2021/08/10(火) - 23:00
三大コンポーネントブランドの一角を担うスラムがグラベル用コンポーネントを発表。"XPLR"(エクスプロア)と名付けられた新ラインは、スラムのドライブトレインのみならず、ロックショックスのフォークやドロッパーポスト、ジップのホイールから構成される。
グラベルに最適なギア構成を:XPLRシリーズ
年を追うごとに広がりを見せるグラベルライドのムーブメント。黎明期にはロードバイクコンポーネントをベースにシクロクロスやMTB用のパーツを組み合わせることで対応してきたが、ここ数年でシマノのGRXやカンパニョーロのEKARなど、専用コンポーネントを各社ラインアップしてきた。
一方、スラムは12速無線変速システムであるeTap AXSによって、ロードコンポーネントとMTBコンポーネントの垣根を取り払うことに成功していることや、独自のX-RANGEギアリングの採用などによって、幅広いギアレンジを提供してきた。そのため、ロードとMTBのほぼ中間に位置するグラベルユースもある程度カバーできていた。
しかし、やはりグラベルライドにはグラベルライドならではのニーズがあるのもまた事実。リア50TのMTBスプロケットではワイドレシオすぎ、重量面でも不利、かといって一般ライダーにとってはロードコンポーネントの最小ギア比(F:46-33/R:10-36)ではオフロードの激坂には不足でもある。
そんな状況に対して、スラムは新たに"XPLR"シリーズとしてブランド初となるグラベル用グループセットを発表。スラムのグループカンパニーでもあるロックショックス、ジップという3つのブランドを、グラベルというコンセプトで横断するラインアップが用意されることとなった。
EXPLRシリーズのドライブトレインは、ロードコンポと同じRED、FORECE、RIVALというモデル名で用意されており、グラベル用はRED XPLRのように各モデル名にXPLRが加えられる。
グラベルコンポーネントとしてスラムが用意したのは、低速側のギアを拡大したカセットスプロケットと、対応するリアディレイラー。スプロケットは10-44Tと、ちょうどロードとMTB用スプロケットの間を埋めるような歯数構成とされている。ミニクラスターコンストラクションと呼ばれる一体成型テクノロジーにより軽量化が図られており、FORCEグレードに相当する"XG-1271"とRIVALグレードに相当する"XG-1251"の2つが用意される。
主な違いは最大ギアの材質で、XG-1271がアルミ、XG-1251がスチールを採用。軽量化ならXG-1271、耐久性ならばXG-1251、という使い分けが出来そうだ。なお、チェーンはロードコンポーネント用のフラットトップチェーンのみの対応で、MTB用のイーグルチェーンは使用不可となっている。
このスプロケットに対応するために用意されるのがXPLRシリーズのリアディレイラーだ。取り付けアーム部分を延長することで、アダプター等を使用せずに最大44Tスプロケットに対応する。対応最大歯数は36-44Tとなり、ノーマルケージ、ミディアムケージに加え、3種類のラインアップが用意されることとなった。なお、リアディレイラーはRED、FORCE、RIVALの3グレード展開となる。
XPLRシリーズとしてスラムから用意されるのはこの二つとなり、シフターやブレーキキャリパー、クランクやチェーンなどは既存モデルを使用することとなる。
また、XPLRシリーズとしてではないが、フロントシングル用チェーンリングがモデルチェンジする。これまではスパイダーアームを介してチェーンリングを取り付けていたが、ダイレクトマウントチェーンリングへと変更され、およそ30g程度の軽量化を実現した。REDおよびFORCEは共通で、RIVALのみ別グレードとなっている。歯数のラインアップは従来どおり。
グラベルに最適なギア構成を:XPLRシリーズ
年を追うごとに広がりを見せるグラベルライドのムーブメント。黎明期にはロードバイクコンポーネントをベースにシクロクロスやMTB用のパーツを組み合わせることで対応してきたが、ここ数年でシマノのGRXやカンパニョーロのEKARなど、専用コンポーネントを各社ラインアップしてきた。
一方、スラムは12速無線変速システムであるeTap AXSによって、ロードコンポーネントとMTBコンポーネントの垣根を取り払うことに成功していることや、独自のX-RANGEギアリングの採用などによって、幅広いギアレンジを提供してきた。そのため、ロードとMTBのほぼ中間に位置するグラベルユースもある程度カバーできていた。
しかし、やはりグラベルライドにはグラベルライドならではのニーズがあるのもまた事実。リア50TのMTBスプロケットではワイドレシオすぎ、重量面でも不利、かといって一般ライダーにとってはロードコンポーネントの最小ギア比(F:46-33/R:10-36)ではオフロードの激坂には不足でもある。
そんな状況に対して、スラムは新たに"XPLR"シリーズとしてブランド初となるグラベル用グループセットを発表。スラムのグループカンパニーでもあるロックショックス、ジップという3つのブランドを、グラベルというコンセプトで横断するラインアップが用意されることとなった。
