2019/10/05(土) - 22:15
世界のトップ選手が集うMTBプレ五輪はいよいよ明日。ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)やステファン・テンピエール(フランス)ら、明日、そして本戦を見据える有力勢のコメントを紹介します。
各国ナショナルチームが来日しておよそ4日。各選手たちは大会スケジュールに沿って金曜日と土曜日の2日間に渡る試走を行った。メディアの立ち入りが規制されたため詳細は不明だが、各選手によればコースは「非常にテクニカルで、かつパワーも必要な現代のXCOレイアウトそのもの」。前世界王者のケイト・コートニー(アメリカ)やリオ五輪覇者のジェニー・リスヴェッツ(スウェーデン)が落車し、左膝を6針縫ったコートニーは明日の出場を取りやめる波乱も起きた。
以下はポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)、ステファン・テンピエール(フランス)、ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル)、ラウラ・スティガー(オーストリア)、そしてコートニーのコメント。MTBシーズンの最終戦ということもあり、各選手が緊張感なく日本滞在を楽しんでいたことも印象的だった。
ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス):2019年女子世界王者
この季節に日本を訪れることができて嬉しい。初めての日本だし、シーズン最終盤ということもあって滞在を楽しめている。コースは超テクニカルで超フィジカル。コースはもちろん、食事や環境など全てに万全を期す必要があるので今回の滞在の意味は凄く大きい。
非常にテクニカルな五輪コースだけに、ヨランダ(ネフ)有利だと思う。それからジェニー(リスヴェッツ)やアン(テルプストラ)有利でもあるけれど、フィジカルも問われるだけに多くの選手にチャンスはあるはず。選手全員で良いレースができたら嬉しい。
世界選手権について
本当にクレイジーなレースだった。最終周回まで先頭に追いつけずにいたので「もうこのレースは勝てない」と諦めてのに、そこから逆転できた。怪我を治すために今年は手術を受けたりと苦しい時間が続いた分、フィニッシュでは感情的になっていたのを覚えている。大きなアップダウンがあったけれど、最後は最高の締めくくりができたので本当に良かった。以前世界選で勝ってからの4年間は本当に長かったけれど、(パートナーの)ジュリアン(アブサロン)の支えがあったことも自分にとって大きかった。
明日は多くのファンが来てくれることも聞いているので、皆の前でレースができるのが本当に楽しみ。日本でこのメンツが揃う機会はなかなかないと思うので、ぜひ楽しんでほしい。
ステファン・テンピエール(フランス):2019年世界選手権3位銅メダル
金曜日に初めてコースを試走して驚いたよ。たくさんの激坂登りや無数のテクニカルセクションが含まれる難易度の高いものだったから。世界のどのワールドカップコースと比べても劣っているなんてことはないし、パワーもテクニックも必要な、休む場所の全く無い完成されたレイアウトだと思う。明日は涼しい予報だけど、1年後の本戦はとても暑くて湿度の高い厳しいコンディションになると覚悟している。
シーズン最終盤だけに各選手のコンディションがどうなっているか把握しきれないけれど、やはり世界王者でワールドカップで総合優勝したニノ(シューター)は明日の優勝候補だ。でもフランスチームも強力なメンバーを揃えているので、自分も含めてきっと優勝争いに加われると信じているよ。
日本に来て数日間、とても暖かいおもてなしを受けてきた。明日は世界屈指の選手たちが揃っているので、日本のファンの前で良いレースを見せたいと思う。フランスチームの選手には「アレアレ!アレブルー!アレフランス!」と応援してくれたらより頑張れる。ぜひ僕たちを応援してほしいな。
ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル):2019年UCI個人ランキング2位
コースは非常にスキルを求められる素晴らしいもので、現代のXCOコースそのものだ。コースが短いのでは?と言われるけれど、実際は4kmあってちょうど良いと感じた。
