クオータやデダ、スラム、METを取り扱うインターマックスが展示会を開催し、続々と登場する新製品をお披露目した。コフィディスカラーに彩られたクオータのレーシングバイクや、待望のアジアンフィットが登場したMET RIVALEなど注目のプロダクトが並べられていた。



クオータ KHAN(コフィディスレプリカカラー)クオータ KHAN(コフィディスレプリカカラー)
クオータ KOBALT Discクオータ KOBALT Disc KRYONのグラフィカルなデザインも特徴だKRYONのグラフィカルなデザインも特徴だ


日本国内で一世を風靡したバイクブランドの一つクオータ。ここ数年間トップレースの現場からは離れていたが、今年はカムバックを果たし、ツール・ド・フランスをサポートチームのコフィディスと共に駆け巡った。そんなクオータの2019年モデルがインターマックスの展示会でお披露目された。

来シーズンモデルの注目プロダクトはフラッグシップモデル「KHAN」と、昨年フルモデルチェンジを果たしたカーボン製エントリーロード「KRYON」に追加されるコフィディスレプリカカラーだ。KOBALTやK-UNO、KOMなどにもチームカラーのようなブラック/レッドカラーは用意されており、クオータ全体でコフィディスの雰囲気を感じ取れるカラー展開となっている。

レプリカカラーとオマージュカラーが数ある中で、特に目を引くのはKHAN。KRYONをはじめ様々なバイクに採用される黒基調に赤色の差し色を加えたチームのメインバイクカラーに加えて、黄色がベースとなった特別ペイントがKAHNには用意されている。これは2017年のスペイン国内選手権を優勝したヘスス・エラダのために用意されたナショナルチャンピオン仕様。スペインの大地に燦々と降り注ぐ太陽の光をイメージさせる明るいカラーリングが眩しい1台だ。

MET TRENTA 3K CARBONに見る角度でカラーが変わるモデルが登場するMET TRENTA 3K CARBONに見る角度でカラーが変わるモデルが登場する
カーボン地が透けて見えつつ、見る角度によってカラーが変わるブリッジ部分カーボン地が透けて見えつつ、見る角度によってカラーが変わるブリッジ部分 前頭部分にゴーグルを上げることができる前頭部分にゴーグルを上げることができる

MTBフリーライドにピッタリなROAM MIPSMTBフリーライドにピッタリなROAM MIPS
そして2019年モデルでは、"エントリーモデルに求められるものは何か?"をコンセプトに開発された末弟モデル「KOBALT」が満を持してディスクブレーキ化を果たす。これによりクオータのディスクロードは、KHANとKHYDRA、KRYONと合わせて4種類となる。

イタリアのヘルメットブランドMETからは、フラッグシップモデルTRENTA 3K CARBONの新色などが登場する。TRENTA 3K CARBONを象徴するカーボンシェル部分に、見る角度によって色味が変化するペイントが施されたカラーリングは特に魅力的。また色味が変わるだけではなくスケルトン塗装でもあるため、カーボン柄が透けて見えみえることもヘルメットの魅力を引き立てるポイント。実際に手にとって色の変化を楽しんでもらいたいプロダクトだ。

ニューモデルはCORSOとROAM MIPSという2種類。CORSOはアーバンライド用に開発されたモデルであり、エレガントなシルエットに仕上げられている。パッドと一体化されたソフトタイプと、アウターシェルに取り付けるハードタイプという2種類の選択肢があるため、ビジネススタイルとカジュアルな服装、どちらにもマッチしてくれるはずだ。反射材やLED内蔵アジャスターなど被視認性を向上させるディテールも盛り込まれている。

アーバンモデルのCORSOが登場アーバンモデルのCORSOが登場
ROAM MIPSはMTBのフリーライドにピッタリなハーフフェイスのヘルメット。バイザー装着モデルながら、着用しているゴーグルをヘルメットの前頭部に上げられるスペースや、ストラップ式のカメラマウント用スペースなどが設けられている。もちろん後頭部を覆うようなシェルデザインが採用されているため、プロテクション性能も期待できるだろう。

そして、METの人気ヘルメットRIVALE HESにアジアンフィットが登場する。これまでも丸型頭にマッチしやすい帽体設計だったが、内部のシェルを3%ワイド化することでフィット感をさらに高めている。それでいて、外側の形状変更は1%未満に抑えられているため、着用した時にキノコ頭になりにくい。重量も現行モデルと変わらず、Mサイズで230gに収まっている。