EXPLRシリーズのドライブトレインは、ロードコンポと同じRED、FORECE、RIVALというモデル名で用意されており、グラベル用はRED XPLRのように各モデル名にXPLRが加えられる。
グラベルコンポーネントとしてスラムが用意したのは、低速側のギアを拡大したカセットスプロケットと、対応するリアディレイラー。スプロケットは10-44Tと、ちょうどロードとMTB用スプロケットの間を埋めるような歯数構成とされている。ミニクラスターコンストラクションと呼ばれる一体成型テクノロジーにより軽量化が図られており、FORCEグレードに相当する"XG-1271"とRIVALグレードに相当する"XG-1251"の2つが用意される。
主な違いは最大ギアの材質で、XG-1271がアルミ、XG-1251がスチールを採用。軽量化ならXG-1271、耐久性ならばXG-1251、という使い分けが出来そうだ。なお、チェーンはロードコンポーネント用のフラットトップチェーンのみの対応で、MTB用のイーグルチェーンは使用不可となっている。
このスプロケットに対応するために用意されるのがXPLRシリーズのリアディレイラーだ。取り付けアーム部分を延長することで、アダプター等を使用せずに最大44Tスプロケットに対応する。対応最大歯数は36-44Tとなり、ノーマルケージ、ミディアムケージに加え、3種類のラインアップが用意されることとなった。なお、リアディレイラーはRED、FORCE、RIVALの3グレード展開となる。
XPLRシリーズとしてスラムから用意されるのはこの二つとなり、シフターやブレーキキャリパー、クランクやチェーンなどは既存モデルを使用することとなる。
また、XPLRシリーズとしてではないが、フロントシングル用チェーンリングがモデルチェンジする。これまではスパイダーアームを介してチェーンリングを取り付けていたが、ダイレクトマウントチェーンリングへと変更され、およそ30g程度の軽量化を実現した。REDおよびFORCEは共通で、RIVALのみ別グレードとなっている。歯数のラインアップは従来どおり。
RED XPLR eTap AXS RD | FORCE XPLR eTap AXS RD | RIVAL XPLR eTap AXS RD | |
最大歯数 | 44 | 44 | 44 |
カラー | Black | Grey | Black |
プーリーベアリング | Ceramic | Steel | Steel |
重量(バッテリ―無) | 293g | 308g | 327g |
価格(税込) | 104,500円 | 52,000円 | 38,000円 |
XPLR XG-1271 スプロケット | XPLR XG-1251 スプロケット | |
変速枚数 | 12 | 12 |
歯数構成 | 10-44T:10,11,13,15,17,19,21,24,28,32,38,44 | 10-44T:10,11,13,15,17,19,21,24,28,32,38,44 |
重量 | 373g | 412g |
価格(税込) | 28,090円 | 20,180円 |
RED 1 クランクセット | FORCE 1 クランクセット | FORCE 1 ワイドクランクセット | RIVAL1 ワイドクランクセット | |
BB規格 | DUB | DUB | WIDEDUB | WIDEDUB |
チェーンリングサイズ | 38~46T(2T刻み) | 38~46T(2T刻み) | 38~46T(2T刻み) | 38~46T(2T刻み) |
クランク長 | 165~177.5mm(2.5mm刻み) | 165~177.5mm(2.5mm刻み) | 165~177.5mm(2.5mm刻み) | 160mm,165mm,170~175mm(2.5mm刻み) |
チェーンライン | 45.0mm | 45.0mm | 47.5mm | 47.5mm |
クランクアーム素材 | Carbon | Carbon | Carbon | Aluminum |
カラー | Naturalcarbon | Naturalcarbon | Naturalcarbon | Black |
重量(※172.5mm) | 462g | 598g | 604g | 706g |
価格(税込) | 95,300円 | 36,600円 | 36,600円 | ― |
ロックショックスから30-40mmストロークのグラベルサスフォークとドロッパーポストが登場
ロックショックスからはグラベル用サスペンション"RUDY ULTIMATE"とドロッパーポスト"REVERB AXS XPLR"が登場。RUDYは、昔のパリ~ルーベで使用されたロックショックスのロード用サスペンション"RUBY"から着想を得たネーミングが示すように、グラベルライドに最適化された30-40mmストロークのサスペンションだ。
30mm径のインナーチューブによって、バイクのシルエットを崩さないスマートなルックスと、リジッドフォークに迫る軽量性を獲得。更に、同社のXCモデルであるSIDと同じチャージャーレースデイダンパーをグラベル専用にチューンアップすることで、超軽量でありながら確実なロックアウトとフルレンジのリバウンド調整を可能とした。
