3つの1級山岳を越えるパリ〜ニース第8ステージは、レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)が一騎打ちスプリントを制す。ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)は敗れながらも、自身初となる総合優勝に輝いた。

ここまで大幅な総合リードを築いたヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.

パリ〜ニース第8ステージ image:A.S.O. まだ冬を引きずるパリ近郊から、南のすでに暖かいニースを目指すため、「太陽へ向かうレース」とも呼ばれるパリ~ニース(UCIワールドツアー)。第84回大会は3月15日、最終日である第8ステージを迎えた。
コースの総距離は129.2kmと比較的短いものの、3つの1級山岳が登場する山岳ステージ。前半に登る最初の1級山岳は登坂距離7km、平均勾配7.2%と厳しく、最後の1級コート・デュ・ランガドール(距離3.3km/平均8.8%)は最大勾配14%と急勾配。ただ、フィニッシュ地点はその頂上ではなく、下りと平坦路を経た18.5km先にある。
ニース発着のレースで逃げたのは、前日の登りスプリントに加わったマッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング)ら5名。しかし最初の1級山岳に入ると逃げ集団は崩壊し、メイン集団から飛び出したオレリアン・パレパントル(フランス、デカトロンCMA CGM)らが新たな逃げ集団を形成する。さらにその中から、パレパントルが飛び出し、単独逃げの状態を作った。

マッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング)ら5名の逃げグループ photo:A.S.O.

逃げを捉えた精鋭集団を先導するヴィスマ・リースアバイク photo:A.S.O.
プロトンはヴィスマ・リースアバイクが中心となって先導した。やがてイネオス・グレナディアーズがペースメイクを引き継ぎ、メイン集団を飛び出したもののパレパントルに至らず宙ぶらりんになっていたマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)を残り53km地点でキャッチ。この時点でパレパントルとの差は54秒。レースはそのまま、この日2つめの1級山岳に突入した。
プロトンでは番手を上げようとしたダニエル・マルティネス(コロンビア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が、前にいたチームメイトのローレンス・ピシー(ニュージーランド)と接触して落車する。総合2位につけるマルティネスはしばらく座り込むほどのダメージを受けたものの、レースに復帰。その後はチームメイトと共に終始追走を強いられたものの、結果的に区間20位でフィニッシュし、総合2位の座を守ることに成功している。
2つめの1級山岳で人数が絞られた精鋭集団は、ヴィスマの牽引によって残り23kmでパレパントルを捉える。そして1級コート・デュ・ランガドール(距離3.3km/平均8.8%)に突入し、唯一残されたアシストであるヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)の背後から、頂上手前2.4km地点でヴィンゲゴーがアタック。今大会3勝目と総合優勝を狙う動きには、レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)しかついていくことができなかった。

最終山岳で仕掛けたヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.

ヴィンゲゴーを退け、勝利したレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
何度もダンシングでペースを上げるヴィンゲゴーに、マルティネスはぴったりとついていく。下りに入るとマルティネスが先頭に出て、時折濡れる路面をスムーズに下っていく。その後、フィニッシュまで続く平坦区間に入ると2名はローテーションを回し、追走集団を振り切って最終ストレートに到着。そして残り200mで仕掛けたマルティネスが、一騎打ちスプリントを制した。
昨年の宇都宮ジャパンカップ覇者が掴んだ、母国フランスでの今シーズン初勝利。「僕が育ったすぐそばであるニースで掴んだ勝利は特別。ヴィンゲゴーがアタックした瞬間、ついていける感触があった。彼のような選手に勝てて、自分の成長を感じる。肉体的にも、精神的にも大きく成長できた」とマルティネスは喜んだ。
スプリントに敗れながらも、総合リードをさらに広げたヴィンゲゴーが総合優勝に輝く。「ついにパリ〜ニースで総合優勝することができ、本当に嬉しい。このレースでは上手くいかないことが多かったが、今回はすべてが計画通り進んだ。素晴らしいシーズンのスタートとなった」と語ったヴィンゲゴーは、昨年は落車リタイアしたリベンジを果たし、チームに総合3連覇をもたらした。

今季初勝利を飾ったレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:A.S.O.

ようやくパリ〜ニースで総合優勝を決めたヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.


