FDJスエズが前ツール覇者フォレリングの獲得を発表「新しい自分を見つけたい」

FDJスエズがデミ・フォレリング（オランダ、SDワークス・プロタイム）の獲得を発表した。同選手は昨年ツール・ド・フランス・ファムで総合優勝し、今年ワールドツアーのステージレースで4連続総合優勝を飾った世界トップのクライマーだ。

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「FDJスエズに対して最初の話し合いから良い感覚を持った。自然と笑顔になっていた。この冒険に乗り出し、新しい発見をして、このチームで新しい自分に出会うことが楽しみ。以前からFDJスエズの団結力と攻める気持ちが好きだった。この素晴らしいチームで良いことが待っていると確信している」と、デミ・フォレリング（オランダ）はプレスリリースでそう語った。契約期間は2026年までの2年間。

世界トップクライマーであるフォレリングは、オランダ南部ペイナーケル出身の27歳。SDワークスに加入した2021年にリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ ファムで優勝後、アネミエク・ファンフルーテン（オランダ）のライバルとして数々の名勝負を繰り広げた。

特に2023年はストラーデビアンケからアムステルゴールドレース、ラ・フレーシュ・ワロンヌ、リエージュの全てで優勝というキャリアハイの活躍を見せる。そしてオランダ選手権のロードを初制覇した勢いそのままに、フォレリングはツール・ド・フランス・ファムの2代目総合優勝者に輝く。今年はツール・ファムこそ落車で総合2位に終わったものの、ラ・ブエルタ・フェメニーナからワールドツアーのステージレースで怒涛の4連続総合優勝を飾った。

今年、フランスのワールドチームであるFDJスエズからはパリ五輪と世界選手権のタイムトライアル2冠を達成したグレース・ブラウン（オーストラリア）が引退。またエースの1人であったセシリーウトラップ・ルドヴィグ（デンマーク）がキャニオン・スラムに移籍し、マルタ・カヴァッリ（イタリア）が退団するなど主力の離脱が続いた。

しかしフォレリングの他に、DSMフィルメニッヒ・ポストNLから総合エースだったジュリエット・ラブースと20歳のエグランティーヌ・レイエ（共にフランス）が加入。またチームは共に有力クライマーであるエリーズ・シャベイ（スイス、キャニオン・スラム）とアリー・ウォラストン（ニュージーランド、AGインシュランス・スーダル）を獲得し、フォレリングのアシストを確保している。

フォレリングに期待されるのはツール・ファムの王座奪還はもちろん、主要クラシックレースでチームメイトとして戦ってきたロッテ・コペッキー（ベルギー、SDワークス・プロタイム）との争いだ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos