2014/11/19(水) - 10:33
体調不良に悩まされ、不本意な2014年シーズンを早めに切り上げたリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)はすでに2015年に向けて動き出している。前年の同じ時期と比べて体重はなんとマイナス7kg。復活を目指すタスマニア生まれの29歳のインタビュー。
2010年のジロ・デ・イタリアで3日間マリアローザを着用し、最終的に総合7位でマリアビアンカ(ヤングライダー賞)を獲得したポート。オーストラリアの将来を担うと注目されたタスマニアンライダーは2015年1月に30回目の誕生日を迎える。
2012年チームスカイに移籍後はパリ〜ニースやボルタ・アン・アルガルヴェ総合優勝などの成績を残すとともに、グランツールで堅実なアシストとして活躍した。2013年のツール・ド・フランスでクリス・フルーム(イギリス)を強力にアシストしたことが記憶に新しい。
2014年はオーストラリア選手権で3位に入り、ツアー・ダウンアンダーで山頂フィニッシュを制して総合4位。2月のブエルタ・ア・アンダルシアで総合2位に入るなど順調な仕上がりを見せたが、3月のティレーノ〜アドリアティコで体調を崩し、回復の遅れとアシストの欠如、そしてツールでフルームのアシストに専念するため、エースとして挑む予定だったジロ・デ・イタリアを欠場した。
「思うようにいかなかったシーズンは、次の目標に向かう貪欲さを倍増してくれる」。ポートはチームスカイ公式サイトのインタビューの中でそう語っている。
「たとえ体調が万全でもツール・ド・フランスは厳しいものなんだと学んだよ。クリス(フルーム)が序盤ステージでリタイアしたことは悪夢だったけど、その時点で自分のコンディションは良かった。ツールで表彰台に登ることは昔からの夢で、12ステージを終えた時点で総合2位。でもそこから体調が崩れて悪夢に見舞われた。チャンスを逃したものの、その失敗から学ぶことは多かった」。自身4度目のツールを総合23位で終えたポートは語る。
ツールを終えたポートは8月のヴァッテンフォール・サイクラシックスとGP西フランスプルエーに出場。しかしいずれのレースもリタイアに終わり、そのまま早めにシーズンを切り上げた。「苦しいシーズンだった。シーズン開幕時はコンディションも良く、1月と2月は理想的な状態だったのに、何度か体調を崩した影響で思うようなシーズンを送ることが出来なかった。この10月にようやく抗生物質による治療が終わり、体調が随分と良くなったよ」
ポートは練習環境に合わせてモナコとタスマニアを行き来し、12月にチームスカイのトレーニングキャンプに参加する。オフシーズンの過ごし方について以下のように語っている。「シーズン終了後もヨーロッパに残ってジムやスイミング、ウォーキングに没頭。いつもより早くオフシーズンに入ったので、オフシーズンのトレーニングを早めにスタートした。モナコは気候がよくてバイクトレーニングには最適なんだ。今はタスマニアに戻って地元を楽しんでいるよ。州政府が資金を投じたMTBトレイルでオフシーズンを楽しんでいる。とにかく健康で、ウィンタートレーニングに向けたコンディションが整っている。チームと協力してタイムトライアルバイクのポジショニングも煮詰めたし、今の状態に満足している。新しいガールフレンドもできて、新たな気持ちで新しい一年を迎えたい」
大成功の2シーズンを経験したチームスカイにとって、2014年は運に見放されたシーズンだったと言える。ポートは「運を計るのは難しいけど、誰もが運に見放されていた。でもそんな悪いシーズンのおかげで、メンバー全員が来シーズンに向けた強い決意をもてている。昨年の同じ時期と比べて体重が7kgも軽いんだ。次なるステップへの準備はできている。2015年を大きな一年にしたい」と意気込んだ。
text:Kei Tsuji
2010年のジロ・デ・イタリアで3日間マリアローザを着用し、最終的に総合7位でマリアビアンカ(ヤングライダー賞)を獲得したポート。オーストラリアの将来を担うと注目されたタスマニアンライダーは2015年1月に30回目の誕生日を迎える。
2012年チームスカイに移籍後はパリ〜ニースやボルタ・アン・アルガルヴェ総合優勝などの成績を残すとともに、グランツールで堅実なアシストとして活躍した。2013年のツール・ド・フランスでクリス・フルーム(イギリス)を強力にアシストしたことが記憶に新しい。
2014年はオーストラリア選手権で3位に入り、ツアー・ダウンアンダーで山頂フィニッシュを制して総合4位。2月のブエルタ・ア・アンダルシアで総合2位に入るなど順調な仕上がりを見せたが、3月のティレーノ〜アドリアティコで体調を崩し、回復の遅れとアシストの欠如、そしてツールでフルームのアシストに専念するため、エースとして挑む予定だったジロ・デ・イタリアを欠場した。
「思うようにいかなかったシーズンは、次の目標に向かう貪欲さを倍増してくれる」。ポートはチームスカイ公式サイトのインタビューの中でそう語っている。
「たとえ体調が万全でもツール・ド・フランスは厳しいものなんだと学んだよ。クリス(フルーム)が序盤ステージでリタイアしたことは悪夢だったけど、その時点で自分のコンディションは良かった。ツールで表彰台に登ることは昔からの夢で、12ステージを終えた時点で総合2位。でもそこから体調が崩れて悪夢に見舞われた。チャンスを逃したものの、その失敗から学ぶことは多かった」。自身4度目のツールを総合23位で終えたポートは語る。
ツールを終えたポートは8月のヴァッテンフォール・サイクラシックスとGP西フランスプルエーに出場。しかしいずれのレースもリタイアに終わり、そのまま早めにシーズンを切り上げた。「苦しいシーズンだった。シーズン開幕時はコンディションも良く、1月と2月は理想的な状態だったのに、何度か体調を崩した影響で思うようなシーズンを送ることが出来なかった。この10月にようやく抗生物質による治療が終わり、体調が随分と良くなったよ」
ポートは練習環境に合わせてモナコとタスマニアを行き来し、12月にチームスカイのトレーニングキャンプに参加する。オフシーズンの過ごし方について以下のように語っている。「シーズン終了後もヨーロッパに残ってジムやスイミング、ウォーキングに没頭。いつもより早くオフシーズンに入ったので、オフシーズンのトレーニングを早めにスタートした。モナコは気候がよくてバイクトレーニングには最適なんだ。今はタスマニアに戻って地元を楽しんでいるよ。州政府が資金を投じたMTBトレイルでオフシーズンを楽しんでいる。とにかく健康で、ウィンタートレーニングに向けたコンディションが整っている。チームと協力してタイムトライアルバイクのポジショニングも煮詰めたし、今の状態に満足している。新しいガールフレンドもできて、新たな気持ちで新しい一年を迎えたい」
大成功の2シーズンを経験したチームスカイにとって、2014年は運に見放されたシーズンだったと言える。ポートは「運を計るのは難しいけど、誰もが運に見放されていた。でもそんな悪いシーズンのおかげで、メンバー全員が来シーズンに向けた強い決意をもてている。昨年の同じ時期と比べて体重が7kgも軽いんだ。次なるステップへの準備はできている。2015年を大きな一年にしたい」と意気込んだ。
text:Kei Tsuji
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