2023/06/01(木) - 19:00
「ハルヒル」や「富士ヒル」などを控えるヒルクライムシーズン真っ只中のGWのクライマーの聖地こと檜原都民の森で突撃取材を実施。全3編で、vol.2は今回の都民の森愛車取材で最高齢となる、79歳のサイクリストを含む4名のこだわりの愛車を紹介していく。
二瓶隆さん トレック DOMANE AL Disc
仲間は富士ヒルやハルヒルに向けて試走に行っている中、都民の森にやってきたという二瓶さん。愛車はトレックのアルミロードバイク"Domane AL Disc"。カーボンではなくアルミモデルを選んだ理由は「元々乗っていたカーボンバイクが事故で壊れてしまって、トレックストアで相談したときに勧められました。また、フレームカラーが気に入ったんですよ」とのこと。
お寺巡りが好きな二瓶さん、「私は自分のバイクを"仏車"と呼んでいます」と語るように、フレームには深大寺の厄除けのシールや交通安全のシールが貼られ、サドルの下には比叡山延暦寺のお守りをつけている。もう事故に遭わずに楽しいサイクルライフを送れることを私たちも祈っております。
コンポーネントはスラム RIVAL。金色のグロータックの機械式ディスクブレーキキャリパーEQUALや黄色のロゴのピレリ P ZERO RACE TLRが装着されるなど、バイクのコーディネートはフレームカラーに合わせて、黄色や金色のパーツを差し色として組み合わせられていた。
日頃から150kmくらいのライドを楽しんでいるという二瓶さんはサイクルコンピューターもロングライド向けのスペック。レザイン MEGA C GPS BLACKを使用し、モニターにはナビページを表示させていた。「神奈川から大阪に向かい、琵琶湖を回って神奈川に帰ってくる2泊するロングライドがしたいですね」と今年の夏の目標を語っていただきました!
甲田賢治さん フジ PHANTOM
今年初ライドで都民の森へやってきた、自転車歴15年の甲田賢治さん。20代後半からオートバイと自転車に並行して乗るようになったそうで、都民の森には、当時の愛車であるホンダ NSR、イギリスのバイクブランドのBSA-SRなどオートバイに乗って、都民の森にツーリングに来ていたという。
そんな、甲田さんの今の愛車はずっと憧れていたというフジのクロモリロードバイク"PHANTOM"。バイクのカスタムテーマは「シルバー」ということもあり、バイクを見ると至る所がシルバーに輝いている。コンポーネントはシルバーカラーのシマノ 105 5700系が搭載されていた。
ホイールは最近やっと入手できたという銀リムのマヴィック KSYRIUM SLが取り付けられていた。タイヤは「転がりが軽くて気に入っている」というパナレーサー AGILESTが装着されていた。サドルは90年代のセッレイタリア FLITE チタンレールモデルがアッセンブルされていた。
これから走ってみたいところを尋ねると、「前回途中で断念してしまったんですが、つくば・霞ヶ浦のりんりんロードに再度チャレンジしたいと思っています。霞ヶ浦の自販機で売っている唐揚げ弁当がおいしくて、また食べに行きたいです」。
平野太一さん ファクター O2 VAM イスラエルサイクリングアカデミーモデル
埼玉県から自走で都民の森まで駆け上がってきた平野太一さん。ロードバイクには高校1年生から趣味で乗り始めて、今年で自転車歴は9年目。高校生3年生の時にはアルバイト代を貯めて、工具やパーツを手に入れ、自分でバイクを組むようになったのだとか。
そんな平野さんの愛車はイスラエルサイクリングアカデミー(現在はイスラエル・プレミアテック)のチームカラーを纏ったファクターの軽量オールラウンドバイク"O2 VAM"。「ファクターは憧れのバイクで、ロマン・バルデ(フランス)がレースで乗っているのを見て、憧れるようになりました。本当は2018年限定で発売されたバルデのシルバーの限定カラーが欲しかったのですが、他のバイクを買ってしまったタイミングで購入できなかったんです。でも、今のチームカラーも気に入っています!」と愛車との出会いについて教えてくれた。
コンポーネントはシマノ ULTEGRA R8100シリーズで統一され、リアディレーラーにはセラミックスピードのビッグプーリーが装着されていた。ハンドルやシートポスト、ホイールはファクターと関係の深いブラックインクで揃えている。「フレームセットを購入するとプラス10万円でホイールが付いてくるお得なタイミングだったんです」と、そのチョイスの理由も教えていただいた。
