3分あまりの個人TTで、2位になんと6秒差をつけて予想以上の強さを見せたマイケル・マシューズ(チームジャイコ・スキンズ)。19才のオージーがけた違いの強さを見せた。また午前中に行われたクリテリウムは鈴木真理(シマノレーシング)が優勝した。

個人TT 優勝のマイケル・マシューズ(チームジャイコ・スキンズ)個人TT 優勝のマイケル・マシューズ(チームジャイコ・スキンズ) photo:Hideaki.TAKAGIいよいよ始まったツアー・オブ・ジャパン。5月16日(日)に第1ステージ堺が行われた。朝から快晴で初夏の日差しの中、大仙公園を1周する2.65kmがコースだ。フラットだがコーナーがありテクニックも必要なものだ。全員がノーマルバイクでディスクホイールさえも使えないので機材による差はほとんどない。

序盤にスタートした奈良基(クムサン・ジンセンアジア)が好タイムで暫定リーダーに。結局奈良は9位に入る。
66番目スタートのチャン・チンルー(ホンコンチャイナチーム)が暫定トップに立ち結局2位に。

79番目の西薗良太(大学選抜ジャパン)からは最終組で各チームのエース級が走る。ここで圧倒的なタイムを出したのはマイケル・マシューズ(チームジャイコ・スキンズ)。一目でわかる速いスピードと鋭いコーナリングが好タイムを予感させる。結果はチャン・チンルーを5秒95上回るもの。当然後続はこのタイムを上回ることができず、第1ステージはマシューズが優勝した。


個人TT 3位の盛一大(愛三工業レーシングチーム)個人TT 3位の盛一大(愛三工業レーシングチーム) photo:Hideaki.TAKAGI優勝したマシューズは「短いTTは自信なかったが結果を出せて嬉しい。これからはフラットステージの優勝をしたい。昨年はあまりいい成績ではなかった。今年は勝ち続けたい」と語る。昨年はアシストに徹して4位5位を計4回だが、これを「いい成績でない」と言いきり、19歳にして目指すものの違いを印象付けた。マシューズは上りが得意ではないが、ボーナスタイムを取れるだけ取れば通算で1分を超える。富士山のタイム差をすべて他ステージのボーナスタイムでカバーしてしまうのではと思わせるほどの勢いがある。

3位の盛一大(愛三工業レーシングチーム)は「今日の1位のタイムが世界レベルでの新人のもの。自分が目指すのはその上だと思う。差は大きいとは思っていない」と答える。


クリテリウム シマノレーシングメンバークリテリウム シマノレーシングメンバー photo:Hideaki.TAKAGI別レースのクリテは鈴木真理
午前中には第1回堺国際サイクルロードが行われ、鈴木真理(シマノレーシング)が優勝した。
このレースはUCIのツアー・オブ・ジャパンとは別の扱いとなるレースだが同じチームと選手が参加した。堺市役所前をパレードスタート、大仙公園コースを15周するクリテリウムとして行われた。
序盤からハイペースでアタックが続く。およそ2周以内には吸収される展開が続いたが終盤に4人の逃げが成功。このままスプリント勝負となり、鈴木がこれを制した。



クリテリウム 鈴木真理(シマノレーシング)が優勝クリテリウム 鈴木真理(シマノレーシング)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI結果 
第1ステージ堺 個人TT 2.65km
1位 マイケル・マシューズ(チームジャイコ・スキンズ)3分14秒31
2位 チャン・チンルー(ホンコンチャイナチーム)+05秒95
3位 盛一大(愛三工業レーシングチーム)+06秒77
4位 ダレン・ラプソーン(ラファコンドル・シャープ)+07秒90
5位 クラウディオ・クチノッタ(デローザ・スタックプラスチック)+10秒73
6位 ザッカリ・デンプスター(ラファコンドル・シャープ)+10秒86
7位 アンドレイ・ミズロフ(カザフスタンナショナルチーム)+10秒93
8位 福島晋一(クムサン・ジンセンアジア)+11秒08
9位 奈良基(クムサン・ジンセンアジア)+11秒38
10位 ワン・カンポー(ホンコンチャイナチーム)+11秒45

photo&text:高木秀彰

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