2020/09/09(水) - 09:22
休息日明けから集団分断によるタフなステージとなったツール第10ステージ。ツール初勝利を上げたベネットや、一歩及ばなかったユアン、スプリント不参加を選んだファンアールト、敢闘賞を獲得したキュングなどのコメントを紹介します。
ステージ優勝&マイヨヴェール サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
まだ自分がツール・ド・フランスでステージ優勝者になったことが信じられない。チーム全体がサポートと自信を与えてくれたことに感謝したい。またパトリック(ルフェーブル監督)、妻、家族、そして周りのみんなに感謝している。これを夢見ていたが、実現するとは思っていなかった。だが現実となり、その為にしばらくの間沈んでいることも必要なんだ。この(勝利の)為に何年も待たなければならなかったが、ホッとしているし嬉しいよ。
今日のチームは素晴らしかった。残り1kmに向けてミケル(モルコフ)はとても落ち着いてスムーズだった。向かい風だと分っていたのでできる限り待ってリードアウトから飛び出したんだ。すべてが完璧にいった日だったし、この勝利は大きな自信につながった。
これ(マイヨヴェール)を着るのは特別だよ。ショーン・ケリーが勝ち取ったものだし、パリで表彰台に上がれたらとても誇りに思えるだろう。でも一日一日を大切に走り、それがどこへ導くか見ていきたい。ここのアイルランドチャンピオンジャージを着てツールに来て、今日勝つことができたことは忘れられないものになるだろう。
ステージ2位 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
リードアウトのジャスパー・デブイストを機材トラブルで失ってしまった。トラブルから助け出してくれるチームメイトはいたが、自分で集団に入らなければならなかった。集団の位置取りは結構上手いと思うし、今日はほとんどの時間を(サム)ベネットの後ろについていた。彼には良いリードアウトがいたからね。
理想のポジションにいたのだが、もう少し力を使わなければならなかったようだ。彼(ベネット)の後ろで感触は良かったのだが、振り返ってみればもう少し早めに飛び出し彼を驚かせるべきだった。少しだけ待ちすぎてしまい彼の隣に並ぶ余裕がなかった。
ステージ3位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
ストレスの多い一日だった。スタート直後からみな向かい風にナーバスになっていた。ステージを通して向かい風が吹いていて何度かは横風に変わった。集団のスピードは速く、落車も起こった。最後はかなり混沌としたスプリントになり、サム・ベネットが勝利とグリーンジャージを獲得する力を見せた。だがツール・ド・フランスはまだ半分しか終わっていない。ジャージを奪い返すチャンスはまだ残っている。今日も一緒にいてくれたチームメイトに感謝している。
ステージ4位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、コフィディス)
もちろん4位という結果では満足できない。勝つためにここにいるんだ。世界最高のスプリンターたちと(同じ)レベルに戻ってくることができたことは嬉しい。簡単な日ではなかったが、シモーネ(コンソンニ)が最後まで僕を守る重要な働きをしてくれた。勝つために完璧なステージを作らなければならないし、今日はサム・ベネットが最も強い選手だった。
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
またしてもチームは完璧な働きを見せてくれた。ここまでの走りとレース運びを誇りに思っている。このステージを無事に乗り切ってくれたチームメイトには感謝してもしきれないぐらいだ。僕がマイヨジョーヌを着ているが、チーム全体のものだ。とても緊張感があり、速く、危険というタフなステージだった。もっと楽な日を期待していたが、スタートから全力で止まることがなかった。我々はすでに明日を楽しみにしている。このマイヨジョーヌを誇りとともに着用したいと思う。
総合2位&マイヨブラン エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
みんな今日がストレスのある一日になることは分っていたし、風が吹いて集団分断が起こることも分っていた。だから一日中速く、緊張感とストレスが多かった。最後はそこまで風が強くなかったが、全員が先頭に位置取りしたかったので皆ナーバスになっていた。幸いにも(チームからは)誰一人として落車する選手がいなかった。
総合3位 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
開幕から連日かなりスムーズなレースができているが、今日は落車をしてしまったし、風があったことで難しい日になった。最も重要であるタイムをなんとか失わずに済んだ。(落車時は)チーム全員が待ってサポートしてくれ、特に最後はピエールリュック(ペリション)とクリストフ(ラポルト)が助けてくれた。
頭をぶつけたので椎骨が少し圧迫されたのだろう。背中が少し痛む。(メイン集団に)戻ってくるのに少し苦労したが、残りのレースに大きな支障はないと思う。タイム差を失わなかったのが大きい。明日はもっと穏やかな一日を過ごし、回復できるように願っている。
このステージではスプリントに参加しなかったワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
ストレスの多い一日だった。かなりエネルギーが必要だった。最も重要なことはプリモシュ(ログリッチ)を無傷でフィニッシュさせることであり、それが達成できた。横風(分断)には風が完璧でなかったことが残念だ。一日中先頭でレースをしていたし、居るべきところに居ることができた。継続的に注意を払うことが必要だった。今日もチームはそれを見事にこなせた。全員が100%の力を出し切った。全員がお互いの為に火の中を駆け抜けることができたのは素晴らしい。
2度逃げて敢闘賞を獲得したシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)
最初は今日アタックするつもりはなかったのだが、ミヒャエル・シェアー(スイス、CCCチーム)から「(今日は)どう思う?一緒に行く?」ってメッセージが送られてきたんだ。今日のような日は緊張感のあるレースになるはずだ。お互いのチームに総合順位を争う選手はいないし、スプリンターもいないから「もちろん。君がプロトンにいるよりも逃げた方が(レースの)ストレスが少なくなるだろう」って返した。しかし、メイン集団は僕らにタイム差を与えようとはしなかったし、レースがナーバスになるとすぐに捉えられた。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝&マイヨヴェール サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
