2009/10/14(水) - 10:37
カーボンパーツ&フレームの先端を行くイーストン社からリリースされている最高峰のカーボンクランクEC90に、コンパクトドライブ仕様が追加された。最軽量かつ高強度なクランクセットは、 現在考え得る最高のカーボンクランクとして定評を得ている。
イーストンEC90カーボンロードクランクは、現在生産されているカーボンクランクの強度、耐久性、そして剛性を、徹底的に調査して誕生した。
技術者、科学者たちとの研究開発を経てイーストン社が開発に成功したCNTコンポジットを応用、独自のモールディング技術で高純度のカーボン構造を開発し、わずか558gの重さでありながら現存するどのカーボンクランクよりも高い剛性を実現。さらに通常のテストの5倍の回数にあたる50万回もの耐久テストをクリアし、製品化されている。
7075アルミ削り出し製の高精度ギア板の表面にはCTT-セラミック・テフロン処理が施され、表面硬度のアップとスムーズな変速性能が追求されている。
追加されたコンパクトドライブ仕様は、ホビーサイクリストにも使いやすい50-34Tの軽いギアレシオを実現。高性能クランクをより身近なものにした。
― インプレッション
まず一目見てそのボリュームあるアームの形状に圧倒される。最近の大口径フレームやカーボンモノコック製のフレームなどと組み合わせた際のデザインが非常にマッチする。渋いつや消しブラックのカーボン素地の仕上げはなかなかの高級感で、バイク全体を確実にワンランク上のグレードに押し上げてくれる。
クランクのボリュームは、非チェーンリング側の左クランクを見ればなおさらだ。BBシャフト取り付け部の根元は大きく膨らみ、かつBBシェルに干渉しないように内部が大きく窪んでいる。
スパイダーアームは広い面積がとられ、かなりのマス・ボリュームだ。のっぺり系のデザインだが、イーストンのロゴが入ったトルクス・フィキシングピンが精悍な印象を与える。クランク中央は肉が抜かれている。
踏んだ印象は、軽く、硬い。変速ショックを与えるたびにカーボンの乾いた音が反響し、なかなか小気味よい。セラミック・テフロン加工がされたチェーンリングは変速性能も上々で、とくに不満は無い。極限状態までは試すわけにはいかなかったが、そのスムーズな表面処理はオイル切れの状態でも、ある程度の摩擦抵抗低減効果がありそうだと感じた。
軽く、硬いクランクだが、アルミ特有の硬質な感じとはちょっと違う。芯があるなかにも脚に優しい感覚を残しているのはカーボンクランクならではの特性だろう。しかしカンパニョーロのカーボンクランクとはフィーリングがやや異なる。大きなマス(塊)感あるフィーリングで主張してくる。
軽量化を狙いたい人はもちろん、フレームの剛性が高すぎると感じている人は、クランク周りの高剛性を保ちつつ、脚に優しいバイクに仕立てることが可能だろう。
デュラエース7900シリーズの登場で、アルミクランクの高剛性化は頂点ともいえる性能に達したといわれている。そんななかでカーボンクランクの存在価値が薄れ出している。「軽く、硬く」という以上に、価格に見合うメリットが見出せなければ、わざわざ交換する動機にはつながらない。EC90は、そんななかでも導入するに値するクランクセットだ。
EC90 CARBON CRANK(ノーマルPCD)
サイズ170、172.5、175mm/53-39T
材質 CNT composite crank arms & spider / 7075 アルミニウム pedal inserts / 24mm CrMo steel spindle
平均重量 558g
EC90 CARBON CRANK COMPACT
サイズ 170、172.5、175mm歯数50-34T
材質 イーストンCNTコンポジットクランク&スパイダー/7075アルミペダルインサート/ 24mm CrMoスチールスピンドル
価格 102,900円 (税込み)
イーストンEC90カーボンロードクランクは、現在生産されているカーボンクランクの強度、耐久性、そして剛性を、徹底的に調査して誕生した。
技術者、科学者たちとの研究開発を経てイーストン社が開発に成功したCNTコンポジットを応用、独自のモールディング技術で高純度のカーボン構造を開発し、わずか558gの重さでありながら現存するどのカーボンクランクよりも高い剛性を実現。さらに通常のテストの5倍の回数にあたる50万回もの耐久テストをクリアし、製品化されている。
7075アルミ削り出し製の高精度ギア板の表面にはCTT-セラミック・テフロン処理が施され、表面硬度のアップとスムーズな変速性能が追求されている。
追加されたコンパクトドライブ仕様は、ホビーサイクリストにも使いやすい50-34Tの軽いギアレシオを実現。高性能クランクをより身近なものにした。
― インプレッション
まず一目見てそのボリュームあるアームの形状に圧倒される。最近の大口径フレームやカーボンモノコック製のフレームなどと組み合わせた際のデザインが非常にマッチする。渋いつや消しブラックのカーボン素地の仕上げはなかなかの高級感で、バイク全体を確実にワンランク上のグレードに押し上げてくれる。
クランクのボリュームは、非チェーンリング側の左クランクを見ればなおさらだ。BBシャフト取り付け部の根元は大きく膨らみ、かつBBシェルに干渉しないように内部が大きく窪んでいる。
スパイダーアームは広い面積がとられ、かなりのマス・ボリュームだ。のっぺり系のデザインだが、イーストンのロゴが入ったトルクス・フィキシングピンが精悍な印象を与える。クランク中央は肉が抜かれている。
踏んだ印象は、軽く、硬い。変速ショックを与えるたびにカーボンの乾いた音が反響し、なかなか小気味よい。セラミック・テフロン加工がされたチェーンリングは変速性能も上々で、とくに不満は無い。極限状態までは試すわけにはいかなかったが、そのスムーズな表面処理はオイル切れの状態でも、ある程度の摩擦抵抗低減効果がありそうだと感じた。
軽く、硬いクランクだが、アルミ特有の硬質な感じとはちょっと違う。芯があるなかにも脚に優しい感覚を残しているのはカーボンクランクならではの特性だろう。しかしカンパニョーロのカーボンクランクとはフィーリングがやや異なる。大きなマス(塊)感あるフィーリングで主張してくる。
軽量化を狙いたい人はもちろん、フレームの剛性が高すぎると感じている人は、クランク周りの高剛性を保ちつつ、脚に優しいバイクに仕立てることが可能だろう。
デュラエース7900シリーズの登場で、アルミクランクの高剛性化は頂点ともいえる性能に達したといわれている。そんななかでカーボンクランクの存在価値が薄れ出している。「軽く、硬く」という以上に、価格に見合うメリットが見出せなければ、わざわざ交換する動機にはつながらない。EC90は、そんななかでも導入するに値するクランクセットだ。
EC90 CARBON CRANK(ノーマルPCD)
サイズ170、172.5、175mm/53-39T
材質 CNT composite crank arms & spider / 7075 アルミニウム pedal inserts / 24mm CrMo steel spindle
平均重量 558g
EC90 CARBON CRANK COMPACT
サイズ 170、172.5、175mm歯数50-34T
材質 イーストンCNTコンポジットクランク&スパイダー/7075アルミペダルインサート/ 24mm CrMoスチールスピンドル
価格 102,900円 (税込み)
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