2021/04/07(水) - 10:09
バスクのアップダウンを駆け抜ける2日目にアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が勝利。バスク出身の25歳がホームレースで初のワールドツアーレースで勝ち星を挙げた。
自転車競技熱溢れるバスクを駆け抜けるイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)2日目は、ビルバオにほど近い山岳地帯を駆け巡る150kmオーバーのコース。序盤こそ平坦基調だが、後半になるに連れて山岳が険しくなり、139km地点で2級山岳ラ・アストゥリアナ(距離7.7km/平均6.2%)を超え、テクニカルダウンヒルを経て最後は最大勾配13%超えの登坂を駆け上がる。
この日はトップシクロクロス選手でもあるクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)を含む7名が4分半リードで逃げたものの、総合成績争い、また後半アタックによる逃げ切りの可能性があることから、多数のチームが集団を牽引。残り30kmでタイム差は1分を割り込み、2級山岳ラ・アストゥリアナの序盤区間でイネオス・グレナディアーズやモビスターがコントロールするメイン集団が次々と分裂した逃げメンバーを捉えていった。
山頂まで5kmを残してダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が加速し、これに反応したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)の背後ではリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)がスリップダウンしてしまう。中切れによって飛び出す形になったゴデュとポガチャルはやがてメイン集団に戻ったものの、ここから本格的なアタック合戦が勃発した。
総合10位マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)の攻撃を追ったのは総合首位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)と2位ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)、そしてセルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO)の3名。しかし緩斜面登坂で後続グループを引き離すには至らず、4名はところどころ濡れた荒いコンクリート舗装の下りで飲み込まれる。ここから今季まで勝利のないアスタナ・プレミアテックが総攻撃を仕掛けた。
まずはオマール・フライレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が仕掛け、シャフマンが追いついたカウンターでアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が加速する。「少しリードを得ることができたので、その後はフルガス(全速力)。ステージ優勝のためには登りはもちろん下りも非常に重要だった」と振り返るアランブルは、後続集団が呼吸を整える間に40秒ものリードを生み出した。
総合上位陣を含む追走グループはボーラ・ハンスグローエが牽引するが、アスタナ・プレミアテックのフライレとヨン・イサギレ(スペイン)がローテーションを崩したことで追走のテンポを挙げられない。リードを削られながら、最後の13%勾配を駆け上がったアランブルが勝利。15秒遅れの集団ではフライレが先着したことで、アスタナ所属のバスク人選手がホームレースでワンツー勝利を挙げてみせた。
「良い調子のまま開幕できたけれど、まだどのレースでも勝てていなかった。ホームレースのバスク一周で勝つのはとてもスペシャルだ」と話すアランブルにとっては、今回が自身初のワールドツアーレース勝利。2016年にプロコンチネンタルチームのエウスカディ・バスクカントリーに所属し、カハルラル・セグロスRGAを経て2020年からアスタナ入りした25歳。登坂力とスプリント力を兼ね備えるパンチャーとして力を伸ばし、今季はオンループ・ヘット・ニュースブラッドで6位、ミラノ〜サンレモで7位とビッグレースで上位入賞を重ねてきた。
「毎年より価値のある選手になるべく努力を重ねてきた。今季はクラシックレースに向けて経験と自身を高め、昨日だって良いタイムトライアルを走ることができたんだ。総合成績でも上位(2位)につけることができたけれど、チームには総合成績を目指す強い選手がいる。これからレース状況を毎日見定めていきたい」と、アランブルは話している。
総合首位ログリッチやポガチャルたちは15秒遅れの3位グループでフィニッシュ。エステバン・チャベス(コロンビア、バイクエクスチェンジ)やペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)たちはそこから4秒遅れたグループ内でバスク1周2日目を終えている。
翌日は後半まで標高500〜600mほどの台地を走り、最後は3kmと短距離ながら、平均勾配が10%に達する1級山岳エルムアルデ山頂にフィニッシュする。総合上位陣はもちろんのこと、激坂を得意とするマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・スタートアップネイション)らパンチャー勢の走りにも注目だ。
自転車競技熱溢れるバスクを駆け抜けるイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)2日目は、ビルバオにほど近い山岳地帯を駆け巡る150kmオーバーのコース。序盤こそ平坦基調だが、後半になるに連れて山岳が険しくなり、139km地点で2級山岳ラ・アストゥリアナ(距離7.7km/平均6.2%)を超え、テクニカルダウンヒルを経て最後は最大勾配13%超えの登坂を駆け上がる。
この日はトップシクロクロス選手でもあるクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)を含む7名が4分半リードで逃げたものの、総合成績争い、また後半アタックによる逃げ切りの可能性があることから、多数のチームが集団を牽引。残り30kmでタイム差は1分を割り込み、2級山岳ラ・アストゥリアナの序盤区間でイネオス・グレナディアーズやモビスターがコントロールするメイン集団が次々と分裂した逃げメンバーを捉えていった。
山頂まで5kmを残してダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が加速し、これに反応したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)の背後ではリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)がスリップダウンしてしまう。中切れによって飛び出す形になったゴデュとポガチャルはやがてメイン集団に戻ったものの、ここから本格的なアタック合戦が勃発した。
