2025/03/06(木) - 15:30
スペシャライズドが誇るEクロスバイク「Vado SL」のアルミモデルが第2世代へとフルモデルチェンジ。よりパワフルなモーターと大容量バッテリー、ユーザーに寄り添うカスタマイズ性、シティユースで活きる新ジオメトリーなど、スペシャライズドが切り開くプレミアムなアクティブカテゴリーに相応しい意欲作に仕上がった。

スペシャライズド新宿で催された発表会。新型のVado SL 2が披露された photo:So Isobe
「ただのEバイクとは言わせない」をキーワードに、スペシャライズドのEクロスバイク「Vado SL」が第2世代へとフルモデルチェンジ。先んじて発表されていたカーボンモデルに加え、アルミモデルが刷新されたことで、Vado SLシリーズ全モデルが新世代化を遂げたことになる。
「軽さ」や「スポーティー」を重視していた第1世代のVado SLから、第2世代ではパワフルなモーターと大容量バッテリー、ユーザーに寄り添うカスタマイズ性、安定感を高めた新ジオメトリーの採用、積載量アップなど、シティユース向きの乗り味へと方針転換したことが大きな違い。都市部での移動をもっと健康に、自由に、速く、そして楽しく。「Vado SLが移動を変える」と謳われたプレゼンテーションは、クルマや電車からの乗り換えを提案するものだった。
スペシャライズドが新型Vado SLに込めたのは「移動時間の価値を高めるハイパフォーマンスバイク」というメッセージだ。高性能レースバイクを作り続けてきたスペシャライズドのノウハウを投入することで、ハイパフォーマンス・プレミアムなアクティブカテゴリーを切り開く存在となる。

標準モデルとなるTurbo Vado SL 2 4.0(49.5万円) photo:So Isobe

20mmトラベルのFuture Shockを標準装備する 
ステム装備になったディスプレイはスマートウォッチのような手頃なサイズ。液晶表示も綺麗だ

Turbo SL 1.2化したアシストユニット。最大320W/50Nmを生み出す photo:So Isobe
スペック上の大きな変化はアシストユニットのパワーアップだ。モーターはスポーツモデルのCREO(Eロード)やLEVO(E-MTB)と同じ「Turbo SL 1.2」に変更され、出力は240W/35Nmだった先代モデルから320W/50Nmへとハイパワー化。同じくバッテリーも520Whに容量を増したことで、荷物を載せても鈍らない加速と、最長5時間の連続走行が可能(往復40分の移動を1週間分走行可能)と実用性を大きく向上させている。
「大容量バッテリーを搭載するためにフレームは重量を増していますが、そのぶん安定感ある走りや積載能力のプラスなど、メリットは少なくありません。バッテリー容量や航続距離を踏まえれば、日本で発売されているEシティバイクの中で最軽量クラスです」とはプレゼンテーションで語られた言葉。
安定感を出すために標準タイヤは38mmから47mmとなり、全モデルに衝撃を吸収する20mmトラベルサスペンションのFuture Shockが標準装備され、ジオメトリーは実走テストを繰り返してヘッド&フォークアングルを寝かせたものに。舗装路から未舗装路、街中の段差も気にせず走れるように配慮されている。

カーボンフレームのVado SL 2 (日本未展開モデル) photo:So Isobe

軽量なカーボンフレームと強力なユニット。試乗では魅力ある走りを体感できた 
スラムのカーボンクランクをセットアップ
バイク設計そのものだけでなく、ユーティリティも大幅に向上させている。
例えばカーボンモデルも含めて荷物を載せるラックが標準装備されたことだ。パニアバッグや、チャイルドシート、トレーラーなどの取り付けも可能となり、前後合わせて41kgまで搭載(フロント14kg、リア27kg)できるなど先代から大きく進化。無駄を省いた専用ラックのデザインも所有欲を高めるポイントだ。
さらに、出力やケイデンスの計測はもちろんのこと、Specializedアプリを介してスマートウォッチと接続することで、心拍数を計測することも。ライドすれば自動計測が可能で、モーターアシストや表示データのカスタマイズも可能だ。