足回りはクリンチャータイヤのコンチネンタル GRAND PRIX 5000で、インナーチューブはチューボリートTUBO ROADの組み合わせ。「自分でチューブ交換をしたんですけど、ブチルチューブと同じ感覚で空気を入れたら破裂させてしまいました。高かったのでショックですが、勉強になりました」。ちなみにFOSSのチューブで同じく失敗した編集部員もいるので、皆さんもTPUチューブの取り扱いには気を付けましょう。
自転車の楽しいところを尋ねると「きつい場面が好きです。日常では面倒くさがり屋なんですが、自転車だときつくても楽しんですよね。好きなことなので頑張れます。今までレースやイベントに参加したことないんですが、ヒルクライムが好きなので東京ヒルクライムHINOHARAステージには興味があります。あと、今後は景色が良い渋峠と乗鞍に走りに行きたいですね!」と、今後の目標を語ってくれました。
会川忠洋さん フェルト VR Advanced
今回の都民の森愛車取材で最高齢となる、79歳の会川忠洋さんが満を持して登場。会川さんはリエージュ~バストーニュ~リエージュで落車リタイアしたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)と同じく、左手の舟状骨を12月に骨折し、4月に針を抜く手術を終え、取材日のGWが4ヶ月ぶりの復帰ライドだった。
都民の森を一緒に駆け上がってきたライド仲間の服部さんと佐藤さんから会川さんは"鉄人"と呼ばれているのだとか。その理由を尋ねるとなんと会川さんは佐渡トライアスロンに20回以上出場し、自転車のみならずヒマラヤ山脈とキリマンジャロ山脈、アンデス山脈に登頂するなど、あらゆるスポーツにチャレンジしているとのこと。
そんな会川さんの愛車はフェルトのエンデュランスロードバイク"VR Advanced"。シマノ ULTEGRA R8070シリーズのDI2コンポーネントが搭載され、クランクのみシマノ 105でステージズのパワーメーターが取り付けられていた。足回りはアレックスリム RXD3のホイールとコンチネンタル GRAND PRIX 5000の組み合わせ。
昨年は埼玉県入間市にあるショップ「大福屋」の仲間と共に群馬県にある御荷鉾のスーパー林道を走ってきたという。すっかりグラベルサイクリングに魅了されたようで、会川さんは「78歳からのグラベルバイク、なんて本を書きたくなるくらい楽しかった」と話していた。
今後のライド予定をお尋ねすると、「しまなみ海道ですね。平地だけだと退屈なので、少し寄り道して四国で一番高い山の石鎚山を登るのも良いですね。」と話してくれた。「前向きでいること。楽しいことややりたいことを見つけ、チャレンジするのが大切。そうすれば答えが見えてくる」と、ずっと元気でいる秘訣を伝授してくれた。これからも楽しいサイクリングライフを!
text:Michinari TAKAGI
photo:So Isobe
二瓶隆さん トレック DOMANE AL Disc
仲間は富士ヒルやハルヒルに向けて試走に行っている中、都民の森にやってきたという二瓶さん。愛車はトレックのアルミロードバイク"Domane AL Disc"。カーボンではなくアルミモデルを選んだ理由は「元々乗っていたカーボンバイクが事故で壊れてしまって、トレックストアで相談したときに勧められました。また、フレームカラーが気に入ったんですよ」とのこと。
お寺巡りが好きな二瓶さん、「私は自分のバイクを"仏車"と呼んでいます」と語るように、フレームには深大寺の厄除けのシールや交通安全のシールが貼られ、サドルの下には比叡山延暦寺のお守りをつけている。もう事故に遭わずに楽しいサイクルライフを送れることを私たちも祈っております。
コンポーネントはスラム RIVAL。金色のグロータックの機械式ディスクブレーキキャリパーEQUALや黄色のロゴのピレリ P ZERO RACE TLRが装着されるなど、バイクのコーディネートはフレームカラーに合わせて、黄色や金色のパーツを差し色として組み合わせられていた。
日頃から150kmくらいのライドを楽しんでいるという二瓶さんはサイクルコンピューターもロングライド向けのスペック。レザイン MEGA C GPS BLACKを使用し、モニターにはナビページを表示させていた。「神奈川から大阪に向かい、琵琶湖を回って神奈川に帰ってくる2泊するロングライドがしたいですね」と今年の夏の目標を語っていただきました!