僕はもともとフィジカルに自信があったので、今シーズンはスキルアップのためのトレーニングを積んできた。それが理由でワールドカップのXCショートトラックでも勝てたし、XCOでも成績が出せたりとすごく自信を得たシーズンだった。それだけに明日のテストイベントは非常に楽しみだ。
誰もが日本の厳しい気候を議論しているけれど、僕は気候が似通ったブラジル出身。そのアドバンテージは確実にあると思う。日本にはたくさんのキャノンデールファンがいると聞いているので、明日、そして来年のメインイベントで良い走りを見せたいと思う。
ラウラ・スティガー(オーストリア):2019年世界選手権女子U23銀メダル
とてもテクニカルでパワーも必要な、私の大好きなコース。明日が楽しみだし、来年の本戦もすごく楽しみ。去年のジュニアロード世界選手権で勝ったけれど、メインはMTBなので東京五輪もMTBで走る。試走でハードテールも試したけれど、コースはドロッパーシートポストを搭載したフルサスバイクがベストだと感じた。
今年は体調に問題を抱えて不調に陥った時期もあったけれど、それを含めてもなお、自分でも驚くほど上手くいったシーズンだった。U23初年度にもかかわらずヨーロッパ選手権と世界選手権で銀メダルを獲得できたのは本当にびっくり。それでも去年のジュニアロード世界選手権で勝ったとき(自国オーストリア開催)はもっと特別な気分だった(笑)。まだまだ私には経験もフィジカルも足りていないので、まずは東京五輪で良いフィーリングを掴んで、2024年のパリ五輪に繋げていきたい。
ケイト・コートニー(アメリカ):2018年XCO世界王者、怪我のため明日は不出場
(膝の怪我は)無理すればレースできなくもないけれど、チームと話して今はリスクを取るべきではないと判断した。走れないのは残念だけど、来年の五輪本戦がとにかく楽しみ。
ひどいクラッシュをしてしまったけれど、全体的にコースは凄く良く作り込まれた完成度の高いものだと思う。走っていて楽しかったけれど、レースとなるとかなり手強く牙をむく。最初から最後まで急勾配とテクニカルセクションが連続しているので絶対に気を抜けない。でも、それだけに誰にとってもイコールでチャンスがあるとも感じた。
明日は11時から女子レースが、14時から男子レースが開催される。出場選手や注目選手はこちらの事前記事を参照してほしい。
text:So.Isobe
Special Thanks:Yoshinori.Suzuki
各国ナショナルチームが来日しておよそ4日。各選手たちは大会スケジュールに沿って金曜日と土曜日の2日間に渡る試走を行った。メディアの立ち入りが規制されたため詳細は不明だが、各選手によればコースは「非常にテクニカルで、かつパワーも必要な現代のXCOレイアウトそのもの」。前世界王者のケイト・コートニー(アメリカ)やリオ五輪覇者のジェニー・リスヴェッツ(スウェーデン)が落車し、左膝を6針縫ったコートニーは明日の出場を取りやめる波乱も起きた。
以下はポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)、ステファン・テンピエール(フランス)、ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル)、ラウラ・スティガー(オーストリア)、そしてコートニーのコメント。MTBシーズンの最終戦ということもあり、各選手が緊張感なく日本滞在を楽しんでいたことも印象的だった。
ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス):2019年女子世界王者
この季節に日本を訪れることができて嬉しい。初めての日本だし、シーズン最終盤ということもあって滞在を楽しめている。コースは超テクニカルで超フィジカル。コースはもちろん、食事や環境など全てに万全を期す必要があるので今回の滞在の意味は凄く大きい。
非常にテクニカルな五輪コースだけに、ヨランダ(ネフ)有利だと思う。それからジェニー(リスヴェッツ)やアン(テルプストラ)有利でもあるけれど、フィジカルも問われるだけに多くの選手にチャンスはあるはず。選手全員で良いレースができたら嬉しい。
世界選手権について
本当にクレイジーなレースだった。最終周回まで先頭に追いつけずにいたので「もうこのレースは勝てない」と諦めてのに、そこから逆転できた。怪我を治すために今年は手術を受けたりと苦しい時間が続いた分、フィニッシュでは感情的になっていたのを覚えている。大きなアップダウンがあったけれど、最後は最高の締めくくりができたので本当に良かった。以前世界選で勝ってからの4年間は本当に長かったけれど、(パートナーの)ジュリアン(アブサロン)の支えがあったことも自分にとって大きかった。
