2020/11/30(月) - 16:55
イタリアンシューズブランド"ノースウェーブ"のラインアップから、GORE-TEX素材を使用した防風防水ウィンターシューズ"EXTREME R GTX"、"CELSIUS R ARCTIC GTX"、"CELSIUS XC GTX"をピックアップして紹介しよう。細部がアップデートされ履きやすさや快適性が向上している。
ヨーロッパで自転車用ウィンターシューズのトップシェアを獲得しているノースウェーブ。スノースポーツ用のフットウェアも手掛けているブランドだけあり、それらの開発で得た寒冷期向けスポーツシューズに求められる知見を自転車用シューズにも投入することで、高い性能を実現している。
ノースウェーブのウィンターシューズの特徴は「クライマフレックスカラー」というハイカット部分を含む構造と、それらに用いられるゴアテックス社の素材にある。ハイカット部分に柔軟なネオプレン素材を使用することで、足首を生地で覆ってしまってもペダリングや歩行の動作を妨げにくく、着脱も容易に行えるようになっている。
さらに、クライマフレックスカラーにはゴアテックス社の防風防水メンブレン"Gore-Tex Rattler"素材を使用し、冬場の身を切り裂くような冷風や雪、水分の侵入を許さない性能を実現。このメンブレン+ネオプレン部分は足首部分だけではなく、足の甲まで続いており、高い防風性能に加え包み込むなフィット感ももたらした。
2021年モデルではこのクライマフレックスカラー周辺のアップデートが行われた。一つはシューズを着脱する際に指をかけるOリングを1つから2つに増やし、グローブを付けた状態でもクライマフレックスカラーの開口部を広げやすくしたこと。
二つ目はクライマフレックスカラーの開口部に切り欠きをつけたこと。前モデルは直線的なカッティングだったが、今作はシューズを側方から見た時にU字型となっている。これはシューズを履く時に足を入れやすくするための改良。3つ目はクライマフレックスカラーとアッパーの繋ぎ目がシューズのセンターから離れたこと。柔軟性に富むネオプレン部分の面積を拡大させることで、足を入れやすくなっているという。
計3箇所の改良は、いずれも着脱の行いやすさや履いた時の快適性を向上させるためのもの。昨シーズンモデルよりもハイカットシューズが履きやすくなったことで、ウィンターシューズの存在がより身近になったと言えそうだ。
ここからは"EXTREME R GTX"、"CELSIUS R ARCTIC GTX"、"CELSIUS XC GTX"の特徴をそれぞれ紹介していく。
EXTREME R GTX
EXTREME R GTXはロードシューズのセカンドグレードEXTREME GTをベースとした厳冬期仕様。X-Frameという補強をアッパーに配すことで、アッパーの柔軟性と軽量性を向上させつつも、パワー伝達性を獲得したことが特徴だ。アッパーの内側には控えめな起毛加工が施されたゴアテックスのDurathem Kelvin素材をメインで使用。暖かさを確保しながらも、起毛を控えめにしていることでハードなトレーニングでオーバーヒートしにくいはずだ。
アウトソールはカーボンとグラスファイバーのコンポジット素材をメインとしつつ、クリートエリアのみフルカーボンとすることで剛性バランスが整えられている。結果として剛性指数は"12"とトップモデルと比較すると控えめな数値とされており、レースからハードなトレーニングまで対応してくれるだろう。土踏まず部分を支えるアナトミカルアーチサポート構造も採用されている。価格は40,000円(税抜)。
CELSIUS R ARCTIC GTX
CELSIUS R ARCTIC GTXはミドルグレードのロード用ウィンターシューズ。シューズの内側に用いられるゴアテックス素材は非常に厚手起毛のKOALAとされており、氷点下10度まで対応する保温性を有していることが特徴だ。アッパー外側には防風加工が加えられているため、非常に優れた温かさを感じられる1足となっている。
加えてシューズ内が冷えすぎないように、保温性に優れる起毛+アルミを使用したインソールが用いられている。このアウトソールはナイロンにカーボンファイバーを組み合わせた剛性指数"8"のモデル。カラーはBLACKとANTHRA/REFLECTIVEの2色が展開される。価格は34,000円(税抜)。
CELSIUS XC GTX
先述したCELSIUS R ARCTIC GTXと同じタンレス構造を採用したオフロードモデルがCELSIUS XC GTXだ。形状等は同様だが、シューズ内側に使用されるゴアテックス素材は今回紹介するもので最も薄手起毛のGore-Tex Piqueを採用している。シクロクロスなどアグレッシブな運動で発熱するようなシチュエーションにぴったりなモデルだ。適応温度帯は-3度~15度。
構造はロードモデルと似ているが、つま先や土踏まず部分、踵周りには補強が加えられており、オフロードで傷つきやすい部分のプロテクション性能を確保している。ソールの剛性指数は"8"。ナチュラルラバーのトレッドパターンは大胆かつ、シューズサイドまで張り出す設計とされているため、高いグリップ力を期待できそう。爪先部分には追加でピンを加えることもできる。カラーはBLACK、BLACK/REFLECTIVEの2色が展開される。価格は30,000円(税抜)。
各モデルの共通点
今回紹介したシューズ全てにノースウェーブオリジナルのSLW2ダイアルが装備されている。リリースボタンを1プッシュすると僅かに緩めることができるなど、細かな締め付け感の調整を可能としているダイヤルだ。昨シーズンモデルからワイヤールーティングが改善されており、アッパーの締め込み方向を最適化することでさらなるフィット感向上を図った。
また、CELSIUS XC GTXの項目で少し紹介したインソールも前モデル共通。アークティックGTXフットベッドと名付けられたインソールは、足と触れる部分は起毛素材、その下にEVAのクッション素材、さらにその下にアルミを入れ、再びEVAで挟み込む構造が採用されている。これにより優れた保温性と快適性を獲得している。
ノースウェーブ EXTREME R GTX
素材:ゴアテックス Durathem Kelvin
ソール:フルカーボン+カーボンコンポジット(剛性指数12)
カラー:BLACK
価格:40,000円(税抜)
ノースウェーブ CELSIUS R ARCTIC GTX
素材:ゴアテックス KOALA
ソール:カーボン補強ナイロン(剛性指数8)
カラー:BLACK、ANTHRA/REFLECTIVE
価格:34,000円(税抜)
ノースウェーブ CELSIUS XC GTX
素材:ゴアテックス PIQUE
ソール:カーボン補強ナイロン(剛性指数8)
カラー:BLACK、BLACK/REFLECTIVE
価格:30,000円(税抜)
ヨーロッパで自転車用ウィンターシューズのトップシェアを獲得しているノースウェーブ。スノースポーツ用のフットウェアも手掛けているブランドだけあり、それらの開発で得た寒冷期向けスポーツシューズに求められる知見を自転車用シューズにも投入することで、高い性能を実現している。
ノースウェーブのウィンターシューズの特徴は「クライマフレックスカラー」というハイカット部分を含む構造と、それらに用いられるゴアテックス社の素材にある。ハイカット部分に柔軟なネオプレン素材を使用することで、足首を生地で覆ってしまってもペダリングや歩行の動作を妨げにくく、着脱も容易に行えるようになっている。
さらに、クライマフレックスカラーにはゴアテックス社の防風防水メンブレン"Gore-Tex Rattler"素材を使用し、冬場の身を切り裂くような冷風や雪、水分の侵入を許さない性能を実現。このメンブレン+ネオプレン部分は足首部分だけではなく、足の甲まで続いており、高い防風性能に加え包み込むなフィット感ももたらした。
2021年モデルではこのクライマフレックスカラー周辺のアップデートが行われた。一つはシューズを着脱する際に指をかけるOリングを1つから2つに増やし、グローブを付けた状態でもクライマフレックスカラーの開口部を広げやすくしたこと。
二つ目はクライマフレックスカラーの開口部に切り欠きをつけたこと。前モデルは直線的なカッティングだったが、今作はシューズを側方から見た時にU字型となっている。これはシューズを履く時に足を入れやすくするための改良。3つ目はクライマフレックスカラーとアッパーの繋ぎ目がシューズのセンターから離れたこと。柔軟性に富むネオプレン部分の面積を拡大させることで、足を入れやすくなっているという。
計3箇所の改良は、いずれも着脱の行いやすさや履いた時の快適性を向上させるためのもの。昨シーズンモデルよりもハイカットシューズが履きやすくなったことで、ウィンターシューズの存在がより身近になったと言えそうだ。
ここからは"EXTREME R GTX"、"CELSIUS R ARCTIC GTX"、"CELSIUS XC GTX"の特徴をそれぞれ紹介していく。
