2016/12/31(土) - 07:40
空力性能を追求したカーボンホイールを世に送り出し、ロードレースからトライアスロンまで幅広い支持を得ているZIPP(ジップ)。クジラのヒレに発想を得た、世界に類を見ないノコギリ状のリムによって、空力性能を飛躍的に高めた「454 NSW クリンチャー」ホイールがリリースされる。
最先端テクノロジーの集積地である、アメリカはインディアナポリスに拠点を置くジップ。同社特有のディンプルを採用した、エアロダイナミクスに秀でる各種ホイールは、ロードレースのみならずタイムトライアルやトライアスロンにおいても愛用者は多い。スラムを親会社に持ち、同コンポーネントサポートを受けるチームカチューシャやキャニオン・スラムレーシング、シクロクロスで言えば世界王者のワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)なども同社製品を愛用していることで、空力のみならず耐久性にも定評がある。
ジップのハイエンドモデルと言えば、2010年に登場した「Firecrest(ファイアクレスト)」シリーズが長らくその役目を担ってきた。各メーカーに先駆け幅広のリムを採用し、スポークベッド付近までその幅を持たせた形状は、最新のホイールトレンドを形作り、また、2014年にはブレーキ面の表面加工やディンプル位置、デカール処理などにマイナーチェンジを加えた「Firestrike(ファイアストライク)」が、数量限定で発売されていた。
そして今年、ジップ初のカーボンクリンチャーシリーズ「NSW」がリリース。Firestrikeに用いたテクノロジーを進化させ、ディンプル配置や表面加工をより複雑化したデザインを用いることで空力性能を向上。回転抵抗を低減する新設計のハブも投入し、全方位に性能を高めている。近年注目を集めるカーボンクリンチャーホイールの製品ラインアップを拡充する、ハイパフォーマンスモデルとして生み出された。
そんなNSWシリーズにバイオミメティクス(生物模倣技術)を取り入れた新設計のホイールが加わった。それが今回紹介する「454 NSW クリンチャー」。従来のホイール形状とは一線を画す、リムのハブ側が波を打つノコギリ形状を最大の特徴に持っている。
エアロダイナミクス向上のために、ジップは水の抵抗を物ともせず滑るように泳ぐザトウクジラのヒレ部分に着目したという。その特殊な凹凸形状と質感を研究し、辿り着いた答えがノコギリ状の「SawTooth」リムと、その形状に対して最適化されたリム表面の「HexFin」ABLCディンプルだ。
「HyperFoils」と呼ばれるリムハイト最低部53mm、最高部58mmの高低差を持たせたテクノロジーと、新たに6角形状に変更が加えられた新型ディンプルによりリム上の空気の流れをコントロール。意図的に小さな乱流をリム表面に生み出すことで、ホイールのスタビリティを阻害する大きな乱流を抑制するというものだ。それにより高い空力性能を生み出し、結果ホイールの安定性を高めている。より省エネルギーで効率的な速度維持を可能とするのが最終目標だ。
リム形状の変更により、従来は全面に施されたディンプル加工も、この454では一定間隔で配される形となった。また、NSWシリーズ共通の「ImPress」、「Showstopper」テクノロジーを採用。ディンプルの効果を最大限に高めるべくロゴデカールは廃され、直接リムへプリントされる仕様へと変更されるとともに、ブレーキ面には硬度、耐熱性に優れる炭化ケイ素コーティングを施し溝を設けることで、アルミリムよりも強力で安定したブレーキパフォーマンスを実現しているという。
ハブも同じくNSWシリーズのために新開発された「Cognition」ハブを採用。「Axial Clutch」という独自のフリー構造を搭載することで、ぺダリングを止めた際にラチェット機構を半解放し、ハブシェルとフリーボディ間の抵抗を低減してくれるというものだ。2枚のクラッチを噛み合わせることで、駆動時には優れた反応性を実現する。
サピム製のスポークとニップルで組まれ、ホイール重量はペアで1525g(フロント690g、リア835g)。リム最大幅は27.8mmとされ、昨今主流のワイドリムとなる。ジップオリジナルのチタンクイックリリースも付属。価格はペアで529,100円(税抜)。取り扱いはインターマックス。
ジップ 454 NSW クリンチャー
リムハイト:53~58mm
ブレーキ幅:26.4mm
リム最大幅:27.8mm
重量:1525g(フロント690g、リア835g)
フリー:シマノ/カンパニョーロ 10-11速対応
付属品:ホイールバッグ、チタンクイックリリース、バルブエクステンダー、ブレーキシュー、チューブ700c x 20-28mm、リムフラップ700c x 20mm
