2018/03/23(金) - 08:58
獲得標高差3,600mのクイーンステージで繰り広げられた山岳バトル。チーム力で他を圧倒し、エガン・ベルナル(チームスカイ)との一騎打ちを制したアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)がボルタ・ア・カタルーニャの総合首位に返り咲いた。
雪で短縮された前日の第3ステージから今大会最難関のクイーンステージの座を譲り受けたボルタ・ア・カタルーニャ第4ステージ。カタルーニャ州北部のフランス国境に近いピレネー山脈を走る170.8kmコースの獲得標高差は3,600mに達する。
中盤から1級山岳エル・ジョウ峠(全長4.8km/平均8.1%)と超級山岳クレウエタ峠(全長21km/平均5.1%)をクリアし、最後はカタルーニャの定番峠である1級山岳ラ・モリーナ(全長11.6km/平均4.3%)を駆け上がってフィニッシュ。一面雪に覆われた標高1,923mの超級山岳クレウエタ峠頂上は気温が氷点下まで下がったが、予定通りレースは行われた。
レース序盤の23km地点と50km地点にスプリントポイントが設定されたため、ボーナスタイム獲得を狙うモビスターがアタックを許さないスピードで集団を牽引。最初の平均スピードが49km/hを記録するほどの高速な展開を見せ、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がボーナスタイム3秒を獲得することに成功している。
逃げという逃げがようやく生まれたのはレース開始から2時間が経過してから。第3ステージで1分59秒のタイムを失っていたエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)がステージ優勝を狙ってアタックし、ここにジョセフ・ロスコフ(アメリカ、BMCレーシング)やトムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)らが追いついて1級山岳エル・ジョウ峠を越えていく。やがて先頭ではチャベスの独走が始まった。
チャベスは超級山岳クレウエタ峠の長い長い峠道を単独で登りきったが、モビスターが牽引するメイン集団とのタイム差は常に1分前後。下り区間で先頭チャベスは吸収され、下りを利用して飛び出したマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)も最後の1級山岳ラ・モリーナまでに引き戻された。
そして始まった全長11.6km/平均4.3%の登坂勝負。まず最初に仕掛けたのはピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)とマルク・ソレル(スペイン、モビスター)というヤングライダー賞対象選手2人で、ここにバルベルデとナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)が追いついた。
先頭5名に3名を送り込むアドバンテージを得たモビスター。地元カタルーニャ出身のパリ〜ニース総合優勝者ソレルがアシストとして献身的な走りを見せ、アタックで揺さぶりをかけるとともにライバルたちの動きを封じる。やがて先頭からソレルとラトゥールが遅れ、先頭はバルベルデとキンタナ、ベルナルの三つ巴の戦いに。キンタナのアタックとペースメイクによって後続選手たちはタイムを失っていった。
残り1kmを切ってキンタナが役目を終えると、残り200mでバルベルデが先頭に立つ。勾配が増したタイミングを見計らってダンシングで加速したバルベルデがベルナルを押さえ込んでステージ優勝。タイム差なしのステージ2位にベルナル、6秒差のステージ3位にキンタナが入った。
「気温の低さも手伝って、とてもタフな1日だった。中盤からエステバン・チャベスが独走に持ち込んだものの、逃げ切るのは並大抵のことではないのでそれほど危機感はなかった。モビスターは今日も驚異的な走りで状況をコントロールし、落ち着いてレースを進めた。クレウエタ峠の下りでマテイ・モホリッチについていくこともできたけど、リスクを負う必要もなかったし、最後の勝負に向けて補給食をしっかり摂りながらリラックスしてリカバリーすることを優先したんだ。そしてラ・モリーナの登りではマルク・ソレルとナイロ・キンタナの連携が完璧に機能した。5人の中に3人を残すことは圧倒的なアドバンテージ。マルクとナイロが交互にアタックして、反応するライバルの動きについていくだけだった。チームメイトたちの走りは最高の中の最高だった」と、2年連続ラ・モリーナ山頂フィニッシュ制覇を果たしたバルベルデは語る。今大会ステージ2勝目で今シーズン7勝目。この日24分遅れたトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)から総合リーダージャージを奪回した。
閉幕まで3ステージを残して総合首位に返り咲いたバルベルデは総合2位ベルナルから19秒のリード。37歳のバルベルデは、16歳年下の21歳ベルナルについて「総合争いにおける最大の脅威はベルナルだ。すでに彼は高いレベルにあり、将来的にもっと成功する選手になるだろう。日曜日まで彼の動きを監視しながら走りたい」と語っている。
雪で短縮された前日の第3ステージから今大会最難関のクイーンステージの座を譲り受けたボルタ・ア・カタルーニャ第4ステージ。カタルーニャ州北部のフランス国境に近いピレネー山脈を走る170.8kmコースの獲得標高差は3,600mに達する。
中盤から1級山岳エル・ジョウ峠(全長4.8km/平均8.1%)と超級山岳クレウエタ峠(全長21km/平均5.1%)をクリアし、最後はカタルーニャの定番峠である1級山岳ラ・モリーナ(全長11.6km/平均4.3%)を駆け上がってフィニッシュ。一面雪に覆われた標高1,923mの超級山岳クレウエタ峠頂上は気温が氷点下まで下がったが、予定通りレースは行われた。
レース序盤の23km地点と50km地点にスプリントポイントが設定されたため、ボーナスタイム獲得を狙うモビスターがアタックを許さないスピードで集団を牽引。最初の平均スピードが49km/hを記録するほどの高速な展開を見せ、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がボーナスタイム3秒を獲得することに成功している。
逃げという逃げがようやく生まれたのはレース開始から2時間が経過してから。第3ステージで1分59秒のタイムを失っていたエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)がステージ優勝を狙ってアタックし、ここにジョセフ・ロスコフ(アメリカ、BMCレーシング)やトムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)らが追いついて1級山岳エル・ジョウ峠を越えていく。やがて先頭ではチャベスの独走が始まった。
チャベスは超級山岳クレウエタ峠の長い長い峠道を単独で登りきったが、モビスターが牽引するメイン集団とのタイム差は常に1分前後。下り区間で先頭チャベスは吸収され、下りを利用して飛び出したマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)も最後の1級山岳ラ・モリーナまでに引き戻された。
