2020/09/07(月) - 08:52
休息日前にピレネー最終日を迎えたツール9日目。スプリント勝負を制したポガチャルや一歩及ばなかったヒルシ、無事第9ステージを終えたポート、体調不良のためバイクを降りたアルたちのコメントを紹介します。
ステージ優勝&総合7位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
こんな慌ただしい一日の終わりに勝つことができて信じられない。まず今日のステージを通して素晴らしい働きをしてくれたチームに感謝する。ボーナスタイムも視野に入れ、総合順位のためにできるだけ秒数を取り戻すことが目標だったが、最後のスプリントに集中を切り替えることができた。どうやってスプリントを勝ったのか正確には覚えていないが、可能な限りペダルを踏み込み続けることだけを考えていた。
最初の休息日をステージ勝利と、チームメイトの(アレクサンダー)クリストフの第1ステージでの勝利で迎えることができた。第7ステージしか脚を休められた日がなかったが、これまでのツールの結果に満足している。
ステージ2位&マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
ペースが速く、難しいステージだった。みんなマイヨジョーヌを目指して非常にモチベーションが高かった。チームメイトは一日中素晴らしい頑張りをしてくれた。そのおかげで美しいジャージを手に入れることができ、とても幸せな気持ちだ。誰しもがこのジャージを手にすることを夢見ている。これにはチーム全体への感謝も込められている。これからも我々はベストを尽くさなければならない。パリでもまだこのジャージを着ていることを願っているよ。今日のようなタフなステージの後は、休息日がふさわしい。
ステージ3位&敢闘賞 マルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)
プロトンの動きに影響は与えられない(チームとして総合順位は関係ない)ので、自分のプラン(逃げ)に集中しなければならないことは分っていた。
プランに集中し、できる限り早くフィニッシュに向かうことしかできなかった。今日は昨日のように逃げに時間を与えてくれることはなかったので、少しがっかりしている。自分の脚や調子にはとても満足しているが、2度も勝利に近づいたのにも関わらず今日勝てなかったのはとても残念だ。まだ2週間あるのでまた頑張りたいと思う。
ステージ4位&総合2位&マイヨブラン エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
今日も良い日だったと思う。獲得したタイム差や、逆に失ったタイム差のことだけじゃない。この部分のレースではバイクの上で感じるフィーリングが重要なんだ。今日の感覚は昨日よりも良かった。その感覚を得たことに満足しているし、最後の登りは楽しかった。現実的に考えると今日のような短い登りでは大きな差まで広げられない。今日は第2週目以降に向かう自信を少し与えてくれた。
ログリッチやポガチャルにまたもやタイム差を与えてしまったことは分っているが、我慢し集中し、一日一日を大切にしていかなければならない。なぜならあと2週間もレースは続き、最後の10ステージは厳しいものになるのだからね。
ステージ7位&総合3位 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
ツール・ド・フランスで総合優勝を賭けて戦う野心がない中で素晴らしい結果だと思っている。一日中とても速く、スピードには気をつけていた。マリーブランク峠の頂上で最高の選手たちと一緒になることができた。実績のあるこのクラスの選手たちがいる中で、わずか11秒差というのは素晴らしい結果とパフォーマンスだ。
ステージ8位&総合4位 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
限界だったがライバルたちと争う脚はあった。最高の日ではなかったので自分を責めている。フィニッシュでその差は11秒しかなかった。僕たちは良い協力ができた。先頭集団へブリッジをかけようと士気が高かったのだろう。今日は今週で一番良い日だったので、この後に向けて楽観的に考えているよ。
最終山岳で先頭集団に追いつく力を見せたリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
先頭集団に食らいつきたかったが、最後の数百メートルで遅れてしまった。彼らのような爆発力が僕にはない。でもバウケ(モレマ)と僕は第2集団に入ることはできた。良い日だったし大変な日でもあったが、第9ステージを乗り切り最初の休息日を健康良く過ごすことができるのは嬉しいことだ。
マイヨジョーヌを失ったアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
今日のペースは速かった。できる限りのことはしたが、僕よりもコンディションの良い選手たちがいる。それが全てだ。マイヨジョーヌを着て走れたのはとても名誉なことだ。とても楽しめた。
リタイアしたファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)
自分に何が起こっているのか本当に分からないし、答えが見えない。それが僕を苦しめている。このツール・ド・フランスには良い緊張状態で臨み(ここまで)上手くいっていた。総合を狙うのではなく可能な限りタデイ(ポガチャル)を助け、機会が来れば自分のチャンスを掴もうと思っていた。バッドデイだったイル・ロンバルディアを除けば、ツール・ド・フランスに向け良いパフォーマンスを継続できていた。トレーニングのデータもレースで良い走りができる状態に戻ってきたと楽観できる数字を示していた。過去3年で最高の数字を示していたんだ。
それに昨日チームドクターに、体調が上向きで残りのレースを自信を持って走れると伝えていた。だが僕はここにいて(棄権して)、わけがわからないまま答えのない穴にはまっている。
