モビスターがガビリアと契約更新　今季1勝もジロ＆ツールで勝利に迫る

2024年はチーム8勝と低迷したモビスターがフェルナンド・ガビリア（コロンビア）との契約更新を発表した。同選手は自身6年ぶりのツール・ド・フランスで区間2位と3位に入り、世界トップスプリンターの一人であることを示した。

---

「モビスターと契約延長することができて光栄に思っている。チームは年々組織力を強め、強さを求めているチーム。これは選手たちのモチベーションを高め、素晴らしいシーズンを目指す動機となる」と、フェルナンド・ガビリア（コロンビア）はモビスターのプレスリリースで語った。契約期間は2025年の1年間。

4年過ごしたUAEチームエミレーツを離れ、ガビリアがモビスターに移籍したのは2023年のこと。直後に出場したブエルタ・ア・サンフアン（UCI2.Pro）で加入後初勝利を飾り、ツール・ド・ロマンディ（UCIワールドツアー）でも勝利。今年は母国ツール・コロンビア（UCI2.1）で勝った勢いそのままに、ジロ・デ・イタリアに続いてツール・ド・フランス出場を果たした。

6年振りの大舞台でガビリアは第3ステージで2位、第6ステージで3位に入る。また第10ステージでも5位入賞を果たし、勝利こそ飾れなかったものの、世界トップスプリンターの中で区間2勝した2018年シーズンに迫る強さを見せた。

モビスターはグランツールで総合順位を第一目標にしているため、チーム唯一のピュアスプリンターであるガビリア。しかしチームは今季8勝という危機的状況にあるためか、ガビリアのアシスト役もこなせるベテランのアルベルト・トレス（スペイン）とダヴィデ・チモライ（イタリア）の契約を更新。「2人の契約も延長され、スプリントや平坦ステージでさらなる高みを目指せることを嬉しく思っている」と、ガビリアは意気込みを語っている。

現時点で2025年の所属が決まっているのは27名。いまだ去就が明らかにされていないナイロ・キンタナ（コロンビア）を含め、スペイン唯一であるワールドチームの動向が注目される。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos