2023/04/06(木) - 13:15
イツリア・バスクカントリー3日目は最大勾配26%の登りフィニッシュで決着。昨年のツール覇者ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が圧巻の登坂スピードで勝利を挙げ、総合首位に立った。
スペイン・バスクで開催中のイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は、この3日目に総合争いに関わるステージを迎えた。エレンテリアを出発するこの日は合計6つの3級山岳を越える丘陵コース。162.8kmの距離に総獲得標高差2,800mと数字上はおとなしいものの、バスク特有の短くも急勾配な登りに加え、フィニッシュ地点手前は26%の勾配区間が登場する。
逃げ切りも考えられるレイアウトゆえ、シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)やピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)ら3名が序盤に飛び出し、約1時間遅れでレミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ)らが合流。バスクの地でフランス人とドイツ人によって構成された豪華な6名グループが先行した。
しかし、ユンボ・ヴィスマやグランツールと見紛う総合エース(カラパス、チャベス、ウラン)を揃えるEFエデュケーション・イージーポストがタイトにタイム差をコントロール。そのためラトゥールら逃げ集団は残り25.5kmで一人残らず吸収され、勝利はプロトンで脚を溜める総合勢の争いとなった。
逃げを吸収した直後に飛び出したローレンス・ハイス(ベルギー、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)に対し、急坂に長けるバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)とエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)が追従した。
もちろんこの動きをユンボ・ヴィスマが許すわけはなく、早々とハイスとモレマをキャッチ。しかし一人先頭で粘りを見せたチャベスにはジェームス・ノックス(イギリス、スーダル・クイックステップ)とフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)が合流し、残り6kmで再び強力な3名が逃げる展開に。
最大勾配26%が待ち受ける最終登坂を前にノックスとロペスがそれぞれアタックするものの、今年ユンボ・ヴィスマに加入したハンガリー王者アッティラ・ヴァルテルのハイスピード牽引によって捉えられる。そしてフィニッシュ手前1kmを過ぎ、懸命に踏み続けるロペスと追い抜こうとしたセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が接触、減速する2人を避けたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が先頭へ。
ロペスとイギータの接触の余波を受け、一瞬ペダリングが緩んだエンリク・マス(スペイン、モビスター)の目の前で、ヴィンゲゴーが軽快なダンシングが逃げていく。集団に埋もれたミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)による猛追も届かず、フィニッシュまでペダルを踏み抜いたヴィンゲゴーが勝利した。
「イツリア・バスクカントリーは僕の好きなレースの1つ。そこで勝利を挙げられ、信じられないほど嬉しい。最後は厳しい登坂だったものの、それまでに越えた登坂も十分辛かった。仲間の頑張りもあり、幸運にも最後は勝利に足る脚があった。彼らには本当に感謝している」と、総合首位に立ってリーダージャージに袖を通したヴィンゲゴーは喜んだ。
敗れながらも調子の良さを見せつけたランダが2位で総合でも2位に浮上。その好成績に尽力した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は18分44秒遅れの121位でバスク3日目を無事に終えている。
翌日も短距離ながらも急勾配の登りをいくつも越えていく丘陵ステージ。フィニッシュ手前15kmに頂上のある2級山岳ラ・アストゥリアナ(距離7.4km/平均6.3%)が勝負所となりそうだ。
スペイン・バスクで開催中のイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は、この3日目に総合争いに関わるステージを迎えた。エレンテリアを出発するこの日は合計6つの3級山岳を越える丘陵コース。162.8kmの距離に総獲得標高差2,800mと数字上はおとなしいものの、バスク特有の短くも急勾配な登りに加え、フィニッシュ地点手前は26%の勾配区間が登場する。
逃げ切りも考えられるレイアウトゆえ、シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)やピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)ら3名が序盤に飛び出し、約1時間遅れでレミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ)らが合流。バスクの地でフランス人とドイツ人によって構成された豪華な6名グループが先行した。
しかし、ユンボ・ヴィスマやグランツールと見紛う総合エース(カラパス、チャベス、ウラン)を揃えるEFエデュケーション・イージーポストがタイトにタイム差をコントロール。そのためラトゥールら逃げ集団は残り25.5kmで一人残らず吸収され、勝利はプロトンで脚を溜める総合勢の争いとなった。
逃げを吸収した直後に飛び出したローレンス・ハイス(ベルギー、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)に対し、急坂に長けるバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)とエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)が追従した。
もちろんこの動きをユンボ・ヴィスマが許すわけはなく、早々とハイスとモレマをキャッチ。しかし一人先頭で粘りを見せたチャベスにはジェームス・ノックス(イギリス、スーダル・クイックステップ)とフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)が合流し、残り6kmで再び強力な3名が逃げる展開に。
最大勾配26%が待ち受ける最終登坂を前にノックスとロペスがそれぞれアタックするものの、今年ユンボ・ヴィスマに加入したハンガリー王者アッティラ・ヴァルテルのハイスピード牽引によって捉えられる。そしてフィニッシュ手前1kmを過ぎ、懸命に踏み続けるロペスと追い抜こうとしたセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が接触、減速する2人を避けたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が先頭へ。
ロペスとイギータの接触の余波を受け、一瞬ペダリングが緩んだエンリク・マス(スペイン、モビスター)の目の前で、ヴィンゲゴーが軽快なダンシングが逃げていく。集団に埋もれたミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)による猛追も届かず、フィニッシュまでペダルを踏み抜いたヴィンゲゴーが勝利した。
「イツリア・バスクカントリーは僕の好きなレースの1つ。そこで勝利を挙げられ、信じられないほど嬉しい。最後は厳しい登坂だったものの、それまでに越えた登坂も十分辛かった。仲間の頑張りもあり、幸運にも最後は勝利に足る脚があった。彼らには本当に感謝している」と、総合首位に立ってリーダージャージに袖を通したヴィンゲゴーは喜んだ。
敗れながらも調子の良さを見せつけたランダが2位で総合でも2位に浮上。その好成績に尽力した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は18分44秒遅れの121位でバスク3日目を無事に終えている。
翌日も短距離ながらも急勾配の登りをいくつも越えていく丘陵ステージ。フィニッシュ手前15kmに頂上のある2級山岳ラ・アストゥリアナ(距離7.4km/平均6.3%)が勝負所となりそうだ。
イツリア・バスクカントリー2023第3ステージ結果
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 3:51:58 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:02 |
3位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | |
4位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | +0:08 |
5位 | ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | |
6位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | +0:10 |
7位 | フェリックス・ガル(オーストリア、AG2Rシトロエン) | +0:12 |
8位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、スーダル・クイックステップ) | |
9位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー) | |
10位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 12:46:43 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:05 |
3位 | ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | +0:16 |
4位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:18 |
5位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | +0:20 |
6位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +0:21 |
7位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | +0:22 |
8位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | +0:24 |
9位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | レミ・ロシャス(フランス、コフィディス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) |
山岳賞 | ヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ヤングライダー賞 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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