そして始まった全長11.6km/平均4.3%の登坂勝負。まず最初に仕掛けたのはピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)とマルク・ソレル(スペイン、モビスター)というヤングライダー賞対象選手2人で、ここにバルベルデとナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)が追いついた。
先頭5名に3名を送り込むアドバンテージを得たモビスター。地元カタルーニャ出身のパリ〜ニース総合優勝者ソレルがアシストとして献身的な走りを見せ、アタックで揺さぶりをかけるとともにライバルたちの動きを封じる。やがて先頭からソレルとラトゥールが遅れ、先頭はバルベルデとキンタナ、ベルナルの三つ巴の戦いに。キンタナのアタックとペースメイクによって後続選手たちはタイムを失っていった。
残り1kmを切ってキンタナが役目を終えると、残り200mでバルベルデが先頭に立つ。勾配が増したタイミングを見計らってダンシングで加速したバルベルデがベルナルを押さえ込んでステージ優勝。タイム差なしのステージ2位にベルナル、6秒差のステージ3位にキンタナが入った。
「気温の低さも手伝って、とてもタフな1日だった。中盤からエステバン・チャベスが独走に持ち込んだものの、逃げ切るのは並大抵のことではないのでそれほど危機感はなかった。モビスターは今日も驚異的な走りで状況をコントロールし、落ち着いてレースを進めた。クレウエタ峠の下りでマテイ・モホリッチについていくこともできたけど、リスクを負う必要もなかったし、最後の勝負に向けて補給食をしっかり摂りながらリラックスしてリカバリーすることを優先したんだ。そしてラ・モリーナの登りではマルク・ソレルとナイロ・キンタナの連携が完璧に機能した。5人の中に3人を残すことは圧倒的なアドバンテージ。マルクとナイロが交互にアタックして、反応するライバルの動きについていくだけだった。チームメイトたちの走りは最高の中の最高だった」と、2年連続ラ・モリーナ山頂フィニッシュ制覇を果たしたバルベルデは語る。今大会ステージ2勝目で今シーズン7勝目。この日24分遅れたトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)から総合リーダージャージを奪回した。
閉幕まで3ステージを残して総合首位に返り咲いたバルベルデは総合2位ベルナルから19秒のリード。37歳のバルベルデは、16歳年下の21歳ベルナルについて「総合争いにおける最大の脅威はベルナルだ。すでに彼は高いレベルにあり、将来的にもっと成功する選手になるだろう。日曜日まで彼の動きを監視しながら走りたい」と語っている。
ボルタ・ア・カタルーニャ2018第4ステージ
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 4:25:54 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | |
3位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:00:06 |
4位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:00:23 |
5位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | 0:00:53 |
6位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | |
7位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | |
8位 | ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ) | 0:00:55 |
9位 | ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:00:59 |
10位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:01:03 |
個人総合成績
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 17:00:58 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:19 |
3位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:00:26 |
4位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:00:48 |
5位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | 0:01:12 |
6位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | 0:01:14 |
7位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:01:18 |
8位 | ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ) | 0:01:20 |
9位 | ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:01:24 |
10位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:01:28 |
山岳賞
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 41pts |
2位 | エステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット) | 36pts |
3位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 16pts |
スプリント賞
1位 | ルイス・マス(スペイン、カハルーラルRGA) | 9pts |
2位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 5pts |
3位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 5pts |
ヤングライダー賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 17:01:17 |
2位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:00:29 |
3位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:00:59 |
チーム総合成績
1位 | モビスター | 51:05:08 |
2位 | EFエデュケーションファースト・ドラパック | 0:03:16 |
3位 | アージェードゥーゼール | 0:03:18 |
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