2024/02/09(金) - 08:45
女子ワールドツアー第3戦となるUAEツアー・ウィメンが開幕。初日は集団スプリントに持ち込まれ、世界王者ロッテ・コペッキー(ベルギー)のリードアウトを受けたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がシーズン初戦で勝利を掴んだ。
オーストラリアで動き出した2024年ワールドツアーは中東のアラブ首長国連邦に上陸。2月19日から始まる男子レースに先出ち、昨年より始まったUAEツー・ウィメンが2月8日(木)に開幕を迎えた。
全4ステージで争われる今大会の舞台は、名物坂ジュベルハフィートにフィニッシュする3日目を除き山岳が一つも登場しない平坦ステージだ。そのため世界最速という呼び声高いロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)やキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)などトップスプリンターが集結。一方そのライバルであるシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)は体調不良で欠場した。
また総合狙うべくSDワークスは世界王者のロッテ・コペッキー(ベルギー)を擁し、前回総合優勝したエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)も揃った。
大会初日はドバイの中心地にあるドバイ・ミラクルガーデンから砂漠地帯を経由し、ヤシの木のような人工島「パーム・ジュメイラ」の根本にあるドバイ・ハーバーにフィニッシュする122km。風以外は心配無用な平坦路がフィニッシュラインまで続くレースは、中盤に入りアリス・パラッツィ(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ)が飛び出した。
しかしFDJスエズの牽引するメイン集団がパラッツィを捉え、途中落車に巻き込まれたロンゴボルギーニはバイク交換によって無事再スタートを切る。その後ヤニナ・クスコバ(ウズベキスタン、タシュケントシティ・プロフェッショナルサイクリングチーム)ら2名が逃げを試みるも決まらず、ひと塊の集団はドバイの市街地に戻ってきた。
集団スプリントに向けて緊張感が増していく集団では、残り13km地点で再び11名の落車が発生する。その中に総合エースで37歳のベテラン、クレア・スティールス(イギリス)が巻き込まれたモビスターだったが、アシスト総動員でティールスの集団復帰に成功している。
残り5kmを過ぎて積極的にペースを作るチームは現れず、3車線いっぱいに横に拡がった集団はFDJやコフィディス・ウィメンがトレインを並べる。そして残り2.5kmを過ぎても牽制状態のプロトンからオーストリア王者のカリーナ・シュレンプ(フェニックス・ドゥクーニンク)が飛び出す。このアタックをきっかけに一気にスピードの上がったプロトンが残り700mでシュレンプを捉え、最終ストレートに入りSDワークスが先頭へ。
SDワークスのリードアウトはバルバラ・グアリスキ(イタリア)からアルカンシエルのコペッキーに引き継がれ、フィニッシュ手前100mでウィーベスが発射。コールの代わりにエースを任されたラケーレ・バルビエーリ(イタリア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)やコンソンニが懸命に踏み込むものの届かず、後ろを振り返る余裕を見せたウィーベスが勝利のガッツポーズを披露した。
サントス・ツアー・ダウンアンダーとディーキンユニバーシティ・エリートウィメンズロードレースをスキップしたSDワークスにとって、今シーズンの初戦で掴んだ勝利。「風の影響を受けることなく完璧な位置まで連れて行ってもらう教科書通りのリードアウト。完璧な形でシーズン開幕戦を迎えることができた」と、ウィーベスは喜びを語った。
コールというライバルが不在かつコペッキーを含む盤石なアシスト体制を得るウィーベス。今大会どこまで勝ち星を伸ばすのかに注目される。
オーストラリアで動き出した2024年ワールドツアーは中東のアラブ首長国連邦に上陸。2月19日から始まる男子レースに先出ち、昨年より始まったUAEツー・ウィメンが2月8日(木)に開幕を迎えた。
全4ステージで争われる今大会の舞台は、名物坂ジュベルハフィートにフィニッシュする3日目を除き山岳が一つも登場しない平坦ステージだ。そのため世界最速という呼び声高いロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)やキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)などトップスプリンターが集結。一方そのライバルであるシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)は体調不良で欠場した。
また総合狙うべくSDワークスは世界王者のロッテ・コペッキー(ベルギー)を擁し、前回総合優勝したエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)も揃った。
大会初日はドバイの中心地にあるドバイ・ミラクルガーデンから砂漠地帯を経由し、ヤシの木のような人工島「パーム・ジュメイラ」の根本にあるドバイ・ハーバーにフィニッシュする122km。風以外は心配無用な平坦路がフィニッシュラインまで続くレースは、中盤に入りアリス・パラッツィ(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ)が飛び出した。