甲田賢治さん フジ PHANTOM
今年初ライドで都民の森へやってきた、自転車歴15年の甲田賢治さん。20代後半からオートバイと自転車に並行して乗るようになったそうで、都民の森には、当時の愛車であるホンダ NSR、イギリスのバイクブランドのBSA-SRなどオートバイに乗って、都民の森にツーリングに来ていたという。
そんな、甲田さんの今の愛車はずっと憧れていたというフジのクロモリロードバイク"PHANTOM"。バイクのカスタムテーマは「シルバー」ということもあり、バイクを見ると至る所がシルバーに輝いている。コンポーネントはシルバーカラーのシマノ 105 5700系が搭載されていた。
ホイールは最近やっと入手できたという銀リムのマヴィック KSYRIUM SLが取り付けられていた。タイヤは「転がりが軽くて気に入っている」というパナレーサー AGILESTが装着されていた。サドルは90年代のセッレイタリア FLITE チタンレールモデルがアッセンブルされていた。
これから走ってみたいところを尋ねると、「前回途中で断念してしまったんですが、つくば・霞ヶ浦のりんりんロードに再度チャレンジしたいと思っています。霞ヶ浦の自販機で売っている唐揚げ弁当がおいしくて、また食べに行きたいです」。
平野太一さん ファクター O2 VAM イスラエルサイクリングアカデミーモデル
埼玉県から自走で都民の森まで駆け上がってきた平野太一さん。ロードバイクには高校1年生から趣味で乗り始めて、今年で自転車歴は9年目。高校生3年生の時にはアルバイト代を貯めて、工具やパーツを手に入れ、自分でバイクを組むようになったのだとか。
そんな平野さんの愛車はイスラエルサイクリングアカデミー(現在はイスラエル・プレミアテック)のチームカラーを纏ったファクターの軽量オールラウンドバイク"O2 VAM"。「ファクターは憧れのバイクで、ロマン・バルデ(フランス)がレースで乗っているのを見て、憧れるようになりました。本当は2018年限定で発売されたバルデのシルバーの限定カラーが欲しかったのですが、他のバイクを買ってしまったタイミングで購入できなかったんです。でも、今のチームカラーも気に入っています!」と愛車との出会いについて教えてくれた。
コンポーネントはシマノ ULTEGRA R8100シリーズで統一され、リアディレーラーにはセラミックスピードのビッグプーリーが装着されていた。ハンドルやシートポスト、ホイールはファクターと関係の深いブラックインクで揃えている。「フレームセットを購入するとプラス10万円でホイールが付いてくるお得なタイミングだったんです」と、そのチョイスの理由も教えていただいた。
足回りはクリンチャータイヤのコンチネンタル GRAND PRIX 5000で、インナーチューブはチューボリートTUBO ROADの組み合わせ。「自分でチューブ交換をしたんですけど、ブチルチューブと同じ感覚で空気を入れたら破裂させてしまいました。高かったのでショックですが、勉強になりました」。ちなみにFOSSのチューブで同じく失敗した編集部員もいるので、皆さんもTPUチューブの取り扱いには気を付けましょう。
自転車の楽しいところを尋ねると「きつい場面が好きです。日常では面倒くさがり屋なんですが、自転車だときつくても楽しんですよね。好きなことなので頑張れます。今までレースやイベントに参加したことないんですが、ヒルクライムが好きなので東京ヒルクライムHINOHARAステージには興味があります。あと、今後は景色が良い渋峠と乗鞍に走りに行きたいですね!」と、今後の目標を語ってくれました。
会川忠洋さん フェルト VR Advanced
今回の都民の森愛車取材で最高齢となる、79歳の会川忠洋さんが満を持して登場。会川さんはリエージュ~バストーニュ~リエージュで落車リタイアしたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)と同じく、左手の舟状骨を12月に骨折し、4月に針を抜く手術を終え、取材日のGWが4ヶ月ぶりの復帰ライドだった。
都民の森を一緒に駆け上がってきたライド仲間の服部さんと佐藤さんから会川さんは"鉄人"と呼ばれているのだとか。その理由を尋ねるとなんと会川さんは佐渡トライアスロンに20回以上出場し、自転車のみならずヒマラヤ山脈とキリマンジャロ山脈、アンデス山脈に登頂するなど、あらゆるスポーツにチャレンジしているとのこと。
そんな会川さんの愛車はフェルトのエンデュランスロードバイク"VR Advanced"。シマノ ULTEGRA R8070シリーズのDI2コンポーネントが搭載され、クランクのみシマノ 105でステージズのパワーメーターが取り付けられていた。足回りはアレックスリム RXD3のホイールとコンチネンタル GRAND PRIX 5000の組み合わせ。
昨年は埼玉県入間市にあるショップ「大福屋」の仲間と共に群馬県にある御荷鉾のスーパー林道を走ってきたという。すっかりグラベルサイクリングに魅了されたようで、会川さんは「78歳からのグラベルバイク、なんて本を書きたくなるくらい楽しかった」と話していた。
今後のライド予定をお尋ねすると、「しまなみ海道ですね。平地だけだと退屈なので、少し寄り道して四国で一番高い山の石鎚山を登るのも良いですね。」と話してくれた。「前向きでいること。楽しいことややりたいことを見つけ、チャレンジするのが大切。そうすれば答えが見えてくる」と、ずっと元気でいる秘訣を伝授してくれた。これからも楽しいサイクリングライフを!
text:Michinari TAKAGI
photo:So Isobe
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