2014/08/21(木) - 17:28
8月16・17日、福井県大野市に位置する福井和泉MTB PARKにて開催されたDOWNHILL SERIES第2戦。第1戦、そして約1ヶ月前の全日本選手権と同様に雨によるマッドコンディションで転倒が相次ぐ中、男女共に全日本王者の安達靖と末政実緒が実力を示し、優勝を手にした。
DOWNHILL SERIES第2戦の舞台となった福井和泉MTB PARKはオープンしてから5年目の比較的新しいMTBパーク。過去にスキージャム勝山でコースクリエイターとして活躍したMAD-MAX(マッドマックス)の2人によって造られた、“サンデーライダーが楽しく走れる”がコンセプトのコースである。今回はお盆時期の開催にも関わらず、西は島根県から東は東京都までの82人がエントリーした。
コースは「ショットガン」と呼ばれるコースを使用。マウンテンバイクの要素がすべて詰めこまれた、テクニックとフィジカルの両方を強く必要とされる全長1.27kmのハードコース。
加えて、第一戦に続く雨予報の天気がプラスされるとなると、タフなレースになることは想像に難くない。また、今回の会場では搬送に時間がかかるため、試走は1人3本と決められており、練習時間はみんなが平等だ。
土曜日に行われたのはタイムドセッション。この結果によって日曜日の本戦のスタート順を決めるが、参加は必須ではない。ただし、ポイントが加算されるということもあって参加率は高い。
曇ったり大雨になったり、晴れ間が見えたりと天気に翻弄されるなか、トップライダーさえも転倒が相次ぐほど、コースは雨でスリッピーに。
それでも、参加者の顔から笑顔は消えない。同じく雨に降られた第一戦に続き、「最高のマウンテンバイク日和」である。
タイムドセッションを制したのは、ワールドカップ帰りの清水一輝(MADISON SARACEN FACTORY TEAM)。2秒遅れで第一戦の優勝者阿藤寛(COMMENCAL/Topknot)、続いて井本はじめ(LoveBikes)が入った。
本戦の日曜日。土曜の夜に豪雨と雷に襲われた大野市だったが、朝には小康状態に。雨が止んだためにコースはドロドロ、ツルツル、コネコネの超マッドコンディション。昨日のタイムドセッション時からまた大きくコンディションの変わったコースを、当日のたった2本の試走で攻略するのはプロでも難しい。
試走が終わる頃には雨も上がり、本戦へ向けてスタート地点への搬送が始まる。本戦では、転倒やコース脇の小川に転落する参加者が続出。
抜かれ際に2人そろって転倒して優勝を逃すライダーもいたなど、悪コンディションならではのドラマも生まれる。そのたびにゴール周辺に集まった観客からは「わぁっ!」と声が上がり、コース脇からは声援が飛ぶ。
今回、エリート男子クラスにはすでに引退している歴代の名選手も多く参加していた。2度全日本を制した内嶋亮、2009年の全日本チャンピオン向原健司、1998年アジアチャンピオンの竹本将史たちだ。そして今年4年ぶり5度目の全日本を制した安達靖(DIRTFREAK/SARACEN)。さらに2013年全日本チャンピオン井手川直樹(Devinci/STRIDER)や、今年の全日本2位の永田隼也(AKI FACTORY TEAM)ら現役選手達がどこまで“今の世代”の力を見せつけるか。
次々に選手がゴールするが、タイムは伸びず、土曜日のタイムドセッションに比べると全体的に7~8秒プラスのタイム。ゴールしたライダーはほとんどが首を振りながら笑って言う「これは、ヤバい」「氷みたいだった」と。試走時ともまったく変わってしまったコンディションに、トップライダーさえほとんどが転倒を喫した。
そんななか、レース後「朝の試走よりも思った以上に路面が変わってしまっていましたね。正直、走っていてそんなに速いって言う感覚はなかったんですが、結果的に上手くまとめられたかなと思います。」と話した安達靖が、やはり経験値の差なのか、2位に4秒近い差を付けて優勝を決めた。2位に井本、3位に阿藤が入った。
エリート女子は全日本選手権15連覇を成し遂げた末政実緒(DIRTFREAK/SARACEN)が後続に32秒差をつけて第1戦に続いての優勝を果たした。次戦は9月13日~14日。舞台は島根県邑智郡MIZUHO MTBPARKで行われる。
report:DOWNHILL SERIES
