2022/04/10(日) - 10:34
3つの1級山岳が登場する135.7kmで争われたバスク1周最終ステージ。落車から猛追したヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス)が小集団スプリントを制し、ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)がエヴェネプールを逆転し総合優勝に輝いた。
僅か135.7kmという距離に、たっぷりと7つのカテゴリー山岳が詰め込まれたイツリア・バスクカントリー最終第6ステージ。終盤に1級山岳クラベリン(距離4.1km/平均10.5%)から3級山岳を挟み、1級山岳ウサルザ峠(距離4.6km/平均8.5%)を越える短距離山岳ステージの獲得標高差は3,636mに及ぶ。
この過酷なクイーンステージで序盤から人数の増減を繰り返した逃げグループは、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)とネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター)、トニー・ガロパン(フランス、トレック・セガフレード)という3名に落ち着く。4分弱の差で追うメイン集団では、今大会もアシストに徹するゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が長時間に渡って牽引役を担った。
レースが動き出したのは残り44kmから登坂が始まる1級山岳クラベリンだった。まずは先頭集団からフォルモロがペースを上げてオリヴェイラを置き去りにすると、メイン集団ではイネオス・グレナディアーズの隊列から1分5秒遅れの総合8位につけるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が先頭に出てペースを上げた。
この攻撃によってメイン集団はバラバラになり、急勾配区間でエンリク・マス(スペイン、モビスター)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)、ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が更にスピードを上げ、反対にログリッチとリーダージャージを着るレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が遅れを取った。
頂上を越えたフォルモロを1分差で追う集団では、マスがコーナーを曲がりきれずガードレールに激突。大きな怪我はなく完走を果たしたものの、このアクシデントによって戦線離脱を喫してしまう。
最後から2つ目の3級山岳も単独で越えた先頭フォルモロには、近づいたメイン集団から総合3位のペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)やアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)、ヴィンゲゴー、ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス)といった総合上位陣が合流。それをエヴェネプールと下りで遅れたマルティネスが30秒差で追う展開に。
タイムトライアル力を発揮したエヴェネプールが、マルティネスと共に1級山岳ウサルザ峠(距離4.6km/平均8.5%)の手前で先頭集団に追いつくと、ヴィンゲゴーに区間優勝を託し遅れていったログリッチを除く9名による登坂バトルが幕開けた。
序盤から逃げたフォルモロが登り口で飛び出すと、アシストがいないエースたちが単騎で揃い牽制する後続に対し、50秒差までつけることに成功する。地元バスクで2年連続の区間優勝を目指すイサギレがペースを上げたことで再びエヴェネプールが遅れ、それを見たマルティネスやウラソフが活気づき登坂速度を一気に上げた。
フォルモロを捉えた山頂まで1.5km地点、そこから下った先にあるフィニッシュまで3.7km地点でヴィンゲゴーの後輪に触れたイサギレが落車。しかし頂上を目指しスピードを増していくウラソフや背後につくマルティネスに対し、地元バスクの大声援を受けたイサギレがジリジリと差を詰め、山頂付近で先頭に追いついた。
下りフィニッシュとなった5名による集団スプリントは、先頭に出たフォルモロを残り150mでイサギレとウラソフがかわす。最終右コーナーでイン側を取ったイサギレがウラソフの猛追を振り切り、バスクの地でステージ優勝を掴み取った。
「これ以上ないぐらい嬉しい。なぜなら全てを失ったと思った落車から追いついての勝利だからね。アラッテでの最終日を勝利で終えることができるなんて、最高のイツリア(バスク1周レース)となった。レース会場に来ていた家族や友達、そして多くのファンの前で勝つことができて最高の気分だよ」と、総合でも2位でレースを終えたイサギレは喜んだ。
そして総合優勝のタイトルは先頭と同タイムでフィニッシュしたカルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)の手に。2020年クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ以来のステージレース総合優勝を挙げたロドリゲスは、今季2年振りとなるツール・ド・フランス出場を予定している。
一方、総合逆転を許しながらもヤングライダー賞を獲得したエヴェネプールは「バッドデイではない。とても厳しいステージを全力で戦った結果だ。急勾配区間でライバルたちに置いていかれた後も自分を信じ踏み続けた。ここには総合勢と勝負をするためにやってきた。もちろん表彰台も逃し落ち込んでいるが、これは未来に繋がる結果だと思っている」と語っている。
エヴェネプールはこの後、ジュリアン・アラフィリップ(フランス)と共にラ・フレーシュ・ワロンヌ(4月20日)とリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(4月24日)のスタートラインに立つ予定だ。
僅か135.7kmという距離に、たっぷりと7つのカテゴリー山岳が詰め込まれたイツリア・バスクカントリー最終第6ステージ。終盤に1級山岳クラベリン(距離4.1km/平均10.5%)から3級山岳を挟み、1級山岳ウサルザ峠(距離4.6km/平均8.5%)を越える短距離山岳ステージの獲得標高差は3,636mに及ぶ。
この過酷なクイーンステージで序盤から人数の増減を繰り返した逃げグループは、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)とネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター)、トニー・ガロパン(フランス、トレック・セガフレード)という3名に落ち着く。4分弱の差で追うメイン集団では、今大会もアシストに徹するゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が長時間に渡って牽引役を担った。
レースが動き出したのは残り44kmから登坂が始まる1級山岳クラベリンだった。まずは先頭集団からフォルモロがペースを上げてオリヴェイラを置き去りにすると、メイン集団ではイネオス・グレナディアーズの隊列から1分5秒遅れの総合8位につけるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が先頭に出てペースを上げた。
