2015/12/09(水) - 21:11
2020年に開催される東京オリンピック。12月9日にスイス・ローザンヌにおいて行われた国際オリンピック委員会(IOC)理事会において、自転車競技の会場が承認された。4種目開催される自転車競技の内、トラックとマウンテンバイクはそれぞれ伊豆にて、BMXは有明、ロードレースは皇居外苑をスタートおよびゴールとするコースにて開催されることとなる。
トラック競技の開催地として決定した伊豆ベロドローム (c)Makoto.AYANO
当初、都内にて開催されると発表されていた自転車競技4種目。その後、大会予算の削減などに伴い、既存施設の活用を意図しトラック競技を伊豆・修善寺ベロドロームで、マウンテンバイクとBMXも日本サイクルスポーツセンター内のコースを利用して開催する案を東京五輪組織委員会が提案。それに対し、UCIは若い世代への啓発などの観点から、当初の都内案を推奨してきたという経緯があった。
マウンテンバイク競技の舞台となる日本サイクルスポーツセンターのマウンテンバイクコース (c)So.Isobe
普段からサイクリストが行き交う皇居周辺
UCI会長のブライアン・クックソン氏 photo:Makoto.AYANO今回発表された会場プランでは、トラック競技とマウンテンバイク競技が伊豆にて、ロードレースおよびタイムトライアル、BMXについては都内にて開催されることとなり、組織委とUCIの主張の中間をとった形となる。この決定により、およそ100億円の経費節減に寄与するとされている。
改めて、開催地についてまとめよう。ロードレースおよびタイムトライアルについては、当初案のスタート:皇居、ゴール:武蔵野の森公園(調布市)という案から、より都内へと移動され、スタート・ゴールともに皇居外苑を使用するコースとされた。BMXについては、当初の予定通り東京都江東区有明周辺にて建設される5000席の仮設コースにて開催される予定となる。
伊豆で行われるトラック競技は、2011年に日本サイクルスポーツセンターに建設された「伊豆ベロドローム」にて行われることとなる。オリンピックにむけて、観客席の増設をはじめとしたいくつかの大きな改修が行われるとされている。マウンテンバイク競技についても、日本サイクルスポーツセンター内のXCOコースをオリンピック基準を満たすように改修して使用する。
これらの会場計画について、UCIのブライアン・クックソン会長は「発表された計画は、2020年の東京オリンピックにおける自転車競技の開催へ向けて大きなマイルストーンとなるだろう。素晴らしい会場、インフラや計画に加えて、皇居や富士山という壮大な景観の中で自転車競技が行われることで、本当に日本らしいユニークなレースとなるだろう。」
「自転車競技がIOCが採択したオリンピック・アジェンダ2020実現の先導役となれたことは喜ばしいことだ。それは、既存施設の有効活用へとむけた私達のコミットメントだけにとどまらず、それは自転車人口の増加やこれまでに開催されてきたUCIレースといった資源を活用してくれた東京五輪組織委やJCFの尽力によるものだ。
長期的な展望に基づく、こういった形でのパートナーシップの締結は、オリンピックに関係する機関、開催都市である東京、そしてUCIのような国際競技連盟それぞれがウィン・ウィンの関係を築くことにつながると確信している。」と語った。
また、伊豆開催時に懸念されてきた選手や関係スタッフを収容するための宿泊施設の不足については、選手たちが集中して競技に取り組むことが出来るように、会場周辺に選手村を確保するという。競技期間以外の会期については、メインとなる都内の選手村へ拠点を置くことも出来る。
text:Naoki.YASUOKA
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当初、都内にて開催されると発表されていた自転車競技4種目。その後、大会予算の削減などに伴い、既存施設の活用を意図しトラック競技を伊豆・修善寺ベロドロームで、マウンテンバイクとBMXも日本サイクルスポーツセンター内のコースを利用して開催する案を東京五輪組織委員会が提案。それに対し、UCIは若い世代への啓発などの観点から、当初の都内案を推奨してきたという経緯があった。
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改めて、開催地についてまとめよう。ロードレースおよびタイムトライアルについては、当初案のスタート:皇居、ゴール:武蔵野の森公園(調布市)という案から、より都内へと移動され、スタート・ゴールともに皇居外苑を使用するコースとされた。BMXについては、当初の予定通り東京都江東区有明周辺にて建設される5000席の仮設コースにて開催される予定となる。
伊豆で行われるトラック競技は、2011年に日本サイクルスポーツセンターに建設された「伊豆ベロドローム」にて行われることとなる。オリンピックにむけて、観客席の増設をはじめとしたいくつかの大きな改修が行われるとされている。マウンテンバイク競技についても、日本サイクルスポーツセンター内のXCOコースをオリンピック基準を満たすように改修して使用する。
これらの会場計画について、UCIのブライアン・クックソン会長は「発表された計画は、2020年の東京オリンピックにおける自転車競技の開催へ向けて大きなマイルストーンとなるだろう。素晴らしい会場、インフラや計画に加えて、皇居や富士山という壮大な景観の中で自転車競技が行われることで、本当に日本らしいユニークなレースとなるだろう。」
「自転車競技がIOCが採択したオリンピック・アジェンダ2020実現の先導役となれたことは喜ばしいことだ。それは、既存施設の有効活用へとむけた私達のコミットメントだけにとどまらず、それは自転車人口の増加やこれまでに開催されてきたUCIレースといった資源を活用してくれた東京五輪組織委やJCFの尽力によるものだ。
長期的な展望に基づく、こういった形でのパートナーシップの締結は、オリンピックに関係する機関、開催都市である東京、そしてUCIのような国際競技連盟それぞれがウィン・ウィンの関係を築くことにつながると確信している。」と語った。
また、伊豆開催時に懸念されてきた選手や関係スタッフを収容するための宿泊施設の不足については、選手たちが集中して競技に取り組むことが出来るように、会場周辺に選手村を確保するという。競技期間以外の会期については、メインとなる都内の選手村へ拠点を置くことも出来る。
text:Naoki.YASUOKA
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