2018/12/24(月) - 18:30
宇都宮シクロクロスを走ったプロバイクにフィーチャー。フランス王者スティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)ら海外招待選手と、1週間前の全日本選手権で新女王となった松本璃奈(TEAM SCOTT)のバイクを紹介します。
スティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン) キャニオン INFLITE CF SLX
悲願のフランスナショナル王者戴冠を果たし、2016年のお台場シクロクロスぶりの来日参戦を果たしたスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)。今回はトップチューブのデザインが特徴的なキャニオンのINFLITE CF SLXを2台持ち込んだ。
ジュニア時代から数えて20年越しのナショナルタイトル戴冠を祝い、バイクは白地に赤と青を加えたトリコロール。「トレーニング中でも大切な家族を想っていたい」との理由から、トップチューブには二人の子供の名前「CALISTE」「KIARA」が記されている。
コンポーネントはR8070系アルテグラDi2で、リアディレイラーはクラッチ機構を搭載した「RX」ではなくロングケージの通常モデル。フロントギア歯数は一般的な46-36Tで、「自分はハイケイデンスで回していく選手だから」と、マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)などシマノ契約選手が使う39Tインナーリングは使用していない。かなりオーソドックスな機材セットアップと言えるだろう。
マヴィックのサポートを受けているため、ホイールはコスミック プロ カーボン SL チューブラー ディスクで、チャレンジのTEAM EDITION S3タイヤ各種を組み合わせている。サドルとバーテープはプロロゴ。泥による剥がれや掠れを防ぐため、各部分のロゴはクリアテープで保護されていた。
フェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA - GINESTAR) BH RX TEAM
1日目はメカトラに泣かされて2位、その翌日に見事リベンジを果たしたフェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA - GINESTAR) 。国内選手権2位のスペインの若獅子は今年リドレーから母国スペインのBHにスイッチし、その最上級モデルであるRX TEAMを使用中だ。
オルツは体格に対してかなり小さめのフレームを選び、ゼロセットバックのシートピラーや、短めのステムを組み合わせ上体を起こしたポジショニングが特徴。コンポーネントはR8070系アルテグラDi2だが、ローターの新型クランクALDHUと、QRINGSチェーンリング、そしてXLCのチェーンウォッチャーでフロントシングル運用を行なっている。リアディレイラーはクラッチ付きのアルテグラRXだ。
ホイールはBHグループのホイールブランド「EVO WHEEL」で、オルツは38mmハイトモデルを使用する。タイヤはチャレンジで、あまり見かけないフォルムのディスクブレーキローターはガルファー製。同社はスペイン、バルセロナに拠点を置き、主にオートバイや自動車用部品を製造しているブランドだ。サドルもスペインのKAPH、ハンドル周りもホイールと同じくEVO製品と、スペイン率の高いアッセンブルが特徴だった。
松本璃奈(TEAM SCOTT) スコット ADDICT CX
UCIマキノ、全日本選手権、宇都宮シクロクロス2連戦と重要レースで快進撃を続けている新女王が松本璃奈(TEAM SCOTT)。パワフルな走りを身上とし、2019年はアメリカでのMTB活動を予定している18歳が駆るのはスコットのADDICT CXだ。
父である松本駿(TEAM SCOTT)がカスタムしたというADDICT CXは、R9070系デュラエースDi2を基本にウルフトゥースのチェーンリング(40T)でフロントシングル化。リアディレイラーとパイオニアのペダリングモニターが装着された左クランク、ペダル、そしてディスクブレーキローターはXTRと、MTBレーサーらしいパーツアッセンブルが特徴だ。
足回りはチューブレスで、届いたばかりというDTスイスのCRC 1400 SPLINEホイールにIRCのSERACシリーズを組み合わせる。その他サドルはエルゴンのSMR3 Pro Carbonで、ステムはタイオガ、ハンドルは日東。Di2のシステムインフォメーションディスプレイを活用している点もMTB選手らしいポイントだろう。
クリス・ジョンジェワード(オーストラリア、Flanders JBLOOD CX team) フランダース FORTE
毎年日本のUCIレースに遠征しているクリス・ジョンジェワード(オーストラリア、Flanders JBLOOD CX team)。今年の宇都宮初日に4位、2日目に3位となった豪州王者が駆るのはオーストラリアのバイクブランド、フランダース のFORTEだ。
ダークグレーとエメラルドグリーンに塗り分けられたフレームに組み付けられるのはスラム、FORCE 1。ただしクランクのみ最上級グレードのREDで、RACEFACEの42Tチェーンリングと組み合わせて運用していた。リアカセットの歯数は11-32Tだ。
オーストラリア王者を示すように、ファブリックのサドルはナショナルカラーとカンガルーをデザインしたスペシャル品。メインホイールはジップの202とCourse 30のチューブラー。チームプロフィールではチャレンジだが、実際にはFMBのチューブラータイヤを運用していた。ハンドル周りもジップのSLシリーズで、ディスクブレーキはエイヴィッド。ペダルはクランクブラザースのCandyで、K-EDGEのチェーンウォッチャーを取り付けていた。