Specializedアプリ上ではさまざまな設定が可能。画像はアシストモードの設定を変えている場面。直感的なセットアップが可能だ photo:So Isobe

防犯機構「システムロック」を使用可能に。施錠モードでバイクを動かした場合に警告音が鳴るシステムだ 
初回点検や定期点検のタイミングをお知らせする機能も搭載
アシストユニットに搭載されている盗難対策機能”Turboシステムロック”加えて、アップルの「探す」機能に対応したこともシティユースでのグッドポイント(電源オフでも探すことができ、Eバイクとしては初のApple公認だという)。さらにスポーツバイクのノウハウがないユーザー層を踏まえ、メンテナス時期をお知らせしてくれる機能も搭載するなど至れり尽くせりの内容。こちらは初回点検や定期点検のタイミングをアプリとディスプレイで表示するものだ。
新宿のオフィス街でショートライド
発表会後にはアルミモデルとカーボンモデルを軽く試乗する機会を得たが、やはりTurbo 1.2モーター化によるパワーアップは漕ぎ出してすぐ体感できるものだった。
従来モーターは軽さを重視していたぶん、他社モデルに比べると絶対的なパワーで物足りなさを否めなかったけれど、新型Vado SLのパワフルさは信号発進で道路の流れをリードできるし、わざわざ坂道を探して走りたくなってしまうほど。それでいて上限の24km/hまでギクシャク感なくアシストしてくれること、さらにQファクターが先代比で1cm以上狭められていることも、いち自転車乗りとして好感度の高いポイントだ。

プレゼンテーションではハイパフォーマンス・プレミアムなアクティブカテゴリーへの注力が語られた photo:So Isobe

アルミモデルにはステップスルー式のフレームも用意する。頻繁に乗り降りする使い方に便利だ 
前後ラックも野暮ったさは無し。キッズシートやパニア、トレーラーも組み合わせ可能。前後合わせて41kgまで積載可能になった
シティユース向けに生まれ変わったというメッセージが、いちばん反映されているのが走り心地だ。開発陣がこだわったというジオメトリーが生み出す安定感は、(例え走りに集中せずとも)まるでレールに乗っているかのような安心感に繋がる。強いビル風に煽られても、ラックに重たい荷物を積んでも気を使わず走れそうだ。
カーボンモデルの走りは流石にしなやかで軽く、アルミモデルは(先代と比べれば)比較的どっしり。しかし重さから手に伝わる衝撃もFuture Shockがカットしてくれるし、先代モデルとの開発コンセプトの違いを理解すれば気になるレベルじゃない。軽さを求めた先代も継続販売されるとのことで、好みに合わせて選べるのも嬉しいところだ。
スペシャライズド Turbo Vado SL 2 ラインアップ
Turbo Vado SL 2 6.0 Carbon
カラー:1色(サテンブラックマイクロスペックル/オブシディアンフロスト)
サイズ:S、M
税込価格:770,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93924-1003/
Turbo Vado SL 2 5.0
カラー:2色(グロスダヴグレー/クールグレーフロスト、サテンディープレイクメタリック/ブラックリキッドメタルフロスト)
サイズ:S、M、L
税込価格:550,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93924-3003/
Turbo Vado SL 2 5.0 Step-Through
カラー:2色(サテンディープレイクメタリック/ブラックリキッドメタルフロスト、グロスダヴグレー/クールグレーフロスト)
サイズ:S、M
税込価格:550,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93925-3003/
Turbo Vado SL 2 4.0
カラー:2色(サテンガンメタル/スモークフロスト、グロスオアシス/デューンホワイトフロスト)
サイズ:S、M、L
税込価格:495,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93924-5103/
Turbo Vado SL 2 4.0 Step-Through
カラー:2色(グロスオアシス/デューンホワイトフロスト、サテンガンメタル/スモークフロスト)
サイズ:S、M
税込価格:495,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93925-5003/

「ただのEバイクとは言わせない」をキーワードに、スペシャライズドのEクロスバイク「Vado SL」が第2世代へとフルモデルチェンジ。先んじて発表されていたカーボンモデルに加え、アルミモデルが刷新されたことで、Vado SLシリーズ全モデルが新世代化を遂げたことになる。
「軽さ」や「スポーティー」を重視していた第1世代のVado SLから、第2世代ではパワフルなモーターと大容量バッテリー、ユーザーに寄り添うカスタマイズ性、安定感を高めた新ジオメトリーの採用、積載量アップなど、シティユース向きの乗り味へと方針転換したことが大きな違い。都市部での移動をもっと健康に、自由に、速く、そして楽しく。「Vado SLが移動を変える」と謳われたプレゼンテーションは、クルマや電車からの乗り換えを提案するものだった。
スペシャライズドが新型Vado SLに込めたのは「移動時間の価値を高めるハイパフォーマンスバイク」というメッセージだ。高性能レースバイクを作り続けてきたスペシャライズドのノウハウを投入することで、ハイパフォーマンス・プレミアムなアクティブカテゴリーを切り開く存在となる。




