イタリアのガゼッタ・デッロ・スポルト紙(ガゼッタ紙)が速報で伝えたところによると、イタリア代表チームのフランコ・バッレリーニ監督が、ラリーカーの事故によって帰らぬ人となった。享年45歳。バッレリーニ氏は1995年と1998年にパリ〜ルーベで優勝している。

事故前日に優勝したペタッキを激励するフランコ・バッレリーニ氏事故前日に優勝したペタッキを激励するフランコ・バッレリーニ氏 photo:Cor Vosガゼッタ紙によると、2月7日にイタリア・トスカーナ州ラルチャーノで開催されたラリーイベントで、バッレリーニ氏が乗るクルマがコースを逸れて壁に激突。助手席でナビゲーターを務めていたバッレリーニ氏と、ドライバーのアレッサンドロ・チャルディ氏はすぐさまピストイアの病院に搬送された。

しかし医師による懸命な救命処置も虚しく、バッレリーニ氏は息を引き取った。享年45歳。ドライバーのチャルディ氏は昏睡状態にあるという。

バッレリーニ氏は1964年12月11日生まれ。1986年にプロデビューし、パリ〜ブリュッセルやオンループ・ヘットフォルクで勝利を収めた。マペイ時代の1995年と1998年には“北の地獄”パリ〜ルーベを制覇。そして2001年、13回目のパリ〜ルーベを最後に現役生活にピリオドを打った。

現役引退後はイタリア代表チーム監督に着任。2002年には、バッレリーニ監督指揮のもと、マリオ・チポッリーニがロード世界選手権制覇。2004年にはパオロ・ベッティーニがアテネ五輪ロードレースを制した。2006年と2007年にはベッティーニ、2008年にはアレッサンドロ・バッラン(イタリア)をロード世界選手権制覇に導いている。

バッレリーニ氏は事故前日に開催されたGPコスタ・デッリ・エトルスキを訪問し、ベッティーニとともに優勝者ペタッキを激励していた。

バッレリーニ氏の逝去を悼み、哀悼の意を表すとともに、チャルディ氏の一刻も早い回復をお祈り致します。

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos