2024/03/30(土) - 18:00
明日の3月31日(日)、「クラシックの王様」ことロンド・ファン・フラーンデレンが開催される。ライバル不在で有力視されるファンデルプールやピーダスンやマイナーチェンジが施されたコース、そして女子レースをプレビューします。
モニュメントと呼ばれる世界5大クラシックの中でも「クラシックの王様」と呼ばれ、一際存在感を見せるロンド・ファン・フラーンデレン。1913年の初開催から長年ベルギー北部のフランドル地方で愛され続け、今年で108回目を迎える大会が明日3月31日(日)に開催される。
ツール・デ・フランドルとも呼ばれる本レースが自転車競技熱の高いフランドル地方だけでなく、世界的に注目される理由はその過酷なコースにある。270.8kmレースの出発地点は昨年のブルッヘからアントワープとなり、そこからオーデナールデ周辺に設定された17の急坂と7箇所の石畳区間を駆け巡る。
より安全が確保されたコースへとリニューアル
近年、選手やチーム、ファンが求める「コースの安全性の向上」の声を受け、レース主催者は今年からコース変更に着手。特に「序盤の100kmはより広いコース(主要道路)を採用した」と語り、またドワーズ・ドール・フラーンデレンでワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)を含む集団落車を引き起こしたカナリエベルグ(正確にはそこに至る下り坂)とコルテケールをコースから除外した。
また今年もミュール・カペルミュールは登場しない一方で、パテルベルグと昨年タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が優勝に繋がるアタックを見せたオウデ・クワレモントは健在。そして残り45km地点に登場する最大勾配22%の激坂コッペンベルグは、そのアプローチが新しくなり安全性が向上している。
同日開催の女子レースはオーデナールデを発着する163kmで、12の急坂と7つの石畳区間が登場。もちろんコッペンベルグやオウデ・クワレモント、パテルベルグが選手たちを待ち受ける。
ポガチャルとファンアールトが不在の中、ファンデルプールが3度目の優勝目指す
昨年はビッグスリー(ポガチャル、ファンデルプール、ファンアールト)が大会を盛り上げたが、ディフェンディング王者のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)はジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスに注力するため不出場。ファンアールトは前述した落車で鎖骨と肋骨を骨折し、更にクリストフ・ラポルト(フランス)は体調不良とサドル痛で不在となった。
そのため優勝候補最有力に挙げられるのが、2020年&22年覇者であるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)だ。前哨戦のE3サクソ・クラシックを独走で制し、ヘント〜ウェヴェルヘムでは2位と順調なロードレースへの順応を見せている。ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)が直前で出場を回避したためチーム力は落ちたものの、現世界王者が5つ星の優勝候補であることに変わりはない。
そのライバルと目されるのが昨年3位のマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)。ドワーズ・ドールでの落車で「万全の体調ではない」と言うものの、ヘントではジョナサン・ミラン(イタリア)と協調してファンデルプールを下し、また新戦力のティム・デクレルク(ベルギー)を加えたチーム力はファンデルプールも「とても強い敵となる」と警戒する。
優勝経験のあるカスパー・アスグリーン(デンマーク、スーダル・クイックステップ)とアルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)が揃うなか、ポガチャル不在のUAEからはティム・ウェレンス(ベルギー)とマルク・ヒルシ(スイス)が出場。他にもミラノ〜サンレモで2位だったマイケル・マシューズ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)やビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)も初制覇を狙う。
コペッキーを含むSDワークスにリドルはどう挑む
達成すれば史上初の3連覇となるロッテ・コペッキー(ベルギー)を擁するSDワークス・プロタイムは、デミ・フォレリングとロレーナ・ウィーベス(共にオランダ)に、マルチプレーヤーのマーレン・ロイサー(スイス)と最強チームで臨む。それに対するはエリーザ・ロンゴボルギーニとエリーザ・バルサモ(共にイタリア)、シリン・ファンアンローイ(オランダ)が揃うリドル・トレックだ。
そこに前哨戦のドワーズ・ドール・フラーンデレンを制したマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)はスプリントを狙い、グラベル選手権王者であるカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)は積極的にレースを動かしてくるだろう。