しかしFDJスエズの牽引するメイン集団がパラッツィを捉え、途中落車に巻き込まれたロンゴボルギーニはバイク交換によって無事再スタートを切る。その後ヤニナ・クスコバ(ウズベキスタン、タシュケントシティ・プロフェッショナルサイクリングチーム)ら2名が逃げを試みるも決まらず、ひと塊の集団はドバイの市街地に戻ってきた。
集団スプリントに向けて緊張感が増していく集団では、残り13km地点で再び11名の落車が発生する。その中に総合エースで37歳のベテラン、クレア・スティールス(イギリス)が巻き込まれたモビスターだったが、アシスト総動員でティールスの集団復帰に成功している。
残り5kmを過ぎて積極的にペースを作るチームは現れず、3車線いっぱいに横に拡がった集団はFDJやコフィディス・ウィメンがトレインを並べる。そして残り2.5kmを過ぎても牽制状態のプロトンからオーストリア王者のカリーナ・シュレンプ(フェニックス・ドゥクーニンク)が飛び出す。このアタックをきっかけに一気にスピードの上がったプロトンが残り700mでシュレンプを捉え、最終ストレートに入りSDワークスが先頭へ。
SDワークスのリードアウトはバルバラ・グアリスキ(イタリア)からアルカンシエルのコペッキーに引き継がれ、フィニッシュ手前100mでウィーベスが発射。コールの代わりにエースを任されたラケーレ・バルビエーリ(イタリア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)やコンソンニが懸命に踏み込むものの届かず、後ろを振り返る余裕を見せたウィーベスが勝利のガッツポーズを披露した。
サントス・ツアー・ダウンアンダーとディーキンユニバーシティ・エリートウィメンズロードレースをスキップしたSDワークスにとって、今シーズンの初戦で掴んだ勝利。「風の影響を受けることなく完璧な位置まで連れて行ってもらう教科書通りのリードアウト。完璧な形でシーズン開幕戦を迎えることができた」と、ウィーベスは喜びを語った。
コールというライバルが不在かつコペッキーを含む盤石なアシスト体制を得るウィーベス。今大会どこまで勝ち星を伸ばすのかに注目される。
UAEツアー・ウィメン2024第1ステージ
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 2:59:11 |
2位 | ラケーレ・バルビエーリ(イタリア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
3位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | |
4位 | ジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
5位 | マギー・コールズリスター(カナダ、ローランド) | |
6位 | ヴァレンタイン・フォルタン(フランス、コフィディス・ウィメン) | |
7位 | ラウラ・ルイスペレス(スペイン、モビスター) | |
8位 | ソフィア・コッリネッリ(イタリア、ローランド) | |
9位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | |
10位 | クララ・コッポニ(フランス、リドル・トレック) |
個人総合成績
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 2:59:01 |
2位 | ラケーレ・バルビエーリ(イタリア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:04 |
3位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | +0:06 |
4位 | ヤニナ・クスコバ(ウズベキスタン、タシュケントシティ・プロフェッショナルサイクリングチーム) | +0:07 |
5位 | アリス・パラッツィ(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ) | |
6位 | ルース・アドヘースツ(オランダ、FDJスエズ) | +0:08 |
7位 | ガイア・セガト(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ) | |
8位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | +0:09 |
9位 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) | |
10位 | ジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:10 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
ヤングライダー賞 | ヤニナ・クスコバ(ウズベキスタン、タシュケントシティ・プロフェッショナルサイクリングチーム) |
チーム総合成績 | ローランド |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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