5月4日開幕のジロ・デ・イタリアに向け、イネオス・グレナディアーズがその出場メンバーを発表した。昨年総合2位のゲラント・トーマス(イギリス)を中心に、共に元TT世界王者であるフィリッポ・ガンナとトビアス・フォスなど強力な8名が選出された。



昨年は第20ステージでマリアローザを手放したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

フランスやスイスとの国境にも近い、イタリア北西部のピエモンテ州ヴェナリア・レアーレで開幕する第107回目ジロ・デ・イタリア。5月4日(土)の開幕を9日前に控え、イネオス・グレナディアーズが出場メンバーを発表した。

選出されたのは、昨年大会はマリアローザを着用しながらも第20ステージで逆転を許し、総合2位と悔しさ残るゲラント・トーマス(イギリス)ら8名。トーマスは「ここまで良い準備ができており、開幕に向けて素晴らしいコンディションにある。強いメンバーが揃い、また僕たちには良い絆で結ばれている。昨年と同じ中核のメンバーに新しい戦力が加わった。トレーニング合宿で長い時間を共にし、何をやるべきかを理解し、結果を出すことに向けて高いモチベーションがある」と意気込みを語った。

ジロ・デ・イタリア出場メンバー
ゲラント・トーマス(イギリス)
テイメン・アレンスマン(オランダ)
トビアス・フォス(ノルウェー)
フィリッポ・ガンナ(イタリア)
ジョナタン・ナルバエス(エクアドル)
マグナス・シェフィールド(アメリカ)
ベン・スウィフト(イギリス)
コナー・スウィフト(イギリス)

選出されたフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

昨年トーマスをアシストし、自らも総合6位(ヤングライダーでは2位)に入ったアレンスマンは2年連続の出場を果たし、36歳のベン・スウィフトも昨年同様ロードキャプテンとしてチームを支える。

そして今年の注目は2人の元タイムトライアル世界チャンピオンが揃ったこと。昨年は新型コロナウイルス感染により第7ステージで去ったガンナ(2020年&21年TT世界王者)に加え、今年チームに加入した2022年覇者のフォスが出場を決めた。なお、今大会の個人タイムトライアルは第7ステージ(37.2km)と第14ステージ(31km)に登場する。

次期エース候補のアレンスマン&シェフィールドに注目

グランツール初出場となる若手のマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

山岳でトーマスを支えるのは先述したアレンスマンに加え、ナルバエスとコナー・スウィフトというグランツールの経験豊富なメンバーたち。また22歳のシェフィールドはこれがグランツール初出場となり、昨年はツアー・オブ・ノルウェー(UCI2.Pro)で総合2位と1週間程度のステージレースで着実に成績を残している、将来の総合エース候補だ。

トーマスは総合争いで最大のライバルとなるタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)について、「彼が優勝候補筆頭でありチームも強い。だがそれによって彼は3週間の長くて厳しいレースの間、全員の注目を集めることになる」とコメント。また「僕たちの作戦は積極的な走りをして、あらゆるチャンスでプレッシャーをかけ、総合タイムを稼ぐことだ」とメンバー発表のプレスリリースを締めくくった。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

最新ニュース(全ジャンル)