現行RIVALE HESは着用することはできるが、前頭部が窮屈に感じた筆者が着用したところのフィーリングはベストフィット。ちなみに常用しているヘルメットはKOOFU WG-1。注目度の高いセミエアロのヘルメットがアジアンフィット化したとことで、ユーザーが選べる選択肢がまた一つ増加した。

開発に時間をかけたというV3プーリーがリリースされる開発に時間をかけたというV3プーリーがリリースされる カーボンドライジャパンからV3プーリーキットが登場するカーボンドライジャパンからV3プーリーキットが登場する

AURUM/CF30というスーパーエンジニアリングプラスチックが素材に採用されるAURUM/CF30というスーパーエンジニアリングプラスチックが素材に採用される ポラーのグラフィカルなボトルは定番だポラーのグラフィカルなボトルは定番だ


インターマックスは国内ブランドの販売代理店も務めており、今回はその中からカーボンドライジャパンをピックアップ。一押し製品は進化したプーリー"V3"だ。この新型ではAURUMというスーパーエンジニアリングプラスチックにカーボンファイバー30%を加えた樹脂素材を採用していることが特徴だ。この素材は非常に軽く、高強度で耐摩耗性、静粛性、摺動抵抗に優れたものであり、これまでアルミ製プーリーよりも性能に優れているという。

販売はビッグプーリーキットはもちろん、V2までのキットに装着できるプーリー単体での販売もされる。カーボンドライジャパンによるとV2からV3に変更すると、2%前後の抵抗軽減と静粛性向上に期待でき、約4.8gの軽量化となる。

また、会場にはスラムから2名のスタッフが来場。マーケティングマネージャーであるケネス・スーさんにロードのワンバイ(1x、フロントシングル)コンポーネントのことなどについて話を伺うことができた。ワンバイについて訊ねるとケネスさんがまず返した言葉は、グラベルライダーにとって完璧なソリューションであるということ。MTBの世界では標準装備であり、アメリカを中心に盛り上がりを見せているアドベンチャー系バイクに採用される数は非常に多く、その言葉には納得。

カステリからチームスカイのツール・ド・フランス特別エディションが数量限定で発売されるというカステリからチームスカイのツール・ド・フランス特別エディションが数量限定で発売されるという
スパカズからはオイルスリックカラーのボトルケージが登場するスパカズからはオイルスリックカラーのボトルケージが登場する カタカナで「スパカズ」と表記されたソックスも用意されているカタカナで「スパカズ」と表記されたソックスも用意されている


ケネスさんはコミューターやトライアスロンにも恩恵があるという。「エントリーグレードの完成車には、"2x"と"3x"コンポーネントが使用されていますよね。でも、私はコミューターにもワンバイは最適だと思います。フロントディレイラーが無く使いやすく、トラブルフリー。特にスラムの場合は装着し簡単な掃除だけでも2年間は動くはずですから(笑)」とケネスさん。トライアスロンに関してはワンバイコンポーネントはエアロダイナミクスに優れている点でメリットがあるという。

加えて、「どのようにシフトするか、覚えることが少なくていいですよね」と初めてのスポーツバイクに乗る方や女性の方にも最適だという。対して、ピュアロードレースでのワンバイコンポーネントについて訊ねると「我々にはRED eTapという良いソリューションがあるから、強くは推せないかな」とケネスさんは返す。

独特なリム形状が採用された454NSW独特なリム形状が採用された454NSW
スラムのケネス・スーさんらが来場したスラムのケネス・スーさんらが来場した
現在過渡期にあるチューブレスタイヤとディスクブレーキについても意見を伺った。「まずグローバルでチューブラータイヤを使う人は減っています。彼らは使いやすく、メンテナンスも行いやすい、トラブルが少ないコンポーネントを求めています。チューブレスタイヤはパンクリスクが少ないため、多くのライダーが恩恵を受けられるはずですので、プッシュしていきたいと考えています」と言う。ジップはNSWライン、Firecrestラインがチューブレス対応となっている。

ディスクブレーキについては「エアロダイナミクスや重量の心配もありますが、エンジニアたちが空力と重量を改善するため一生懸命開発を進めています。バイクについても各メーカーが続々とエアロダイナミクスに優れるバイクを作っていますし、将来的には問題ではなくなるでしょう。」とケネスさん。メリットはもちろん、ストッピングパワーなど制動力に関する事や、ケーブルをフル内装にした時でもブレーキフィーリングが変わらないことだ。ケネスさんは将来的にはディスクブレーキがリム式に取って代わる時が来るという。


text&photo:Gakuto Fujiwara
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