価格:529,100円(税抜)(フロント238,600 円、リア290,500 円)
最先端テクノロジーの集積地である、アメリカはインディアナポリスに拠点を置くジップ。同社特有のディンプルを採用した、エアロダイナミクスに秀でる各種ホイールは、ロードレースのみならずタイムトライアルやトライアスロンにおいても愛用者は多い。スラムを親会社に持ち、同コンポーネントサポートを受けるチームカチューシャやキャニオン・スラムレーシング、シクロクロスで言えば世界王者のワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)なども同社製品を愛用していることで、空力のみならず耐久性にも定評がある。
ジップのハイエンドモデルと言えば、2010年に登場した「Firecrest(ファイアクレスト)」シリーズが長らくその役目を担ってきた。各メーカーに先駆け幅広のリムを採用し、スポークベッド付近までその幅を持たせた形状は、最新のホイールトレンドを形作り、また、2014年にはブレーキ面の表面加工やディンプル位置、デカール処理などにマイナーチェンジを加えた「Firestrike(ファイアストライク)」が、数量限定で発売されていた。
そして今年、ジップ初のカーボンクリンチャーシリーズ「NSW」がリリース。Firestrikeに用いたテクノロジーを進化させ、ディンプル配置や表面加工をより複雑化したデザインを用いることで空力性能を向上。回転抵抗を低減する新設計のハブも投入し、全方位に性能を高めている。近年注目を集めるカーボンクリンチャーホイールの製品ラインアップを拡充する、ハイパフォーマンスモデルとして生み出された。
そんなNSWシリーズにバイオミメティクス(生物模倣技術)を取り入れた新設計のホイールが加わった。それが今回紹介する「454 NSW クリンチャー」。従来のホイール形状とは一線を画す、リムのハブ側が波を打つノコギリ形状を最大の特徴に持っている。
エアロダイナミクス向上のために、ジップは水の抵抗を物ともせず滑るように泳ぐザトウクジラのヒレ部分に着目したという。その特殊な凹凸形状と質感を研究し、辿り着いた答えがノコギリ状の「SawTooth」リムと、その形状に対して最適化されたリム表面の「HexFin」ABLCディンプルだ。
「HyperFoils」と呼ばれるリムハイト最低部53mm、最高部58mmの高低差を持たせたテクノロジーと、新たに6角形状に変更が加えられた新型ディンプルによりリム上の空気の流れをコントロール。意図的に小さな乱流をリム表面に生み出すことで、ホイールのスタビリティを阻害する大きな乱流を抑制するというものだ。それにより高い空力性能を生み出し、結果ホイールの安定性を高めている。より省エネルギーで効率的な速度維持を可能とするのが最終目標だ。
リム形状の変更により、従来は全面に施されたディンプル加工も、この454では一定間隔で配される形となった。また、NSWシリーズ共通の「ImPress」、「Showstopper」テクノロジーを採用。ディンプルの効果を最大限に高めるべくロゴデカールは廃され、直接リムへプリントされる仕様へと変更されるとともに、ブレーキ面には硬度、耐熱性に優れる炭化ケイ素コーティングを施し溝を設けることで、アルミリムよりも強力で安定したブレーキパフォーマンスを実現しているという。
ハブも同じくNSWシリーズのために新開発された「Cognition」ハブを採用。「Axial Clutch」という独自のフリー構造を搭載することで、ぺダリングを止めた際にラチェット機構を半解放し、ハブシェルとフリーボディ間の抵抗を低減してくれるというものだ。2枚のクラッチを噛み合わせることで、駆動時には優れた反応性を実現する。
サピム製のスポークとニップルで組まれ、ホイール重量はペアで1525g(フロント690g、リア835g)。リム最大幅は27.8mmとされ、昨今主流のワイドリムとなる。ジップオリジナルのチタンクイックリリースも付属。価格はペアで529,100円(税抜)。取り扱いはインターマックス。
ジップ 454 NSW クリンチャー
リムハイト:53~58mm
ブレーキ幅:26.4mm
リム最大幅:27.8mm
重量:1525g(フロント690g、リア835g)
フリー:シマノ/カンパニョーロ 10-11速対応
付属品:ホイールバッグ、チタンクイックリリース、バルブエクステンダー、ブレーキシュー、チューブ700c x 20-28mm、リムフラップ700c x 20mm
価格:529,100円(税抜)(フロント238,600 円、リア290,500 円)
リンク
Amazon.co.jp