1級山岳サンジャコモ・ディ・ブレントニコにフィニッシュするジロ・デル・トレンティーノ(UCI2.HC)第2ステージで、24歳の新鋭エドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)が勝利。ステージ4位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)がリーダージャージを手にした。



ジロ・デル・トレンティーノ2014第2ステージジロ・デル・トレンティーノ2014第2ステージ image:www.girodeltrentino.com初日のチームタイムトライアルを除いて、全てのステージが山頂フィニッシュという刺激的なコースが設定されているジロ・デル・トレンティーノ。第2ステージは中盤にかけて2つの2級山岳を越え、最後には1級山岳サンジャコモ・ディ・ブレントニコが待つ。登坂距離15km・平均勾配6.9%という登りの頂上(標高1196m)に2日目のフィニッシュラインが引かれている。

ヤングライダー賞ジャージのリック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシング)がメイン集団を牽引ヤングライダー賞ジャージのリック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシング)がメイン集団を牽引 photo:Riccardo Scanferla序盤に形成されたレオナルド・ドゥケ(コロンビア、コロンビア)らのエスケープトリオは、最後の1級山岳サンジャコモ・ディ・ブレントニコの登坂が始まるとすぐに吸収。BMCレーシングやチームスカイがコントロールするメイン集団から、MTNキュベカ勢が活発にアタックを仕掛ける展開となる。

アシストとしてメイン集団を牽引するブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)アシストとしてメイン集団を牽引するブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) photo:Riccardo Scanferla2009年ツアー・オブ・ジャパンの総合優勝者セルヒオ・パルディージャ(スペイン、MTNキュベカ)らのアタックによってメイン集団は縮小し、飛び出した数名のグループからエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)がアタック。ビッグネームの意表を突く残り6km地点でのアタックを成功させたザルディーニが、そのままフィニッシュまで独走した。

1級山岳サンジャコモ・ディ・ブレントニコを先頭で駆け上がるエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)1級山岳サンジャコモ・ディ・ブレントニコを先頭で駆け上がるエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF) photo:Riccardo Scanferlaカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)やドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)を含む精鋭グループはザルディーニに届かず、プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)を先頭にザルディーニから19秒遅れでフィニッシュした。

ステージ優勝を飾ったザルディーニは1989年生まれの24歳。

プロ2年目のクライマーは「早めに仕掛けるしか方法がなかった。さもないと、ビッグネームに吸収されて夢は潰えていたと思う。地元に近いジロ・デル・トレンティーノでこんな素晴らしい勝利を掴めるなんて」と喜ぶ。ザルディーニは5月のジロ・デ・イタリアにも出場する予定。この日の勝利によって総合2位にジャンプアップした。

「すべてはジロ・デ・イタリアに向けてのステップ。チームとしてジャージキープの予行演習が出来る」と語るのは、チームメイトのダニエル・オス(イタリア)からリーダージャージを譲り受けたエヴァンス。翌日の2級山岳ロンコーネと最終日の超級山岳モンテ・ボンドーネで、ライバルたちを迎え撃つ。

選手コメントはレース公式サイトならびにBMCレーシング公式サイトより。

独走でフィニッシュするエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)独走でフィニッシュするエドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF) photo:Riccardo ScanferlaPhotoScanferla M11628PhotoScanferla M11628 photo:Riccardo Scanferla



ジロ・デル・トレンティーノ2014第2ステージ結果
1位 エドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)
2位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
3位 ファビオ・ドゥアルテ(コロンビア、コロンビア)
4位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
7位 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
8位 オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル)
9位 イゴール・アントン(スペイン、モビスター)
10位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル、ネットアップ・エンデューラ)
4h25'39"
+19"


+23"
+36"


+38"


個人総合成績
1位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
2位 エドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)
3位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
4位 ファビオ・ドゥアルテ(コロンビア、コロンビア)
5位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル、ネットアップ・エンデューラ)
6位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
7位 イゴール・アントン(スペイン、モビスター)
8位 スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシング)
9位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
4h40'10"
+09"
+17"
+23"
+24"
+26"
+31"
+36"
+38"


山岳賞
ジョルジオ・チェッキネル(イタリア、ネーリソットリ)

ヤングライダー賞
ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)

チーム総合成績
アスタナ

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla

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