6名による逃げ切りが決まったボルタ・コムニタ・バレンシアナ第5ステージ。ラウル・ガルシア(スペイン、モビスター)がスプリントを制し、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が総合優勝に輝いた。



総合優勝を狙うレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

5日間にわたるボルタ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)の最終日、第5ステージは94.7kmのショートコースで争われた。序盤に3級山岳を越え、コース中央に立ちはだかるのは1級山岳。しかしその頂上からフィニッシュまでは約45kmの下りと平坦路が続くため、展開予測の難しいステージとなった。

前日のクイーンステージで13km独走勝利し、総合首位のレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)を先頭にレースはスタート。すぐに21名による大規模な逃げグループが形成され、前日も逃げたジュリアン・ベルナール(フランス、リドル・トレック)はマティアス・ノルスゴー(デンマーク)と共に入る。序盤の3級山岳をダニー・ファンデルトゥーク(ポーランド、エウスカルテル・エウスカディ)が先頭通過し、着用する山岳賞ジャージを確定させた。

21名による逃げ集団 photo:CorVos

最大勾配17%に迫る1級山岳に入ると、エミル・ヘルツォーク(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)のアタックによって逃げ集団は分断される。頂上はラウル・ガルシア(スペイン、モビスター)が先頭を取り、絞られた逃げ集団の人数は9名。3日目勝者で逃げに乗ったアンドリュー・オーガスト(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)が落車によって脱落し、続いてベルナールとキム・ハイドゥク(ドイツ、イネオス・グレナディアーズ)が落車。それでも残った6名が踏み続けた結果、迫りくるメイン集団を振り切ることに成功した。

最終コーナーの手前で先頭に出たヘルツォークが踏み込んだものの、それを上回るスピードで抜き、フィニッシュに飛び込んだのはガルシアだった。昨年解散したアルケア・B&Bホテルズを離れ、今年モビスターに加入したガルシアは、プロ6年目の24歳。2025年にプロ初勝利を挙げたパンチャータイプの選手で、これがプロ2勝目となった。

6名スプリントを制したラウル・ガルシア(スペイン、モビスター) photo:CorVos

個人では今季5勝目となる総合優勝を飾ったレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:Volta Comunitat Valenciana

そして逃げを射程に捉えながらも、逃げ切りを許したプロトンは2秒差でフィニッシュ。総合首位エヴェネプールがその集団内でレースを終えたため、今大会では自身初となる総合優勝に輝いた。

「アルネ(マーリッツ)が初日に2位に入り、とても良い形でスタートを切れた素晴らしい1週間だった。日を追うごとに調子が上がり、最終的には総合1位と3位を獲得できた。本当に素晴らしいバレンシアでの1週間となった」と語ったエヴェネプール。最終日のステージ優勝は逃したものの、総合では1位と3位にジュリオ・ペリツァーリ(イタリア)が入るなど、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエとして成功の大会となった。
ボルタ・コムニタ・バレンシアナ2026第5ステージ結果
1位 ラウル・ガルシア(スペイン、モビスター) 2:09:44
2位 エミル・ヘルツォーク(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
3位 ヤスペル・スコーフス(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
4位 アドリア・ペリカス(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)
5位 スヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)
個人総合成績
1位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) 13:10:12
2位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) +0:31
3位 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +0:34
4位 アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) +0:36
5位 ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG) +0:50
その他の特別賞
ポイント賞 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、NSNサイクリングチーム)
山岳賞 ダニー・ファンデルトゥーク(ポーランド、エウスカルテル・エウスカディ)
ヤングライダー賞 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
チーム総合成績 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos