2024/03/22(金) - 08:50
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)が逃げたボルタ・ア・カタルーニャ4日目は集団スプリントで決着。2月の脳震盪から復帰したマライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)がコカールらを退け、今季初勝利を掴んだ。
スペイン北東部のカタルーニャ州を巡るボルタ・ア・カタルーニャは4日目を迎えた。169.2kmコースの大半は平坦路のため、この日の予想は集団スプリント。だが中盤には2級山岳(距離3.9km/平均6.7%)が設定された逃げ切りの可能性もあるレイアウトのため、”逃げのスペシャリスト”として知られるトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)が動いた。
カタルーニャで通算区間5勝と抜群の相性を誇るデヘントと共に逃げたのは、ウルコ・ベラーデ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)とイーダル・アンデシェン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)の2人。それを2分半の差で追いかけるメイン集団の先頭には、スプリンターのブライアン・コカール(フランス)を擁するコフィディスが人数を固めた。
2級山岳を越え、逃げ集団は一時3分半までタイム差を拡げる。しかしコフィディスに加えEFエデュケーション・イージーポストやアンテルマルシェ・ワンティもプロトンのペースメイクに協力したため、残り50km地点でベラーデを吸収。残り30kmでデヘントとアンデシェンがメイン集団に飲み込まれ、直後の中間スプリントをワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス)が先頭通過して-3秒のボーナスタイムを得た。
その後牽制に入った集団からルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が飛び出す。2日後に40歳の誕生日を迎え、今年限りで引退を発表しているマテはリードを維持。しかしアンテルマルシェやアルペシン・ドゥクーニンクが先頭の集団は常にマテを視界内に捉え、集団後方ではデヘントとサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)が談笑するほどペースは落ち着いた。
残り8.5kmでマテは集団に捉まり、徐々に集団内の位置取り争いが激化していく。ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)が同じイギリス出身のイーサン・ヘイターのために先頭に出てフラムルージュ(残り1km)を通過。最終ストレートでロット・デスティニーのトレイン先頭は代わり、残り200mからジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア)がスプリントを開始する。
ドリズナーズのスピードは伸びず、その背後についていたコカールが先頭へ。その更に背後にいたマライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)も飛び出し、その両脇でコカールとエミルス・リエピンシュ(ラトビア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がもがく。しかしファンデンベルフのスピードには誰も敵わず、オランダ出身の24歳が勝利を掴んだ。
「今日は僕が勝利を狙いに行く作戦だった。チームメイトは集団先頭で逃げとの差をコントロールしてくれ、レースを通して自分の調子の良さを感じていた。最後はラウンドアバウトで混沌とした展開となったが、ブライアン・コカールの背後についた。冬のトレーニングの成果だよ」と語ったファンデンベルフ。
1月のレースから勝利に絡み続ける好調さを見せていたものの、2月中旬のヴォルタ・アン・アルガルヴェで落車。脳震盪により1ヶ月間実戦から離れており、このカタルーニャで念願のシーズン初勝利を手に入れた。
スペイン北東部のカタルーニャ州を巡るボルタ・ア・カタルーニャは4日目を迎えた。169.2kmコースの大半は平坦路のため、この日の予想は集団スプリント。だが中盤には2級山岳(距離3.9km/平均6.7%)が設定された逃げ切りの可能性もあるレイアウトのため、”逃げのスペシャリスト”として知られるトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)が動いた。
カタルーニャで通算区間5勝と抜群の相性を誇るデヘントと共に逃げたのは、ウルコ・ベラーデ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)とイーダル・アンデシェン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)の2人。それを2分半の差で追いかけるメイン集団の先頭には、スプリンターのブライアン・コカール(フランス)を擁するコフィディスが人数を固めた。
2級山岳を越え、逃げ集団は一時3分半までタイム差を拡げる。しかしコフィディスに加えEFエデュケーション・イージーポストやアンテルマルシェ・ワンティもプロトンのペースメイクに協力したため、残り50km地点でベラーデを吸収。残り30kmでデヘントとアンデシェンがメイン集団に飲み込まれ、直後の中間スプリントをワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス)が先頭通過して-3秒のボーナスタイムを得た。
その後牽制に入った集団からルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が飛び出す。2日後に40歳の誕生日を迎え、今年限りで引退を発表しているマテはリードを維持。しかしアンテルマルシェやアルペシン・ドゥクーニンクが先頭の集団は常にマテを視界内に捉え、集団後方ではデヘントとサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)が談笑するほどペースは落ち着いた。
残り8.5kmでマテは集団に捉まり、徐々に集団内の位置取り争いが激化していく。ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)が同じイギリス出身のイーサン・ヘイターのために先頭に出てフラムルージュ(残り1km)を通過。最終ストレートでロット・デスティニーのトレイン先頭は代わり、残り200mからジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア)がスプリントを開始する。
ドリズナーズのスピードは伸びず、その背後についていたコカールが先頭へ。その更に背後にいたマライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)も飛び出し、その両脇でコカールとエミルス・リエピンシュ(ラトビア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がもがく。しかしファンデンベルフのスピードには誰も敵わず、オランダ出身の24歳が勝利を掴んだ。
「今日は僕が勝利を狙いに行く作戦だった。チームメイトは集団先頭で逃げとの差をコントロールしてくれ、レースを通して自分の調子の良さを感じていた。最後はラウンドアバウトで混沌とした展開となったが、ブライアン・コカールの背後についた。冬のトレーニングの成果だよ」と語ったファンデンベルフ。
1月のレースから勝利に絡み続ける好調さを見せていたものの、2月中旬のヴォルタ・アン・アルガルヴェで落車。脳震盪により1ヶ月間実戦から離れており、このカタルーニャで念願のシーズン初勝利を手に入れた。
ボルタ・ア・カタルーニャ2024第4ステージ
1位 | マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | 3:40:19 |
2位 | アルネ・マーリッツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
3位 | エミルス・リエピンシュ(ラトビア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
4位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
5位 | アクセル・ローランス(フランス、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
6位 | シリル・バルト(フランス、グルパマFDJ) | |
7位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
8位 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
9位 | オールイス・アウラール(ベネズエラ、カハルラル・セグロスRGA) | |
10位 | ジャコポ・モスカ(イタリア、リドル・トレック) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 17:18:31 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | +2:27 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +2:55 |
4位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | +3:21 |
5位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +3:22 |
6位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +3:27 |
7位 | ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) | +3:31 |
8位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +3:32 |
9位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +3:50 |
10位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +3:52 |
その他の特別賞
ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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