総合10位マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)の攻撃を追ったのは総合首位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)と2位ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)、そしてセルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO)の3名。しかし緩斜面登坂で後続グループを引き離すには至らず、4名はところどころ濡れた荒いコンクリート舗装の下りで飲み込まれる。ここから今季まで勝利のないアスタナ・プレミアテックが総攻撃を仕掛けた。
まずはオマール・フライレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が仕掛け、シャフマンが追いついたカウンターでアレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が加速する。「少しリードを得ることができたので、その後はフルガス(全速力)。ステージ優勝のためには登りはもちろん下りも非常に重要だった」と振り返るアランブルは、後続集団が呼吸を整える間に40秒ものリードを生み出した。
総合上位陣を含む追走グループはボーラ・ハンスグローエが牽引するが、アスタナ・プレミアテックのフライレとヨン・イサギレ(スペイン)がローテーションを崩したことで追走のテンポを挙げられない。リードを削られながら、最後の13%勾配を駆け上がったアランブルが勝利。15秒遅れの集団ではフライレが先着したことで、アスタナ所属のバスク人選手がホームレースでワンツー勝利を挙げてみせた。
「良い調子のまま開幕できたけれど、まだどのレースでも勝てていなかった。ホームレースのバスク一周で勝つのはとてもスペシャルだ」と話すアランブルにとっては、今回が自身初のワールドツアーレース勝利。2016年にプロコンチネンタルチームのエウスカディ・バスクカントリーに所属し、カハルラル・セグロスRGAを経て2020年からアスタナ入りした25歳。登坂力とスプリント力を兼ね備えるパンチャーとして力を伸ばし、今季はオンループ・ヘット・ニュースブラッドで6位、ミラノ〜サンレモで7位とビッグレースで上位入賞を重ねてきた。
「毎年より価値のある選手になるべく努力を重ねてきた。今季はクラシックレースに向けて経験と自身を高め、昨日だって良いタイムトライアルを走ることができたんだ。総合成績でも上位(2位)につけることができたけれど、チームには総合成績を目指す強い選手がいる。これからレース状況を毎日見定めていきたい」と、アランブルは話している。
総合首位ログリッチやポガチャルたちは15秒遅れの3位グループでフィニッシュ。エステバン・チャベス(コロンビア、バイクエクスチェンジ)やペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)たちはそこから4秒遅れたグループ内でバスク1周2日目を終えている。
翌日は後半まで標高500〜600mほどの台地を走り、最後は3kmと短距離ながら、平均勾配が10%に達する1級山岳エルムアルデ山頂にフィニッシュする。総合上位陣はもちろんのこと、激坂を得意とするマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・スタートアップネイション)らパンチャー勢の走りにも注目だ。
イツリア・バスクカントリー2021第2ステージ結果
1位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 3:45:32 |
2位 | オマール・フライレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:15 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | |
5位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・スタートアップネイション) | |
6位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | |
7位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO) | |
10位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | |
100位 | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) | 8:12 |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 4:03:04 |
2位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:05 |
3位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | 0:06 |
4位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 0:24 |
5位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:28 |
6位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:31 |
7位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 0:32 |
8位 | オマール・フライレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:34 |
9位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:40 |
10位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:42 |
その他の特別賞
ポイント賞 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) |
山岳賞 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) |
ヤングライダー賞 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | アスタナ・プレミアテック |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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