text:Sotaro.Arakawa
モニュメントと呼ばれる世界5大クラシックの中でも「クラシックの王様」と呼ばれ、一際存在感を見せるロンド・ファン・フラーンデレン。1913年の初開催から長年ベルギー北部のフランドル地方で愛され続け、今年で108回目を迎える大会が明日3月31日(日)に開催される。
ツール・デ・フランドルとも呼ばれる本レースが自転車競技熱の高いフランドル地方だけでなく、世界的に注目される理由はその過酷なコースにある。270.8kmレースの出発地点は昨年のブルッヘからアントワープとなり、そこからオーデナールデ周辺に設定された17の急坂と7箇所の石畳区間を駆け巡る。
より安全が確保されたコースへとリニューアル
近年、選手やチーム、ファンが求める「コースの安全性の向上」の声を受け、レース主催者は今年からコース変更に着手。特に「序盤の100kmはより広いコース(主要道路)を採用した」と語り、またドワーズ・ドール・フラーンデレンでワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)を含む集団落車を引き起こしたカナリエベルグ(正確にはそこに至る下り坂)とコルテケールをコースから除外した。
また今年もミュール・カペルミュールは登場しない一方で、パテルベルグと昨年タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が優勝に繋がるアタックを見せたオウデ・クワレモントは健在。そして残り45km地点に登場する最大勾配22%の激坂コッペンベルグは、そのアプローチが新しくなり安全性が向上している。
同日開催の女子レースはオーデナールデを発着する163kmで、12の急坂と7つの石畳区間が登場。もちろんコッペンベルグやオウデ・クワレモント、パテルベルグが選手たちを待ち受ける。
ポガチャルとファンアールトが不在の中、ファンデルプールが3度目の優勝目指す
昨年はビッグスリー(ポガチャル、ファンデルプール、ファンアールト)が大会を盛り上げたが、ディフェンディング王者のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)はジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスに注力するため不出場。ファンアールトは前述した落車で鎖骨と肋骨を骨折し、更にクリストフ・ラポルト(フランス)は体調不良とサドル痛で不在となった。
そのため優勝候補最有力に挙げられるのが、2020年&22年覇者であるマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)だ。前哨戦のE3サクソ・クラシックを独走で制し、ヘント〜ウェヴェルヘムでは2位と順調なロードレースへの順応を見せている。ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)が直前で出場を回避したためチーム力は落ちたものの、現世界王者が5つ星の優勝候補であることに変わりはない。
そのライバルと目されるのが昨年3位のマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)。ドワーズ・ドールでの落車で「万全の体調ではない」と言うものの、ヘントではジョナサン・ミラン(イタリア)と協調してファンデルプールを下し、また新戦力のティム・デクレルク(ベルギー)を加えたチーム力はファンデルプールも「とても強い敵となる」と警戒する。
優勝経験のあるカスパー・アスグリーン(デンマーク、スーダル・クイックステップ)とアルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)が揃うなか、ポガチャル不在のUAEからはティム・ウェレンス(ベルギー)とマルク・ヒルシ(スイス)が出場。他にもミラノ〜サンレモで2位だったマイケル・マシューズ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)やビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)も初制覇を狙う。
コペッキーを含むSDワークスにリドルはどう挑む
達成すれば史上初の3連覇となるロッテ・コペッキー(ベルギー)を擁するSDワークス・プロタイムは、デミ・フォレリングとロレーナ・ウィーベス(共にオランダ)に、マルチプレーヤーのマーレン・ロイサー(スイス)と最強チームで臨む。それに対するはエリーザ・ロンゴボルギーニとエリーザ・バルサモ(共にイタリア)、シリン・ファンアンローイ(オランダ)が揃うリドル・トレックだ。
そこに前哨戦のドワーズ・ドール・フラーンデレンを制したマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)はスプリントを狙い、グラベル選手権王者であるカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)は積極的にレースを動かしてくるだろう。
text:Sotaro.Arakawa
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