スペック上の大きな変化はアシストユニットのパワーアップだ。モーターはスポーツモデルのCREO(Eロード)やLEVO(E-MTB)と同じ「Turbo SL 1.2」に変更され、出力は240W/35Nmだった先代モデルから320W/50Nmへとハイパワー化。同じくバッテリーも520Whに容量を増したことで、荷物を載せても鈍らない加速と、最長5時間の連続走行が可能(往復40分の移動を1週間分走行可能)と実用性を大きく向上させている。
「大容量バッテリーを搭載するためにフレームは重量を増していますが、そのぶん安定感ある走りや積載能力のプラスなど、メリットは少なくありません。バッテリー容量や航続距離を踏まえれば、日本で発売されているEシティバイクの中で最軽量クラスです」とはプレゼンテーションで語られた言葉。
安定感を出すために標準タイヤは38mmから47mmとなり、全モデルに衝撃を吸収する20mmトラベルサスペンションのFuture Shockが標準装備され、ジオメトリーは実走テストを繰り返してヘッド&フォークアングルを寝かせたものに。舗装路から未舗装路、街中の段差も気にせず走れるように配慮されている。



バイク設計そのものだけでなく、ユーティリティも大幅に向上させている。
例えばカーボンモデルも含めて荷物を載せるラックが標準装備されたことだ。パニアバッグや、チャイルドシート、トレーラーなどの取り付けも可能となり、前後合わせて41kgまで搭載(フロント14kg、リア27kg)できるなど先代から大きく進化。無駄を省いた専用ラックのデザインも所有欲を高めるポイントだ。
さらに、出力やケイデンスの計測はもちろんのこと、Specializedアプリを介してスマートウォッチと接続することで、心拍数を計測することも。ライドすれば自動計測が可能で、モーターアシストや表示データのカスタマイズも可能だ。



アシストユニットに搭載されている盗難対策機能”Turboシステムロック”加えて、アップルの「探す」機能に対応したこともシティユースでのグッドポイント(電源オフでも探すことができ、Eバイクとしては初のApple公認だという)。さらにスポーツバイクのノウハウがないユーザー層を踏まえ、メンテナス時期をお知らせしてくれる機能も搭載するなど至れり尽くせりの内容。こちらは初回点検や定期点検のタイミングをアプリとディスプレイで表示するものだ。
新宿のオフィス街でショートライド
発表会後にはアルミモデルとカーボンモデルを軽く試乗する機会を得たが、やはりTurbo 1.2モーター化によるパワーアップは漕ぎ出してすぐ体感できるものだった。
従来モーターは軽さを重視していたぶん、他社モデルに比べると絶対的なパワーで物足りなさを否めなかったけれど、新型Vado SLのパワフルさは信号発進で道路の流れをリードできるし、わざわざ坂道を探して走りたくなってしまうほど。それでいて上限の24km/hまでギクシャク感なくアシストしてくれること、さらにQファクターが先代比で1cm以上狭められていることも、いち自転車乗りとして好感度の高いポイントだ。



シティユース向けに生まれ変わったというメッセージが、いちばん反映されているのが走り心地だ。開発陣がこだわったというジオメトリーが生み出す安定感は、(例え走りに集中せずとも)まるでレールに乗っているかのような安心感に繋がる。強いビル風に煽られても、ラックに重たい荷物を積んでも気を使わず走れそうだ。
カーボンモデルの走りは流石にしなやかで軽く、アルミモデルは(先代と比べれば)比較的どっしり。しかし重さから手に伝わる衝撃もFuture Shockがカットしてくれるし、先代モデルとの開発コンセプトの違いを理解すれば気になるレベルじゃない。軽さを求めた先代も継続販売されるとのことで、好みに合わせて選べるのも嬉しいところだ。
スペシャライズド Turbo Vado SL 2 ラインアップ
Turbo Vado SL 2 6.0 Carbon
カラー:1色(サテンブラックマイクロスペックル/オブシディアンフロスト)
サイズ:S、M
税込価格:770,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93924-1003/
Turbo Vado SL 2 5.0
カラー:2色(グロスダヴグレー/クールグレーフロスト、サテンディープレイクメタリック/ブラックリキッドメタルフロスト)
サイズ:S、M、L
税込価格:550,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93924-3003/
Turbo Vado SL 2 5.0 Step-Through
カラー:2色(サテンディープレイクメタリック/ブラックリキッドメタルフロスト、グロスダヴグレー/クールグレーフロスト)
サイズ:S、M
税込価格:550,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93925-3003/
Turbo Vado SL 2 4.0
カラー:2色(サテンガンメタル/スモークフロスト、グロスオアシス/デューンホワイトフロスト)
サイズ:S、M、L
税込価格:495,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93924-5103/
Turbo Vado SL 2 4.0 Step-Through
カラー:2色(グロスオアシス/デューンホワイトフロスト、サテンガンメタル/スモークフロスト)
サイズ:S、M
税込価格:495,000円
URL:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93925-5003/
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