2022/09/09(金) - 18:09
3年ぶりの開催となったやまなしフルーツライド。甲府盆地の外縁に沿って描かれたフルーツラインをつないで行く70kmの実走取材も後半に。季節のフルーツ盛りだくさんなロングライドイベントのレポート後編をおとどけします。前編はコチラ
さて、第1エイドの八代ふるさと公園で振舞われたシャインマスカットでしっかり糖分を補給したら、今度は第2エイドのフルーツ公園へ。甲府盆地を挟んで対岸のような位置関係で、いったん盆地の底に降りることになる。前回大会までは、市街地を走る区間があったものの、今回は絶妙なルーティングにより交通量の多い道は避けていく。
中でも最も長い区間となった笛吹川の河川敷道路は、草木が鬱蒼と茂り、ちょっとしたアドベンチャーライドの雰囲気に。もちろん舗装されているものの、気分としてはアーバングラベルライドのような趣向で、冒険心をくすぐられるルート設定だ。
そんなコースを通り抜け、フルーツラインの北側区間にとりつく。南側とは少し趣がことなり、こちらの方が道幅も広く整備されているような印象。一方で、観光客向けの果樹園も多いので、交通量も北側のほうが多い印象だ。
登って、すこし下って、登って、すこし下って、を繰り返していくと第2エイドのフルーツ公園へ到着。今年はフルーツ公園の下側の広場がエイドステーションになっており、一般のお客さんとの交錯も少なくストレスフリーな配置になっていた。
こちらではブドウはもちろん、甲州小梅、そしてお赤飯でおもてなし。大体40㎞くらい走ってきて、小腹がすいてきた体にちょうどいい補給食で、ぺろりと平らげてしまう。
さて、ここから先は大会最大のヒルクライムポイントである野背坂峠が待っている。昔は細い林道だった道を、フルーツラインの一部として大幅に改修したというこの峠、確かに道幅も広く舗装もきれいで走りやすい。新しい道とあってか、交通量も少なく非常にストレスフリーである。
とはいえ、峠と名の付くだけあって、なかなか登りごたえのある坂だ。途中には眼下に甲府盆地を見下ろすコーナーも登場するのだけれど、皆さんそんな景色を楽しむ余裕はあまりない様子。ひとふみ、ひとふみ、ペダルに力を籠めて最後の難所を登り切った。
峠を下り終えた先のほったらかし農園には、小さな補給ポイントが登場。今年はそこまで暑くなかったものの、ヒルクライムで火照った体に冷凍ブドウがひんやり染みわたる。一息つけば、最終エイドの塩山ふれあいの森総合公園はもうすぐ目の前。
エイド直前には直登区間が立ちはだかるものの、野背坂峠を越えてきた皆さんにとってはおそるるに足らず。まあ、こんなふうに偉そうに言ってる私はE-BIKEでの取材なので、登りの方がラクなのだけれど、登りと下りが大半を占めるこのイベントはホントにE-BIKEが向いている。
実際、前回大会では自分以外にはほとんど見かけることが無かったE-BIKEに乗る参加者の姿はかなり増えている。スペシャライズドのCREOやキャノンデールのTopstone Neo Carbon Lefty、ベスビーのJR1などなど、ドロップハンドル採用のE-BIKEを持ち込む人が多かった様子。中にはフルーツ公園のエイドステーションにポータブル電源と充電器を配置し、充電する方も!
少し話が逸れてしまったが、最後のエイドステーションである塩山ふれあいの森総合公園では、みたらし団子と、冷凍した桃/ブドウスムージー(どちらか選べるのだ)を頂ける。名産の果物を使ったスムージーは言うに及ばず、みたらし団子はお餅自体が柔らかく甘い、極上の逸品だった。
最後のデザートを頂いたら、ゴールはもうすぐ。フルーツライン最後の区間である甲州市エリアを走っていく。甲府盆地を東側から眺める牛奥みはらしの丘を右手に見つつ、緩やかに登っていく。最後の登りも牛奥トンネルまでで終わり。トンネルはかなり暗いので、歩道に上がってしっかりライトを点灯して走ろう。
トンネルを抜ければあとはフィニッシュまでは下るだけ。フルーツラインの終点を右に抜ければスタートした勝沼中央公園はすぐそこだ。走り出した時に降っていた雨は、フィニッシュゲートをくぐるときにはすっかり上がっている。結果的に見れば、ちょっと降られたけど、走りやすい気温の一日に。
フィニッシュ後には豪華な景品が用意された抽選会が。抽選会といっても、事前に当選者のゼッケンが掲示されているので、密にならない&受け渡しもスムーズという非常に合理的な催し。抽選会で時間をロスすることなく、中央道が渋滞し始める前に帰れるのは嬉しいポイントだ。
今回は200名の参加者に対し20個を優に超える景品が用意されており、かなりの確率で景品をゲットできた様子。内容もカスクやリマール、ドットアウトのヘルメットや、地元の美味しいブドウなど、もらって嬉しいものばかり。
3年ぶりの開催となったやまなしフルーツライド。コロナ禍による準備期間の不足もあったといい、確かに案内看板などが設置されていないためにミスコースしてしまう箇所も。ただ、事前にGPXデータが配布されているので、コースナビゲーション付のサイクルコンピューターや防水スマホを持っている方なら、そのようなことも無かっただろう。
一方、市街地を通らない新たなルーティングなど新たな試みもあり、進化を続けている面もある。また来年、定員も元に戻りフルパワーで開催されることが、今から楽しみだ。