スプリングには実績のあるSOLO AIRをRUDY専用にチューニング。小さなバンプへの反応を確保しつつ、大きな衝撃に対してはボトムアウトを防ぎ、グラベルから受けるダメージを効果的に低減してくれる。
RUDYには専用のボルトオンタイプフェンダーも用意され、余計なタイラップなど無しに泥はねからライダーを守ることも可能。タイヤクリアランスは最大50Cとされ、ほぼすべてのグラベルタイヤに対応する。
もう一つのプロダクトである"REVERB AXS XPLR"は既に定評のある無線電動ドロッパーポスト"REVERB AXS"のグラベルバージョン。これまでシートポスト径は最小30.9mmまでの展開だったが、グラベルバイクに多い27.2mmモデルが登場した。
とはいえ、ただ細くなっただけでなく、新たに"Active Ride"と名付けられたエアダンピングシステムを搭載。最大まで伸ばした際にはしっかりと固定される一方、ポストを縮めた際にはわずかにストロークすることで路面からの振動を吸収し、疲労を軽減してくれるという。こちら400mmと350mm長の2つのシートポスト長、50mmと75mmのトラベルから選択可能。ただ、350mmモデルは50mmトラベルのみとなっている。
ロックショックス Rudy Ultimate XPL
ホイールサイズ:700c
トラベル量:30mm, 40mm
フォークオフセット:45mm (700c), 51mm (700c)
カラー:Gloss Black, Kwiqsand
アクスル:12x100mm
タイヤクリアランス:50mm
価格(税込):126,500円
ロックショックス Reverb AXS XPLR
ポスト径:27.2mm
トラベル量:50mm, 75mm
全長:350mm, 400mm
リモート:AXS Controller Sold Separately
対応サドルレール:Oval (7x10 Only), Round/Oval (7x9)
価格(税込):89,100円
ジップ 101XPLR:MOTOテクノロジー採用のグラベルホイール
ジップからは101 XPLRホイールセットとG40 XPLRタイヤ、SL-70 XPLRハンドルバーが登場している。SL-70 XPLRハンドルバーは既にラインアップされている既存モデルとなるが、101XPLRとG40 XPLRは完全新作。
101XPLR最大の特徴はシングルウォールリムであること。ジップがMOTOテクノロジーと名付けるこのリム形状は、リム自体が左右にねじれることで路面の凹凸を積極的に吸収し、コントローラブルかつスムースなライディングを実現するためのもの。
66カ所のノッチを持つZR1ハブを採用することで、脚を止めることの多いグラベルライドでもダイレクトな加速が可能。優れたシール性能による高い防塵防水性能で過酷なグラベルユースでも長寿命を実現した。
101 XPLRホイールセットのサイズおよび重量は700C/1,665gおよび650B/1,590g、リム内幅は27mmとなる。
G40XPLRは、その名の通り40mm幅のグラベルタイヤ。柔軟性と剛性のバランスに優れたケーシングとアンチパンクプロテクションストリップを組み合わせることで、グリップとライドパフォーマンスを確保しつつ非常に耐久性に優れたタイヤとなった。チューブレスレディかつ、フックレスリムにも対応しており、重量は480g。タンサイドのカラーもまたグラベルらしい一本だ。
SL-70 XPLRは70mmのリーチと115mmのドロップにより、快適なブラケットポジションと浅いドロップポジションを実現したアルミドロップハンドル。5度のフレアと11度のアウトスイープを与えられ、ブラケットポジションより6cm広いドロップポジションを取ることが可能となった。更に、人間工学に基づいた3度のバックスウィープフラットトップによって、よりリラックスしたシーンでも快適に過ごすことが出来るコックピットとなっている。
ジップ 101 XPLR
サイズ:650b, 700c
リム:Carbon – Hookless
対応タイヤ:Tubeless tires only
リム内幅:27mm
スポーク:CX-Sprint,28H
フリーボディ:SRAM XDR, SRAM/Shimano Road
アクスルタイプ:12x100, TA 12x142
重量: 700c/1,665g 、650b/1,590g
価格(税込):126,500円(フロント)、140,200円(リア)
ジップ G40 XPLR
タイヤタイプ:Tubeless Ready
タイヤサイズ:700x40
重量:480g
価格(税込):9,740円
ジップ Service Course SL-70 XPLR
リーチ:70mm
ドロップ:115mm
ハンドル幅 (C-C):40cm, 42cm, 44cm, 46cm
ランプアングル:10°
アウトスウィープ:11°
バックスウィープ:3°
ドロップフレア:5°
価格(税込):15,380円
以上すべて取り扱いおよび情報提供は新しい代理店の株式会社Many'Sより。
Amazon.co.jp