この攻撃によってメイン集団はバラバラになり、急勾配区間でエンリク・マス(スペイン、モビスター)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)、ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が更にスピードを上げ、反対にログリッチとリーダージャージを着るレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が遅れを取った。
頂上を越えたフォルモロを1分差で追う集団では、マスがコーナーを曲がりきれずガードレールに激突。大きな怪我はなく完走を果たしたものの、このアクシデントによって戦線離脱を喫してしまう。
最後から2つ目の3級山岳も単独で越えた先頭フォルモロには、近づいたメイン集団から総合3位のペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)やアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)、ヴィンゲゴー、ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス)といった総合上位陣が合流。それをエヴェネプールと下りで遅れたマルティネスが30秒差で追う展開に。
タイムトライアル力を発揮したエヴェネプールが、マルティネスと共に1級山岳ウサルザ峠(距離4.6km/平均8.5%)の手前で先頭集団に追いつくと、ヴィンゲゴーに区間優勝を託し遅れていったログリッチを除く9名による登坂バトルが幕開けた。
序盤から逃げたフォルモロが登り口で飛び出すと、アシストがいないエースたちが単騎で揃い牽制する後続に対し、50秒差までつけることに成功する。地元バスクで2年連続の区間優勝を目指すイサギレがペースを上げたことで再びエヴェネプールが遅れ、それを見たマルティネスやウラソフが活気づき登坂速度を一気に上げた。
フォルモロを捉えた山頂まで1.5km地点、そこから下った先にあるフィニッシュまで3.7km地点でヴィンゲゴーの後輪に触れたイサギレが落車。しかし頂上を目指しスピードを増していくウラソフや背後につくマルティネスに対し、地元バスクの大声援を受けたイサギレがジリジリと差を詰め、山頂付近で先頭に追いついた。
下りフィニッシュとなった5名による集団スプリントは、先頭に出たフォルモロを残り150mでイサギレとウラソフがかわす。最終右コーナーでイン側を取ったイサギレがウラソフの猛追を振り切り、バスクの地でステージ優勝を掴み取った。
「これ以上ないぐらい嬉しい。なぜなら全てを失ったと思った落車から追いついての勝利だからね。アラッテでの最終日を勝利で終えることができるなんて、最高のイツリア(バスク1周レース)となった。レース会場に来ていた家族や友達、そして多くのファンの前で勝つことができて最高の気分だよ」と、総合でも2位でレースを終えたイサギレは喜んだ。
そして総合優勝のタイトルは先頭と同タイムでフィニッシュしたカルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)の手に。2020年クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ以来のステージレース総合優勝を挙げたロドリゲスは、今季2年振りとなるツール・ド・フランス出場を予定している。
一方、総合逆転を許しながらもヤングライダー賞を獲得したエヴェネプールは「バッドデイではない。とても厳しいステージを全力で戦った結果だ。急勾配区間でライバルたちに置いていかれた後も自分を信じ踏み続けた。ここには総合勢と勝負をするためにやってきた。もちろん表彰台も逃し落ち込んでいるが、これは未来に繋がる結果だと思っている」と語っている。
エヴェネプールはこの後、ジュリアン・アラフィリップ(フランス)と共にラ・フレーシュ・ワロンヌ(4月20日)とリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(4月24日)のスタートラインに立つ予定だ。
イツリア・バスクカントリー2022第6ステージ結果
1位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | 3:47:07 |
2位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 0:03 |
6位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:13 |
7位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 0:24 |
8位 | フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード) | 0:52 |
9位 | ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 1:29 |
10位 | フェリックス・ガル(オーストリア、AG2Rシトロエン) | 1:41 |
個人総合成績
1位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | 21:59:36 |
2位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | 0:11 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:16 |
4位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 0:21 |
5位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:32 |
6位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | |
7位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 1:26 |
8位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 3:18 |
9位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | 3:55 |
10位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) | 5:03 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | クリスティアン・ロドリゲス(スペイン、トタルエネルジー) |
ヤングライダー賞 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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