まだ自分がツール・ド・フランスでステージ優勝者になったことが信じられない。チーム全体がサポートと自信を与えてくれたことに感謝したい。またパトリック(ルフェーブル監督)、妻、家族、そして周りのみんなに感謝している。これを夢見ていたが、実現するとは思っていなかった。だが現実となり、その為にしばらくの間沈んでいることも必要なんだ。この(勝利の)為に何年も待たなければならなかったが、ホッとしているし嬉しいよ。
今日のチームは素晴らしかった。残り1kmに向けてミケル(モルコフ)はとても落ち着いてスムーズだった。向かい風だと分っていたのでできる限り待ってリードアウトから飛び出したんだ。すべてが完璧にいった日だったし、この勝利は大きな自信につながった。
これ(マイヨヴェール)を着るのは特別だよ。ショーン・ケリーが勝ち取ったものだし、パリで表彰台に上がれたらとても誇りに思えるだろう。でも一日一日を大切に走り、それがどこへ導くか見ていきたい。ここのアイルランドチャンピオンジャージを着てツールに来て、今日勝つことができたことは忘れられないものになるだろう。
ステージ2位 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
リードアウトのジャスパー・デブイストを機材トラブルで失ってしまった。トラブルから助け出してくれるチームメイトはいたが、自分で集団に入らなければならなかった。集団の位置取りは結構上手いと思うし、今日はほとんどの時間を(サム)ベネットの後ろについていた。彼には良いリードアウトがいたからね。
理想のポジションにいたのだが、もう少し力を使わなければならなかったようだ。彼(ベネット)の後ろで感触は良かったのだが、振り返ってみればもう少し早めに飛び出し彼を驚かせるべきだった。少しだけ待ちすぎてしまい彼の隣に並ぶ余裕がなかった。
ステージ3位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
ストレスの多い一日だった。スタート直後からみな向かい風にナーバスになっていた。ステージを通して向かい風が吹いていて何度かは横風に変わった。集団のスピードは速く、落車も起こった。最後はかなり混沌としたスプリントになり、サム・ベネットが勝利とグリーンジャージを獲得する力を見せた。だがツール・ド・フランスはまだ半分しか終わっていない。ジャージを奪い返すチャンスはまだ残っている。今日も一緒にいてくれたチームメイトに感謝している。
ステージ4位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、コフィディス)
もちろん4位という結果では満足できない。勝つためにここにいるんだ。世界最高のスプリンターたちと(同じ)レベルに戻ってくることができたことは嬉しい。簡単な日ではなかったが、シモーネ(コンソンニ)が最後まで僕を守る重要な働きをしてくれた。勝つために完璧なステージを作らなければならないし、今日はサム・ベネットが最も強い選手だった。
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
またしてもチームは完璧な働きを見せてくれた。ここまでの走りとレース運びを誇りに思っている。このステージを無事に乗り切ってくれたチームメイトには感謝してもしきれないぐらいだ。僕がマイヨジョーヌを着ているが、チーム全体のものだ。とても緊張感があり、速く、危険というタフなステージだった。もっと楽な日を期待していたが、スタートから全力で止まることがなかった。我々はすでに明日を楽しみにしている。このマイヨジョーヌを誇りとともに着用したいと思う。
総合2位&マイヨブラン エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
みんな今日がストレスのある一日になることは分っていたし、風が吹いて集団分断が起こることも分っていた。だから一日中速く、緊張感とストレスが多かった。最後はそこまで風が強くなかったが、全員が先頭に位置取りしたかったので皆ナーバスになっていた。幸いにも(チームからは)誰一人として落車する選手がいなかった。
総合3位 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
開幕から連日かなりスムーズなレースができているが、今日は落車をしてしまったし、風があったことで難しい日になった。最も重要であるタイムをなんとか失わずに済んだ。(落車時は)チーム全員が待ってサポートしてくれ、特に最後はピエールリュック(ペリション)とクリストフ(ラポルト)が助けてくれた。
頭をぶつけたので椎骨が少し圧迫されたのだろう。背中が少し痛む。(メイン集団に)戻ってくるのに少し苦労したが、残りのレースに大きな支障はないと思う。タイム差を失わなかったのが大きい。明日はもっと穏やかな一日を過ごし、回復できるように願っている。
このステージではスプリントに参加しなかったワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
ストレスの多い一日だった。かなりエネルギーが必要だった。最も重要なことはプリモシュ(ログリッチ)を無傷でフィニッシュさせることであり、それが達成できた。横風(分断)には風が完璧でなかったことが残念だ。一日中先頭でレースをしていたし、居るべきところに居ることができた。継続的に注意を払うことが必要だった。今日もチームはそれを見事にこなせた。全員が100%の力を出し切った。全員がお互いの為に火の中を駆け抜けることができたのは素晴らしい。
2度逃げて敢闘賞を獲得したシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)
最初は今日アタックするつもりはなかったのだが、ミヒャエル・シェアー(スイス、CCCチーム)から「(今日は)どう思う?一緒に行く?」ってメッセージが送られてきたんだ。今日のような日は緊張感のあるレースになるはずだ。お互いのチームに総合順位を争う選手はいないし、スプリンターもいないから「もちろん。君がプロトンにいるよりも逃げた方が(レースの)ストレスが少なくなるだろう」って返した。しかし、メイン集団は僕らにタイム差を与えようとはしなかったし、レースがナーバスになるとすぐに捉えられた。
text:Sotaro.Arakawa
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