Tour
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