text&photo:NaokiYasuoka
さて、第1エイドの八代ふるさと公園で振舞われたシャインマスカットでしっかり糖分を補給したら、今度は第2エイドのフルーツ公園へ。甲府盆地を挟んで対岸のような位置関係で、いったん盆地の底に降りることになる。前回大会までは、市街地を走る区間があったものの、今回は絶妙なルーティングにより交通量の多い道は避けていく。
中でも最も長い区間となった笛吹川の河川敷道路は、草木が鬱蒼と茂り、ちょっとしたアドベンチャーライドの雰囲気に。もちろん舗装されているものの、気分としてはアーバングラベルライドのような趣向で、冒険心をくすぐられるルート設定だ。
そんなコースを通り抜け、フルーツラインの北側区間にとりつく。南側とは少し趣がことなり、こちらの方が道幅も広く整備されているような印象。一方で、観光客向けの果樹園も多いので、交通量も北側のほうが多い印象だ。
登って、すこし下って、登って、すこし下って、を繰り返していくと第2エイドのフルーツ公園へ到着。今年はフルーツ公園の下側の広場がエイドステーションになっており、一般のお客さんとの交錯も少なくストレスフリーな配置になっていた。
こちらではブドウはもちろん、甲州小梅、そしてお赤飯でおもてなし。大体40㎞くらい走ってきて、小腹がすいてきた体にちょうどいい補給食で、ぺろりと平らげてしまう。
さて、ここから先は大会最大のヒルクライムポイントである野背坂峠が待っている。昔は細い林道だった道を、フルーツラインの一部として大幅に改修したというこの峠、確かに道幅も広く舗装もきれいで走りやすい。新しい道とあってか、交通量も少なく非常にストレスフリーである。
とはいえ、峠と名の付くだけあって、なかなか登りごたえのある坂だ。途中には眼下に甲府盆地を見下ろすコーナーも登場するのだけれど、皆さんそんな景色を楽しむ余裕はあまりない様子。ひとふみ、ひとふみ、ペダルに力を籠めて最後の難所を登り切った。
峠を下り終えた先のほったらかし農園には、小さな補給ポイントが登場。今年はそこまで暑くなかったものの、ヒルクライムで火照った体に冷凍ブドウがひんやり染みわたる。一息つけば、最終エイドの塩山ふれあいの森総合公園はもうすぐ目の前。
エイド直前には直登区間が立ちはだかるものの、野背坂峠を越えてきた皆さんにとってはおそるるに足らず。まあ、こんなふうに偉そうに言ってる私はE-BIKEでの取材なので、登りの方がラクなのだけれど、登りと下りが大半を占めるこのイベントはホントにE-BIKEが向いている。
実際、前回大会では自分以外にはほとんど見かけることが無かったE-BIKEに乗る参加者の姿はかなり増えている。スペシャライズドのCREOやキャノンデールのTopstone Neo Carbon Lefty、ベスビーのJR1などなど、ドロップハンドル採用のE-BIKEを持ち込む人が多かった様子。中にはフルーツ公園のエイドステーションにポータブル電源と充電器を配置し、充電する方も!
少し話が逸れてしまったが、最後のエイドステーションである塩山ふれあいの森総合公園では、みたらし団子と、冷凍した桃/ブドウスムージー(どちらか選べるのだ)を頂ける。名産の果物を使ったスムージーは言うに及ばず、みたらし団子はお餅自体が柔らかく甘い、極上の逸品だった。
最後のデザートを頂いたら、ゴールはもうすぐ。フルーツライン最後の区間である甲州市エリアを走っていく。甲府盆地を東側から眺める牛奥みはらしの丘を右手に見つつ、緩やかに登っていく。最後の登りも牛奥トンネルまでで終わり。トンネルはかなり暗いので、歩道に上がってしっかりライトを点灯して走ろう。
トンネルを抜ければあとはフィニッシュまでは下るだけ。フルーツラインの終点を右に抜ければスタートした勝沼中央公園はすぐそこだ。走り出した時に降っていた雨は、フィニッシュゲートをくぐるときにはすっかり上がっている。結果的に見れば、ちょっと降られたけど、走りやすい気温の一日に。
フィニッシュ後には豪華な景品が用意された抽選会が。抽選会といっても、事前に当選者のゼッケンが掲示されているので、密にならない&受け渡しもスムーズという非常に合理的な催し。抽選会で時間をロスすることなく、中央道が渋滞し始める前に帰れるのは嬉しいポイントだ。
今回は200名の参加者に対し20個を優に超える景品が用意されており、かなりの確率で景品をゲットできた様子。内容もカスクやリマール、ドットアウトのヘルメットや、地元の美味しいブドウなど、もらって嬉しいものばかり。
3年ぶりの開催となったやまなしフルーツライド。コロナ禍による準備期間の不足もあったといい、確かに案内看板などが設置されていないためにミスコースしてしまう箇所も。ただ、事前にGPXデータが配布されているので、コースナビゲーション付のサイクルコンピューターや防水スマホを持っている方なら、そのようなことも無かっただろう。
一方、市街地を通らない新たなルーティングなど新たな試みもあり、進化を続けている面もある。また来年、定員も元に戻りフルパワーで開催されることが、今から楽しみだ。
text&photo:NaokiYasuoka
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