photo:Hiroyuki.Nakagawa/SLmedia, Ryuta.Iwasaki/八重洲出版
DOWNHILL SERIES第2戦の舞台となった福井和泉MTB PARKはオープンしてから5年目の比較的新しいMTBパーク。過去にスキージャム勝山でコースクリエイターとして活躍したMAD-MAX(マッドマックス)の2人によって造られた、“サンデーライダーが楽しく走れる”がコンセプトのコースである。今回はお盆時期の開催にも関わらず、西は島根県から東は東京都までの82人がエントリーした。
コースは「ショットガン」と呼ばれるコースを使用。マウンテンバイクの要素がすべて詰めこまれた、テクニックとフィジカルの両方を強く必要とされる全長1.27kmのハードコース。
加えて、第一戦に続く雨予報の天気がプラスされるとなると、タフなレースになることは想像に難くない。また、今回の会場では搬送に時間がかかるため、試走は1人3本と決められており、練習時間はみんなが平等だ。
土曜日に行われたのはタイムドセッション。この結果によって日曜日の本戦のスタート順を決めるが、参加は必須ではない。ただし、ポイントが加算されるということもあって参加率は高い。
曇ったり大雨になったり、晴れ間が見えたりと天気に翻弄されるなか、トップライダーさえも転倒が相次ぐほど、コースは雨でスリッピーに。
それでも、参加者の顔から笑顔は消えない。同じく雨に降られた第一戦に続き、「最高のマウンテンバイク日和」である。
タイムドセッションを制したのは、ワールドカップ帰りの清水一輝(MADISON SARACEN FACTORY TEAM)。2秒遅れで第一戦の優勝者阿藤寛(COMMENCAL/Topknot)、続いて井本はじめ(LoveBikes)が入った。
本戦の日曜日。土曜の夜に豪雨と雷に襲われた大野市だったが、朝には小康状態に。雨が止んだためにコースはドロドロ、ツルツル、コネコネの超マッドコンディション。昨日のタイムドセッション時からまた大きくコンディションの変わったコースを、当日のたった2本の試走で攻略するのはプロでも難しい。
試走が終わる頃には雨も上がり、本戦へ向けてスタート地点への搬送が始まる。本戦では、転倒やコース脇の小川に転落する参加者が続出。
抜かれ際に2人そろって転倒して優勝を逃すライダーもいたなど、悪コンディションならではのドラマも生まれる。そのたびにゴール周辺に集まった観客からは「わぁっ!」と声が上がり、コース脇からは声援が飛ぶ。
今回、エリート男子クラスにはすでに引退している歴代の名選手も多く参加していた。2度全日本を制した内嶋亮、2009年の全日本チャンピオン向原健司、1998年アジアチャンピオンの竹本将史たちだ。そして今年4年ぶり5度目の全日本を制した安達靖(DIRTFREAK/SARACEN)。さらに2013年全日本チャンピオン井手川直樹(Devinci/STRIDER)や、今年の全日本2位の永田隼也(AKI FACTORY TEAM)ら現役選手達がどこまで“今の世代”の力を見せつけるか。
次々に選手がゴールするが、タイムは伸びず、土曜日のタイムドセッションに比べると全体的に7~8秒プラスのタイム。ゴールしたライダーはほとんどが首を振りながら笑って言う「これは、ヤバい」「氷みたいだった」と。試走時ともまったく変わってしまったコンディションに、トップライダーさえほとんどが転倒を喫した。
そんななか、レース後「朝の試走よりも思った以上に路面が変わってしまっていましたね。正直、走っていてそんなに速いって言う感覚はなかったんですが、結果的に上手くまとめられたかなと思います。」と話した安達靖が、やはり経験値の差なのか、2位に4秒近い差を付けて優勝を決めた。2位に井本、3位に阿藤が入った。
エリート女子は全日本選手権15連覇を成し遂げた末政実緒(DIRTFREAK/SARACEN)が後続に32秒差をつけて第1戦に続いての優勝を果たした。次戦は9月13日~14日。舞台は島根県邑智郡MIZUHO MTBPARKで行われる。
report:DOWNHILL SERIES
photo:Hiroyuki.Nakagawa/SLmedia, Ryuta.Iwasaki/八重洲出版
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