2016/01/22(金) - 08:55
ツール・ド・サンルイス2016第3ステージで、序盤の逃げグループから抜け出したペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)が独走勝利。「追い込む走りが好き」と語る25歳が金星を掴んだ。
南米アルゼンチンで開催中の7日間のステージレース、ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)。トレロ・デロス・フネスからラ・プンタへと至る第3ステージの走行距離は131kmだ。
大きくL字を描くコースには3級、3級、2級と3つの山岳ポイントが用意され、最後のミラドール・デル・ポトレロ(登坂距離5km、平均斜度5.5%)の頂上からゴールまでは下りを含めて11kmしかなく、アタッカーや「登れるスプリンター」に有利なレイアウト。ちなみにサンルイス名物の難関山岳として知られるミラドール・デル・ポトレロだが、今ステージでは難易度が低い逆側からのルートが使用された。
この日のアタック合戦から抜け出したのは、優勝を掴むことになるペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)をはじめとする4名。小さなアップダウンをこなしながら、およそ6分のリードを稼ぎ出す。
リーダーチームのエティックス・クイックステップが牽くメイン集団に対して、余裕あるタイム差を付けた先頭グループ。すると残り15km、逃げ切りのチャンスに賭けて、ミラドール・デル・ポトレロの手前からコーニングが飛び出した。
「もし捕まってももう一度攻撃を仕掛けようとペースを調整していた」と後に語るコーニングだが、登りと下りを終えてもタイム差をがっちりとキープ。アタックと吸収を繰り返すメイン集団を1分37秒引き離し、単独でフィニッシュラインを駆け抜けた。
序盤から逃げ、単独になってからも15kmを逃げ続けるという金星を掴んだコーニングは、2015年からドラパックプロサイクリングに加入した25歳。過去にはオランダの年代別個人タイムトライアルで優勝を飾っており、その独走力を結果として結びつけた。
「今日は何かしてやろうと思って逃げを試みた。ステージの間中リラックスしていられたし、峠の手前から攻撃を仕掛けるべきということも分かっていた」と言うのは、総合首位に立ったコーニング。
登りではかなり追い込んだし、下りもものすごく攻め続けた。僕は全力で走るタイムトライアルが好きだし、今日はタイムトライアルのように攻めた。チームに勝利を届けることができて良かった」と喜びを語った。
またコーニングを追いかけていたメイン集団では、ミラドール・デル・ポトレロの登りで本格的なペースアップが行われ、ゴールに辿り着いた際には27名が残る展開に。
登りではヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)やナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)らが散発的にアタックを試みたが、登坂の難易度が低かったことで有力勢が遅れる事態にはならなかった。
ゴールではハイペースに耐え生き残ったフェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)がペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)をねじ伏せて全体の2位に入り、再びその力を見せつけることになった。
翌第4ステージは、今大会初の難関山岳へとゴールするステージ。サンルイス名物の1級山岳チェロ・エル・アマゴ(登坂距離10.5km、平均斜度7.2%)が総合優勝の行方をあぶり出す。
選手コメントはチーム公式サイトより。
ツール・ド・サンルイス2016第3ステージ結果
1位 ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング) 3h08’41”
2位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +1’37”
3位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、Holowesko-Citadel)
4位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
5位 マウロ・リケーゼ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)
6位 アレクシ・ヴィエルモ(フランス、AG2Rラモンディアール)
7位 ジュリアン・ルベ(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
8位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター)
9位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)
10位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)
117位 山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) +7’43”
個人総合成績
1位 ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング) 7h57’43”
2位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +06”
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ) +22”
4位 ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
5位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター) +30”
6位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
7位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター)
8位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ) +39”
9位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)
10位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
山岳賞
ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)
ヤングライダー賞
フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
チーム総合成績
エティックス・クイックステップ
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
南米アルゼンチンで開催中の7日間のステージレース、ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)。トレロ・デロス・フネスからラ・プンタへと至る第3ステージの走行距離は131kmだ。
大きくL字を描くコースには3級、3級、2級と3つの山岳ポイントが用意され、最後のミラドール・デル・ポトレロ(登坂距離5km、平均斜度5.5%)の頂上からゴールまでは下りを含めて11kmしかなく、アタッカーや「登れるスプリンター」に有利なレイアウト。ちなみにサンルイス名物の難関山岳として知られるミラドール・デル・ポトレロだが、今ステージでは難易度が低い逆側からのルートが使用された。
この日のアタック合戦から抜け出したのは、優勝を掴むことになるペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)をはじめとする4名。小さなアップダウンをこなしながら、およそ6分のリードを稼ぎ出す。
リーダーチームのエティックス・クイックステップが牽くメイン集団に対して、余裕あるタイム差を付けた先頭グループ。すると残り15km、逃げ切りのチャンスに賭けて、ミラドール・デル・ポトレロの手前からコーニングが飛び出した。
「もし捕まってももう一度攻撃を仕掛けようとペースを調整していた」と後に語るコーニングだが、登りと下りを終えてもタイム差をがっちりとキープ。アタックと吸収を繰り返すメイン集団を1分37秒引き離し、単独でフィニッシュラインを駆け抜けた。
序盤から逃げ、単独になってからも15kmを逃げ続けるという金星を掴んだコーニングは、2015年からドラパックプロサイクリングに加入した25歳。過去にはオランダの年代別個人タイムトライアルで優勝を飾っており、その独走力を結果として結びつけた。
「今日は何かしてやろうと思って逃げを試みた。ステージの間中リラックスしていられたし、峠の手前から攻撃を仕掛けるべきということも分かっていた」と言うのは、総合首位に立ったコーニング。
登りではかなり追い込んだし、下りもものすごく攻め続けた。僕は全力で走るタイムトライアルが好きだし、今日はタイムトライアルのように攻めた。チームに勝利を届けることができて良かった」と喜びを語った。
またコーニングを追いかけていたメイン集団では、ミラドール・デル・ポトレロの登りで本格的なペースアップが行われ、ゴールに辿り着いた際には27名が残る展開に。
登りではヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)やナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)らが散発的にアタックを試みたが、登坂の難易度が低かったことで有力勢が遅れる事態にはならなかった。
ゴールではハイペースに耐え生き残ったフェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)がペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)をねじ伏せて全体の2位に入り、再びその力を見せつけることになった。
翌第4ステージは、今大会初の難関山岳へとゴールするステージ。サンルイス名物の1級山岳チェロ・エル・アマゴ(登坂距離10.5km、平均斜度7.2%)が総合優勝の行方をあぶり出す。
選手コメントはチーム公式サイトより。
ツール・ド・サンルイス2016第3ステージ結果
1位 ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング) 3h08’41”
2位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +1’37”
3位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、Holowesko-Citadel)
4位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
5位 マウロ・リケーゼ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)
6位 アレクシ・ヴィエルモ(フランス、AG2Rラモンディアール)
7位 ジュリアン・ルベ(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
8位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター)
9位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)
10位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)
117位 山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) +7’43”
個人総合成績
1位 ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング) 7h57’43”
2位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +06”
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ) +22”
4位 ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
5位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター) +30”
6位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
7位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター)
8位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ) +39”
9位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)
10位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
山岳賞
ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)
ヤングライダー賞
フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
チーム総合成績
エティックス・クイックステップ
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
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