ジャパンカップが中止を発表 大会実行委が正式決定

10月16〜18日に栃木県宇都宮市で開催予定だったジャパンカップサイクルロードレースの中止が正式に発表された。UCIワールドツアーチームが参戦する日本最高峰のプロロードレースは、新型コロナの影響により今年の開催を断念した。

---

ジャパンカップサイクルロードレース2019 優勝したバウケ・モレマ（オランダ、トレック・セガフレード） photo:Kei Tsuji
新型コロナウイルスのパンデミックにより世界中のサイクルロードレースが開催を断念するなか、ジャパンカップも例外ではなかった。UCI（国際競技連合）はコロナ収束後の開催レース新日程を5月19日に発表。前日のプレゼンテーションとクリテリウムを含むジャパンカップサイクルロードレースは10月16〜18日の日程で開催される予定で開催への可能性を探っていた。

先に6月17日、「安心安全を最優先に考慮した」との理由でさいたまクリテリウムの中止が発表された。そして先週には地元宇都宮の下野新聞が、ジャパンカップ大会実行委員会が大会を中止する方向で調整に入っていることを報道。そして今日、6月26日に大会実行委員会がプレスリリースを出し、正式に大会中止を発表した。

2019大会より。表彰台のバウケ・モレマ（オランダ、トレック・セガフレード）ら photo:Kei Tsujiセレクショングループの先頭を引くソンニ・コルブレッリ（バーレーン・メリダ）とバウケ・モレマ（トレック・セガフレード） photo:Makoto.AYANO


クリテリウムで優勝したエドワード・トゥーンス（ベルギー、トレック・セガフレード） photo:Kei Tsuji宇都宮大通で開催されるクリテリウム photo:Kei Tsuji


リリースでは実行委員会会長で宇都宮市長の佐藤栄一氏の言葉として以下のように綴られている。
「2020ジャパンカップは（中略）、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、中止とさせていただきます。開催を心待ちにされていたファンの皆様には何卒ご理解いただきますようお願い申し上げますとともに、来年の2021大会に向けまして、日本で唯一認定された「UCIプロシリーズ」として、更なる魅力向上を図ってまいりますので、競技団体や関係機関、スポンサー、地域の皆様には、ジャパンカップサイクルロードレースへの変わらぬ御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます」。

チームプレゼンでプレゼントを配るユンボ・ヴィスマの選手たち photo:Makoto.AYANOファンたちがクリテに優勝したエドワード・トゥーンス（トレック・セガフレード）を囲む photo:Makoto.AYANO


国内最高峰大会の開催中止は予想できたこととは言え衝撃的だ。年内の開催の可能性が残るUCIレースは、10月4日のおおいたアーバンクラシック、そして11月8日のツール・ド・おきなわの2レースだ。

text:Makoto.AYANO