2010/04/22(木) - 12:21
2010年4月21日、ジロ・デル・トレンティーノ(UCI2.1)第2ステージがカテゴリー1級の頂上ゴールを含む山岳コースで行なわれ、精鋭グループ内でのスプリントを制したリカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)が優勝。アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)が総合リードを守った。
第2ステージはドロからサンマルティーノ・ディ・カストロッツァまでの172.5km。北イタリアのドロミテ山塊に分け入る本格的な山岳コースで、ゴール47km手前で1級山岳ブロコン峠(標高1616m・平均勾配7.6%)をクリアし、一旦下ってから1級山岳サンマルティーノ・ディ・カストロッツァ(標高1466m・平均勾配6.4%)を駆け上がってゴールとなる。
ゴール前のコースレイアウトは、ダニーロ・ディルーカ(イタリア)が優勝した昨年のジロ・デ・イタリア第4ステージと全く同じだ。
レースは序盤からアタック合戦が繰り広げられた。新城幸也(Bboxブイグテレコム)も最前線の闘いに加わったが、逃げグループには入れず。序盤の平坦区間で13名の大きな逃げグループが形成された。
最大6分25秒のリードを得た逃げグループは、1級山岳ブロコン峠で9名に縮小。4分以上のリードを保って最後の1級山岳サンマルティーノ・ディ・カストロッツァに突入した逃げグループは、5名に絞り込まれていた。
逃げ続けていたのはギヨーム・ボナフォン(フランス、アージェードゥーゼル)、パヴェル・ブラット(ロシア、カチューシャ)、ルーカ・チェッリ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)、ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ)、クリスティアン・ファイト(スロベニア、アドリア・モビル)。
サンマルティーノ・ディ・カストロッツァの上りを進むにつれてメイン集団も人数を減らし、ゴールまで4kmを残してロベルト・キセロフスキー(クロアチア、リクイガス)がアタック。最大勾配10%の区間で飛び出したキセロフスキーは、単独で1分30秒のタイム差を詰め、ラスト2km地点で先頭4名(ファイトが脱落)に合流した。
しかし、逃げグループの選手たちはスピードの上がったメイン集団を振り切ることが出来ず、ラスト1kmで吸収。20名ほどに縮小していた集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、リッコがヴィノクロフやイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)を沈めた。
ドーピングによる出場停止期間を経て、今年チェラミカ・フラミニアでレースに復帰したリッコは、これが今シーズン3勝目。4月上旬に開催されたセッティマーナ・ロンバルダではステージ2勝の活躍を見せた。
ボーナスタイムを獲得し、総合2位に浮上したリッコは「強豪選手たちを打ち負かしての勝利は非常に意味がある。レース後、ヴィノクロフが祝福に駆けつけてくれたよ。まだ今の段階では誰が総合優勝の候補なのか分からない。総合の行方は最後の最後まで分からないと思う」とコメント。ジロ・デ・イタリアに招待されない悔しさをこのトレンティーノで晴らせるか。リーダージャージはステージ2位のヴィノクロフがキープしている。
バッソやミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)らが順当にステージ上位に絡む中、ジルベルト・シモーニ(イタリア、ランプレ)は1分28秒遅れ、フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)は1分35秒遅れでゴール。総合2位の好位置につけていたステファノ・ガルゼッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)はまさかの13分35秒遅れで完全に総合争いから脱落した。
序盤のアタック合戦に加わったユキヤは19分遅れでゴール。ユキヤは自身のブログの中で「今年初の登りレースにしては、感触が良かった!でも1級山岳の下りで中切れに遭い、最後の登りを前に脱落してしまった。最後の10kmの登りは練習と割り切って登りました」と語っている。
翌第3ステージは、今大会唯一スプリンターにチャンスのあるステージ。前半に1級山岳ロッレ峠(標高1984m)を越えるが、その後はゴールまで比較的緩やか。山岳で形成された少人数グループが逃げ切る可能性もある。ユキヤは「明日はスタートから23kmまで登ります。その後は比較的楽なコースとなってるので、もしかするとスプリントかも!明日も追い込んで来ます!」とやる気に満ちたコメントを残している。
レース展開や選手コメントはレース公式サイトより。
ジロ・デル・トレンティーノ2010第2ステージ結果
1位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) 4h47'59"
2位 アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
3位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)
4位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
6位 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、カルミオーロ・NGC)
7位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
8位 タディ・ヴァリャベッチ(スロベニア、アージェードゥーゼル) +06"
9位 トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム) +11"
10位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、リクイガス)
97位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) +19'19"
個人総合成績
1位 アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ) 5h03'00"
2位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) +26"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) +29"
4位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス) +37"
5位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) +38"
6位 トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム) +51"
7位 エフゲニー・ペトロフ(ロシア、カチューシャ) +55"
8位 タディ・ヴァリャベッチ(スロベニア、アージェードゥーゼル) +1'06"
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、リクイガス) +1'07"
10位 ウラディミール・ミホロヴィッチ(クロアチア、アックア・エ・サポーネ)+1'10"
97位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) +20'38"
新人賞
ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトーリ
text:Kei Tsuji
photo:www.girodeltrentino.com
第2ステージはドロからサンマルティーノ・ディ・カストロッツァまでの172.5km。北イタリアのドロミテ山塊に分け入る本格的な山岳コースで、ゴール47km手前で1級山岳ブロコン峠(標高1616m・平均勾配7.6%)をクリアし、一旦下ってから1級山岳サンマルティーノ・ディ・カストロッツァ(標高1466m・平均勾配6.4%)を駆け上がってゴールとなる。
ゴール前のコースレイアウトは、ダニーロ・ディルーカ(イタリア)が優勝した昨年のジロ・デ・イタリア第4ステージと全く同じだ。
レースは序盤からアタック合戦が繰り広げられた。新城幸也(Bboxブイグテレコム)も最前線の闘いに加わったが、逃げグループには入れず。序盤の平坦区間で13名の大きな逃げグループが形成された。
最大6分25秒のリードを得た逃げグループは、1級山岳ブロコン峠で9名に縮小。4分以上のリードを保って最後の1級山岳サンマルティーノ・ディ・カストロッツァに突入した逃げグループは、5名に絞り込まれていた。
逃げ続けていたのはギヨーム・ボナフォン(フランス、アージェードゥーゼル)、パヴェル・ブラット(ロシア、カチューシャ)、ルーカ・チェッリ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)、ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ)、クリスティアン・ファイト(スロベニア、アドリア・モビル)。
サンマルティーノ・ディ・カストロッツァの上りを進むにつれてメイン集団も人数を減らし、ゴールまで4kmを残してロベルト・キセロフスキー(クロアチア、リクイガス)がアタック。最大勾配10%の区間で飛び出したキセロフスキーは、単独で1分30秒のタイム差を詰め、ラスト2km地点で先頭4名(ファイトが脱落)に合流した。
しかし、逃げグループの選手たちはスピードの上がったメイン集団を振り切ることが出来ず、ラスト1kmで吸収。20名ほどに縮小していた集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、リッコがヴィノクロフやイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)を沈めた。
ドーピングによる出場停止期間を経て、今年チェラミカ・フラミニアでレースに復帰したリッコは、これが今シーズン3勝目。4月上旬に開催されたセッティマーナ・ロンバルダではステージ2勝の活躍を見せた。
ボーナスタイムを獲得し、総合2位に浮上したリッコは「強豪選手たちを打ち負かしての勝利は非常に意味がある。レース後、ヴィノクロフが祝福に駆けつけてくれたよ。まだ今の段階では誰が総合優勝の候補なのか分からない。総合の行方は最後の最後まで分からないと思う」とコメント。ジロ・デ・イタリアに招待されない悔しさをこのトレンティーノで晴らせるか。リーダージャージはステージ2位のヴィノクロフがキープしている。
バッソやミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)らが順当にステージ上位に絡む中、ジルベルト・シモーニ(イタリア、ランプレ)は1分28秒遅れ、フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)は1分35秒遅れでゴール。総合2位の好位置につけていたステファノ・ガルゼッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)はまさかの13分35秒遅れで完全に総合争いから脱落した。
序盤のアタック合戦に加わったユキヤは19分遅れでゴール。ユキヤは自身のブログの中で「今年初の登りレースにしては、感触が良かった!でも1級山岳の下りで中切れに遭い、最後の登りを前に脱落してしまった。最後の10kmの登りは練習と割り切って登りました」と語っている。
翌第3ステージは、今大会唯一スプリンターにチャンスのあるステージ。前半に1級山岳ロッレ峠(標高1984m)を越えるが、その後はゴールまで比較的緩やか。山岳で形成された少人数グループが逃げ切る可能性もある。ユキヤは「明日はスタートから23kmまで登ります。その後は比較的楽なコースとなってるので、もしかするとスプリントかも!明日も追い込んで来ます!」とやる気に満ちたコメントを残している。
レース展開や選手コメントはレース公式サイトより。
ジロ・デル・トレンティーノ2010第2ステージ結果
1位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) 4h47'59"
2位 アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
3位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)
4位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
6位 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、カルミオーロ・NGC)
7位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
8位 タディ・ヴァリャベッチ(スロベニア、アージェードゥーゼル) +06"
9位 トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム) +11"
10位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、リクイガス)
97位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) +19'19"
個人総合成績
1位 アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ) 5h03'00"
2位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) +26"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) +29"
4位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス) +37"
5位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) +38"
6位 トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム) +51"
7位 エフゲニー・ペトロフ(ロシア、カチューシャ) +55"
8位 タディ・ヴァリャベッチ(スロベニア、アージェードゥーゼル) +1'06"
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、リクイガス) +1'07"
10位 ウラディミール・ミホロヴィッチ(クロアチア、アックア・エ・サポーネ)+1'10"
97位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) +20'38"
新人賞
ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトーリ
text:Kei Tsuji
photo:www.girodeltrentino.com
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