明日は多くのファンが来てくれることも聞いているので、皆の前でレースができるのが本当に楽しみ。日本でこのメンツが揃う機会はなかなかないと思うので、ぜひ楽しんでほしい。
ステファン・テンピエール(フランス):2019年世界選手権3位銅メダル
金曜日に初めてコースを試走して驚いたよ。たくさんの激坂登りや無数のテクニカルセクションが含まれる難易度の高いものだったから。世界のどのワールドカップコースと比べても劣っているなんてことはないし、パワーもテクニックも必要な、休む場所の全く無い完成されたレイアウトだと思う。明日は涼しい予報だけど、1年後の本戦はとても暑くて湿度の高い厳しいコンディションになると覚悟している。
シーズン最終盤だけに各選手のコンディションがどうなっているか把握しきれないけれど、やはり世界王者でワールドカップで総合優勝したニノ(シューター)は明日の優勝候補だ。でもフランスチームも強力なメンバーを揃えているので、自分も含めてきっと優勝争いに加われると信じているよ。
日本に来て数日間、とても暖かいおもてなしを受けてきた。明日は世界屈指の選手たちが揃っているので、日本のファンの前で良いレースを見せたいと思う。フランスチームの選手には「アレアレ!アレブルー!アレフランス!」と応援してくれたらより頑張れる。ぜひ僕たちを応援してほしいな。
ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル):2019年UCI個人ランキング2位
コースは非常にスキルを求められる素晴らしいもので、現代のXCOコースそのものだ。コースが短いのでは?と言われるけれど、実際は4kmあってちょうど良いと感じた。
僕はもともとフィジカルに自信があったので、今シーズンはスキルアップのためのトレーニングを積んできた。それが理由でワールドカップのXCショートトラックでも勝てたし、XCOでも成績が出せたりとすごく自信を得たシーズンだった。それだけに明日のテストイベントは非常に楽しみだ。
誰もが日本の厳しい気候を議論しているけれど、僕は気候が似通ったブラジル出身。そのアドバンテージは確実にあると思う。日本にはたくさんのキャノンデールファンがいると聞いているので、明日、そして来年のメインイベントで良い走りを見せたいと思う。
ラウラ・スティガー(オーストリア):2019年世界選手権女子U23銀メダル
とてもテクニカルでパワーも必要な、私の大好きなコース。明日が楽しみだし、来年の本戦もすごく楽しみ。去年のジュニアロード世界選手権で勝ったけれど、メインはMTBなので東京五輪もMTBで走る。試走でハードテールも試したけれど、コースはドロッパーシートポストを搭載したフルサスバイクがベストだと感じた。
今年は体調に問題を抱えて不調に陥った時期もあったけれど、それを含めてもなお、自分でも驚くほど上手くいったシーズンだった。U23初年度にもかかわらずヨーロッパ選手権と世界選手権で銀メダルを獲得できたのは本当にびっくり。それでも去年のジュニアロード世界選手権で勝ったとき(自国オーストリア開催)はもっと特別な気分だった(笑)。まだまだ私には経験もフィジカルも足りていないので、まずは東京五輪で良いフィーリングを掴んで、2024年のパリ五輪に繋げていきたい。
ケイト・コートニー(アメリカ):2018年XCO世界王者、怪我のため明日は不出場
(膝の怪我は)無理すればレースできなくもないけれど、チームと話して今はリスクを取るべきではないと判断した。走れないのは残念だけど、来年の五輪本戦がとにかく楽しみ。
ひどいクラッシュをしてしまったけれど、全体的にコースは凄く良く作り込まれた完成度の高いものだと思う。走っていて楽しかったけれど、レースとなるとかなり手強く牙をむく。最初から最後まで急勾配とテクニカルセクションが連続しているので絶対に気を抜けない。でも、それだけに誰にとってもイコールでチャンスがあるとも感じた。
明日は11時から女子レースが、14時から男子レースが開催される。出場選手や注目選手はこちらの事前記事を参照してほしい。
text:So.Isobe
Special Thanks:Yoshinori.Suzuki
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