EXTREME R GTX
EXTREME R GTXはロードシューズのセカンドグレードEXTREME GTをベースとした厳冬期仕様。X-Frameという補強をアッパーに配すことで、アッパーの柔軟性と軽量性を向上させつつも、パワー伝達性を獲得したことが特徴だ。アッパーの内側には控えめな起毛加工が施されたゴアテックスのDurathem Kelvin素材をメインで使用。暖かさを確保しながらも、起毛を控えめにしていることでハードなトレーニングでオーバーヒートしにくいはずだ。
アウトソールはカーボンとグラスファイバーのコンポジット素材をメインとしつつ、クリートエリアのみフルカーボンとすることで剛性バランスが整えられている。結果として剛性指数は"12"とトップモデルと比較すると控えめな数値とされており、レースからハードなトレーニングまで対応してくれるだろう。土踏まず部分を支えるアナトミカルアーチサポート構造も採用されている。価格は40,000円(税抜)。
CELSIUS R ARCTIC GTX
CELSIUS R ARCTIC GTXはミドルグレードのロード用ウィンターシューズ。シューズの内側に用いられるゴアテックス素材は非常に厚手起毛のKOALAとされており、氷点下10度まで対応する保温性を有していることが特徴だ。アッパー外側には防風加工が加えられているため、非常に優れた温かさを感じられる1足となっている。
加えてシューズ内が冷えすぎないように、保温性に優れる起毛+アルミを使用したインソールが用いられている。このアウトソールはナイロンにカーボンファイバーを組み合わせた剛性指数"8"のモデル。カラーはBLACKとANTHRA/REFLECTIVEの2色が展開される。価格は34,000円(税抜)。
CELSIUS XC GTX
先述したCELSIUS R ARCTIC GTXと同じタンレス構造を採用したオフロードモデルがCELSIUS XC GTXだ。形状等は同様だが、シューズ内側に使用されるゴアテックス素材は今回紹介するもので最も薄手起毛のGore-Tex Piqueを採用している。シクロクロスなどアグレッシブな運動で発熱するようなシチュエーションにぴったりなモデルだ。適応温度帯は-3度~15度。
構造はロードモデルと似ているが、つま先や土踏まず部分、踵周りには補強が加えられており、オフロードで傷つきやすい部分のプロテクション性能を確保している。ソールの剛性指数は"8"。ナチュラルラバーのトレッドパターンは大胆かつ、シューズサイドまで張り出す設計とされているため、高いグリップ力を期待できそう。爪先部分には追加でピンを加えることもできる。カラーはBLACK、BLACK/REFLECTIVEの2色が展開される。価格は30,000円(税抜)。
各モデルの共通点
今回紹介したシューズ全てにノースウェーブオリジナルのSLW2ダイアルが装備されている。リリースボタンを1プッシュすると僅かに緩めることができるなど、細かな締め付け感の調整を可能としているダイヤルだ。昨シーズンモデルからワイヤールーティングが改善されており、アッパーの締め込み方向を最適化することでさらなるフィット感向上を図った。
また、CELSIUS XC GTXの項目で少し紹介したインソールも前モデル共通。アークティックGTXフットベッドと名付けられたインソールは、足と触れる部分は起毛素材、その下にEVAのクッション素材、さらにその下にアルミを入れ、再びEVAで挟み込む構造が採用されている。これにより優れた保温性と快適性を獲得している。
ノースウェーブ EXTREME R GTX
素材:ゴアテックス Durathem Kelvin
ソール:フルカーボン+カーボンコンポジット(剛性指数12)
カラー:BLACK
価格:40,000円(税抜)
ノースウェーブ CELSIUS R ARCTIC GTX
素材:ゴアテックス KOALA
ソール:カーボン補強ナイロン(剛性指数8)
カラー:BLACK、ANTHRA/REFLECTIVE
価格:34,000円(税抜)
ノースウェーブ CELSIUS XC GTX
素材:ゴアテックス PIQUE
ソール:カーボン補強ナイロン(剛性指数8)
カラー:BLACK、BLACK/REFLECTIVE
価格:30,000円(税抜)
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