フランス・モンテカルロで練習中のダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が猪と衝突し、右手首を負傷したと自身のインスタグラムで報告した。現在ダンシングは出来ないもののTTバイクでの練習は再開しており、「ヘルメットが僕を守ってくれた」と投稿している。



ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:Luca Bettini
フォルモロが不運な事故にあったのは年明け間もない1月3日。フランス北東部に位置するモンテカルロの下りを時速60kmで走行中、小さい猪と衝突、落車したという。「ハイスピードで下りを右に曲がった瞬間、子どもの猪が道を横断してきたんだ。何もできないまま前輪と猪の頭が激突。僕は落車し、気づいたら道に倒れていた」と、フォルモロは伊ガゼッタのインタビューに答えた。

怪我の状況についてフォルモロは「右手首を痛めたものの深刻ではない。手には細かい骨がたくさんあるので骨折の可能性もあるらしい。だが10日ほど経過観察しないと分からないみたいだね」と説明。「いまはタイムトライアルバイクで練習しているが、まだダンシングは出来ていない」とトレーニングは再開できてるのだと言う。



事故の翌日、フォルモロは「猪が僕に襲いかかってきたんだ(笑)!前輪を狙われるまでは穏やかな月曜の朝だったのに。でもMETのヘルメットが僕を守ってくれた」と破れたビブショーツとヘルメットを手にした写真を投稿している。

昨年末にアワーレコード最”短”記録を樹立し話題になったフォルモロ。2021年シーズンはトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネの2位が最高位と勝利こそなかったものの、ツール・ド・フランスではタデイ・ポガチャル(スロベニア)の2連覇に貢献。特に第8ステージではポガチャルのマイヨジョーヌ獲得のきっかけを作る牽引を見せるなど活躍を見せた。

今シーズンのフォルモロは、母国イタリアのストラーデ・ビアンケやティレーノ~アドリアティコなどのクラシックを予定しており、今年はツール・ド・フランスではなく新加入ジョアン・アルメイダ(ポルトガル)のアシストとしてジロ・デ・イタリアに出場する。

text:Sotaro.Arakawa