UCIトラック世界選手権最終日。女子ケイリンで佐藤水菜が優勝し、日本の女子短距離種目で史上初の金メダルを獲得。男子スプリントでは3位決定戦に進んだ太田海也が勝利し、同種目35年ぶりとなるメダル獲得に成功。日本勢は金メダル3個を含む史上最高の結果で大会を締め括った。



女子ケイリン:佐藤水菜が日本女子短距離種目初となる金メダル獲得

後続を大きく引き離して圧勝した佐藤水菜 photo:UCI

デンマークはバレラップの「バレラップ・スーパーアリーナ」で開催されたUCIトラック世界選手権も最終日。女子ケイリンには佐藤水菜と梅川風子が参戦し、共にストレートで決勝に進出。迎えた決勝戦で、佐藤は残り2周でスパートしたエマ・フィヌカン(イギリス)を追走し、最終周回のストレートで一気にダッシュ。最終コーナーで先頭に立ちそのまま優勝を決めた。

2年連続銀メダルの雪辱を果たした佐藤水菜 photo:UCI

女子ケイリンで悲願の金メダルを獲得した佐藤水菜 photo:JCF

2021年、2022年世界選手権の同種目で共に2位。涙を飲んでいた佐藤がついにアルカンシエルを獲得した。女子スプリントで銅メダルを獲得していた好調ぶりを発揮し、ライバル勢を一切並ばせない圧倒的な力での勝利だった。梅川は5位だった。



男子スプリント:太田海也が35年ぶりの同種目日本勢メダル獲得

3位決定戦でニコラス・ポール(トリニダード・トバゴ)を破った太田海也 photo:UCI

銅メダルを獲得した太田海也。同種目の日本勢メダルは35年ぶりの快挙だ photo:JCF

一対一のスピード勝負である男子スプリント。前日に準決勝進出を決めていた太田海也は世界最強のハリー・ラブレイセン(オランダ)と対戦し、ストレートで敗れ3位決定戦へ。元世界記録保持者のニコラス・ポール(トリニダード・トバゴ)との戦いにストレート勝ちして銅メダルを獲得した。

男子スプリントでのメダル獲得は、1989年の神山雄一郎の銀、松井英幸の銅以来実に35年ぶり。チームスプリントの銅に続く今大会2つ目のメダル獲得だ。準決勝で太田を破ったラブレイセンはチームスプリントでタッグを組むジェフリー・ホフラント(オランダ)を破り前人未到の同種目6連覇を達成している。

男子マディソン:窪木一茂・今村駿介ペアは10位 photo:JCF

女子ポイントレースで池田瑞紀は10位 photo:JCF
男子エリミネーション:兒島直樹は15位 photo:JCF



また、男子エリミネーションに出場した兒島直樹は15位で、池田瑞紀は女子ポイントレースで10位。窪木一茂と今村駿介ペアで挑んだ男子マディソンは10位だった。

5日間の世界選手権を終え、日本勢は男子スクラッチの窪木一茂と男子ケイリンの山崎賢人を含む金メダル3個と銅メダル3個を獲得。メダルなしに終わったオリンピックから一転、3人の世界チャンピオンを輩出するという史上最高の結果で大会を終えている。
トラック世界選手権2024 5日目結果
女子ケイリン
1位 佐藤水菜(日本)
2位 ヘッティ・ファンデワウ(オランダ)
3位 ケイティ・マーシャン(イギリス)
5位 梅川風子(日本)
男子スプリント結果
1位 ハリー・ラブレイセン(オランダ)
2位 ジェフリー・ホフラント(オランダ)
3位 太田海也(日本)
text:So Isobe
photo:JCF

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