ジョンジェワードはゼロオフセットのシートピラーを用い、限界までサドルを前出ししたポジションが特徴的だが、これは「腰痛持ちなのであまり深いポジションが厳しい」ための工夫だという。
text&photo:So.Isobe
スティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン) キャニオン INFLITE CF SLX
悲願のフランスナショナル王者戴冠を果たし、2016年のお台場シクロクロスぶりの来日参戦を果たしたスティーブ・シェネル(フランス、チームシャザル・キャニオン)。今回はトップチューブのデザインが特徴的なキャニオンのINFLITE CF SLXを2台持ち込んだ。
ジュニア時代から数えて20年越しのナショナルタイトル戴冠を祝い、バイクは白地に赤と青を加えたトリコロール。「トレーニング中でも大切な家族を想っていたい」との理由から、トップチューブには二人の子供の名前「CALISTE」「KIARA」が記されている。
コンポーネントはR8070系アルテグラDi2で、リアディレイラーはクラッチ機構を搭載した「RX」ではなくロングケージの通常モデル。フロントギア歯数は一般的な46-36Tで、「自分はハイケイデンスで回していく選手だから」と、マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)などシマノ契約選手が使う39Tインナーリングは使用していない。かなりオーソドックスな機材セットアップと言えるだろう。
マヴィックのサポートを受けているため、ホイールはコスミック プロ カーボン SL チューブラー ディスクで、チャレンジのTEAM EDITION S3タイヤ各種を組み合わせている。サドルとバーテープはプロロゴ。泥による剥がれや掠れを防ぐため、各部分のロゴはクリアテープで保護されていた。
フェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA - GINESTAR) BH RX TEAM
1日目はメカトラに泣かされて2位、その翌日に見事リベンジを果たしたフェリペ・オルツ(スペイン、DELIKIA - GINESTAR) 。国内選手権2位のスペインの若獅子は今年リドレーから母国スペインのBHにスイッチし、その最上級モデルであるRX TEAMを使用中だ。
オルツは体格に対してかなり小さめのフレームを選び、ゼロセットバックのシートピラーや、短めのステムを組み合わせ上体を起こしたポジショニングが特徴。コンポーネントはR8070系アルテグラDi2だが、ローターの新型クランクALDHUと、QRINGSチェーンリング、そしてXLCのチェーンウォッチャーでフロントシングル運用を行なっている。リアディレイラーはクラッチ付きのアルテグラRXだ。
ホイールはBHグループのホイールブランド「EVO WHEEL」で、オルツは38mmハイトモデルを使用する。タイヤはチャレンジで、あまり見かけないフォルムのディスクブレーキローターはガルファー製。同社はスペイン、バルセロナに拠点を置き、主にオートバイや自動車用部品を製造しているブランドだ。サドルもスペインのKAPH、ハンドル周りもホイールと同じくEVO製品と、スペイン率の高いアッセンブルが特徴だった。
松本璃奈(TEAM SCOTT) スコット ADDICT CX
UCIマキノ、全日本選手権、宇都宮シクロクロス2連戦と重要レースで快進撃を続けている新女王が松本璃奈(TEAM SCOTT)。パワフルな走りを身上とし、2019年はアメリカでのMTB活動を予定している18歳が駆るのはスコットのADDICT CXだ。
父である松本駿(TEAM SCOTT)がカスタムしたというADDICT CXは、R9070系デュラエースDi2を基本にウルフトゥースのチェーンリング(40T)でフロントシングル化。リアディレイラーとパイオニアのペダリングモニターが装着された左クランク、ペダル、そしてディスクブレーキローターはXTRと、MTBレーサーらしいパーツアッセンブルが特徴だ。
足回りはチューブレスで、届いたばかりというDTスイスのCRC 1400 SPLINEホイールにIRCのSERACシリーズを組み合わせる。その他サドルはエルゴンのSMR3 Pro Carbonで、ステムはタイオガ、ハンドルは日東。Di2のシステムインフォメーションディスプレイを活用している点もMTB選手らしいポイントだろう。
クリス・ジョンジェワード(オーストラリア、Flanders JBLOOD CX team) フランダース FORTE
毎年日本のUCIレースに遠征しているクリス・ジョンジェワード(オーストラリア、Flanders JBLOOD CX team)。今年の宇都宮初日に4位、2日目に3位となった豪州王者が駆るのはオーストラリアのバイクブランド、フランダース のFORTEだ。
ダークグレーとエメラルドグリーンに塗り分けられたフレームに組み付けられるのはスラム、FORCE 1。ただしクランクのみ最上級グレードのREDで、RACEFACEの42Tチェーンリングと組み合わせて運用していた。リアカセットの歯数は11-32Tだ。
オーストラリア王者を示すように、ファブリックのサドルはナショナルカラーとカンガルーをデザインしたスペシャル品。メインホイールはジップの202とCourse 30のチューブラー。チームプロフィールではチャレンジだが、実際にはFMBのチューブラータイヤを運用していた。ハンドル周りもジップのSLシリーズで、ディスクブレーキはエイヴィッド。ペダルはクランクブラザースのCandyで、K-EDGEのチェーンウォッチャーを取り付けていた。
ジョンジェワードはゼロオフセットのシートピラーを用い、限界までサドルを前出ししたポジションが特徴的だが、これは「腰痛持ちなのであまり深いポジションが厳しい」ための工夫だという。
text&photo:So.Isobe
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