僕は常に模範的なプロ選手であり、最大限の努力をしてきた。だからこの結果には相応しくないと感じている。チームもこの結果には値しないし、自分が望むような貢献ができず苦しんでいる。僕の将来については、いまは考えられない。まだ今日の失望と向き合っているところだ。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝&総合7位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
こんな慌ただしい一日の終わりに勝つことができて信じられない。まず今日のステージを通して素晴らしい働きをしてくれたチームに感謝する。ボーナスタイムも視野に入れ、総合順位のためにできるだけ秒数を取り戻すことが目標だったが、最後のスプリントに集中を切り替えることができた。どうやってスプリントを勝ったのか正確には覚えていないが、可能な限りペダルを踏み込み続けることだけを考えていた。
最初の休息日をステージ勝利と、チームメイトの(アレクサンダー)クリストフの第1ステージでの勝利で迎えることができた。第7ステージしか脚を休められた日がなかったが、これまでのツールの結果に満足している。
ステージ2位&マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
ペースが速く、難しいステージだった。みんなマイヨジョーヌを目指して非常にモチベーションが高かった。チームメイトは一日中素晴らしい頑張りをしてくれた。そのおかげで美しいジャージを手に入れることができ、とても幸せな気持ちだ。誰しもがこのジャージを手にすることを夢見ている。これにはチーム全体への感謝も込められている。これからも我々はベストを尽くさなければならない。パリでもまだこのジャージを着ていることを願っているよ。今日のようなタフなステージの後は、休息日がふさわしい。
ステージ3位&敢闘賞 マルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)
プロトンの動きに影響は与えられない(チームとして総合順位は関係ない)ので、自分のプラン(逃げ)に集中しなければならないことは分っていた。
プランに集中し、できる限り早くフィニッシュに向かうことしかできなかった。今日は昨日のように逃げに時間を与えてくれることはなかったので、少しがっかりしている。自分の脚や調子にはとても満足しているが、2度も勝利に近づいたのにも関わらず今日勝てなかったのはとても残念だ。まだ2週間あるのでまた頑張りたいと思う。
ステージ4位&総合2位&マイヨブラン エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
今日も良い日だったと思う。獲得したタイム差や、逆に失ったタイム差のことだけじゃない。この部分のレースではバイクの上で感じるフィーリングが重要なんだ。今日の感覚は昨日よりも良かった。その感覚を得たことに満足しているし、最後の登りは楽しかった。現実的に考えると今日のような短い登りでは大きな差まで広げられない。今日は第2週目以降に向かう自信を少し与えてくれた。
ログリッチやポガチャルにまたもやタイム差を与えてしまったことは分っているが、我慢し集中し、一日一日を大切にしていかなければならない。なぜならあと2週間もレースは続き、最後の10ステージは厳しいものになるのだからね。
ステージ7位&総合3位 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
ツール・ド・フランスで総合優勝を賭けて戦う野心がない中で素晴らしい結果だと思っている。一日中とても速く、スピードには気をつけていた。マリーブランク峠の頂上で最高の選手たちと一緒になることができた。実績のあるこのクラスの選手たちがいる中で、わずか11秒差というのは素晴らしい結果とパフォーマンスだ。
ステージ8位&総合4位 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
限界だったがライバルたちと争う脚はあった。最高の日ではなかったので自分を責めている。フィニッシュでその差は11秒しかなかった。僕たちは良い協力ができた。先頭集団へブリッジをかけようと士気が高かったのだろう。今日は今週で一番良い日だったので、この後に向けて楽観的に考えているよ。
最終山岳で先頭集団に追いつく力を見せたリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
先頭集団に食らいつきたかったが、最後の数百メートルで遅れてしまった。彼らのような爆発力が僕にはない。でもバウケ(モレマ)と僕は第2集団に入ることはできた。良い日だったし大変な日でもあったが、第9ステージを乗り切り最初の休息日を健康良く過ごすことができるのは嬉しいことだ。
マイヨジョーヌを失ったアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
今日のペースは速かった。できる限りのことはしたが、僕よりもコンディションの良い選手たちがいる。それが全てだ。マイヨジョーヌを着て走れたのはとても名誉なことだ。とても楽しめた。
リタイアしたファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)
自分に何が起こっているのか本当に分からないし、答えが見えない。それが僕を苦しめている。このツール・ド・フランスには良い緊張状態で臨み(ここまで)上手くいっていた。総合を狙うのではなく可能な限りタデイ(ポガチャル)を助け、機会が来れば自分のチャンスを掴もうと思っていた。バッドデイだったイル・ロンバルディアを除けば、ツール・ド・フランスに向け良いパフォーマンスを継続できていた。トレーニングのデータもレースで良い走りができる状態に戻ってきたと楽観できる数字を示していた。過去3年で最高の数字を示していたんだ。
それに昨日チームドクターに、体調が上向きで残りのレースを自信を持って走れると伝えていた。だが僕はここにいて(棄権して)、わけがわからないまま答えのない穴にはまっている。
僕は常に模範的なプロ選手であり、最大限の努力をしてきた。だからこの結果には相応しくないと感じている。チームもこの結果には値しないし、自分が望むような貢献ができず苦しんでいる。僕の将来については、いまは考えられない。まだ今日の失望と向き合っているところだ。
text:Sotaro.Arakawa