コースの総距離は129.2kmと比較的短いものの、3つの1級山岳が登場する山岳ステージ。前半に登る最初の1級山岳は登坂距離7km、平均勾配7.2%と厳しく、最後の1級コート・デュ・ランガドール(距離3.3km/平均8.8%)は最大勾配14%と急勾配。ただ、フィニッシュ地点はその頂上ではなく、下りと平坦路を経た18.5km先にある。
ニース発着のレースで逃げたのは、前日の登りスプリントに加わったマッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング)ら5名。しかし最初の1級山岳に入ると逃げ集団は崩壊し、メイン集団から飛び出したオレリアン・パレパントル(フランス、デカトロンCMA CGM)らが新たな逃げ集団を形成する。さらにその中から、パレパントルが飛び出し、単独逃げの状態を作った。


プロトンはヴィスマ・リースアバイクが中心となって先導した。やがてイネオス・グレナディアーズがペースメイクを引き継ぎ、メイン集団を飛び出したもののパレパントルに至らず宙ぶらりんになっていたマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)を残り53km地点でキャッチ。この時点でパレパントルとの差は54秒。レースはそのまま、この日2つめの1級山岳に突入した。
プロトンでは番手を上げようとしたダニエル・マルティネス(コロンビア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が、前にいたチームメイトのローレンス・ピシー(ニュージーランド)と接触して落車する。総合2位につけるマルティネスはしばらく座り込むほどのダメージを受けたものの、レースに復帰。その後はチームメイトと共に終始追走を強いられたものの、結果的に区間20位でフィニッシュし、総合2位の座を守ることに成功している。
2つめの1級山岳で人数が絞られた精鋭集団は、ヴィスマの牽引によって残り23kmでパレパントルを捉える。そして1級コート・デュ・ランガドール(距離3.3km/平均8.8%)に突入し、唯一残されたアシストであるヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)の背後から、頂上手前2.4km地点でヴィンゲゴーがアタック。今大会3勝目と総合優勝を狙う動きには、レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)しかついていくことができなかった。


何度もダンシングでペースを上げるヴィンゲゴーに、マルティネスはぴったりとついていく。下りに入るとマルティネスが先頭に出て、時折濡れる路面をスムーズに下っていく。その後、フィニッシュまで続く平坦区間に入ると2名はローテーションを回し、追走集団を振り切って最終ストレートに到着。そして残り200mで仕掛けたマルティネスが、一騎打ちスプリントを制した。
昨年の宇都宮ジャパンカップ覇者が掴んだ、母国フランスでの今シーズン初勝利。「僕が育ったすぐそばであるニースで掴んだ勝利は特別。ヴィンゲゴーがアタックした瞬間、ついていける感触があった。彼のような選手に勝てて、自分の成長を感じる。肉体的にも、精神的にも大きく成長できた」とマルティネスは喜んだ。
スプリントに敗れながらも、総合リードをさらに広げたヴィンゲゴーが総合優勝に輝く。「ついにパリ〜ニースで総合優勝することができ、本当に嬉しい。このレースでは上手くいかないことが多かったが、今回はすべてが計画通り進んだ。素晴らしいシーズンのスタートとなった」と語ったヴィンゲゴーは、昨年は落車リタイアしたリベンジを果たし、チームに総合3連覇をもたらした。


パリ〜ニース2026第8ステージ結果
| 1位 | レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) | 3:06:43 |
| 2位 | ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 3位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +0:07 |
| 4位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | |
| 5位 | アレックス・ボーダン(フランス、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
| 6位 | ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
| 7位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | |
| 8位 | マティス・ロンデル(フランス、チューダープロサイクリング) | |
| 9位 | ニコラス・ヴィノクロフ(カザフスタン、XDSアスタナ) | +0:44 |
| 10位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) |
個人総合成績
| 1位 | ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | 25:25:11 |
| 2位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +4:23 |
| 3位 | ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト) | +6:07 |
| 4位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +6:24 |
| 5位 | レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +7:31 |
| 6位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) | +9:09 |
| 7位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | +9:19 |
| 8位 | マティス・ロンデル(フランス、チューダープロサイクリング) | +10:23 |
| 9位 | アレックス・ボーダン(フランス、EFエデュケーション・イージーポスト) | +10:33 |
| 10位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +11:40 |
その他の特別賞
| ポイント賞 | ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) |
| 山岳賞 | ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) |
| ヤングライダー賞 | ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト) |
| チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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