ジロ・デ・イタリア直前のタイミングで開催され、毎年マリアローザを狙うオールラウンダーが集う第38回ジロ・デル・トレンティーノ(UCI2.HC)が開幕。BMCレーシングが初日のチームタイムトライアルで優勝した。



カデル・エヴァンス(オーストラリア)率いるBMCレーシングがステージ優勝カデル・エヴァンス(オーストラリア)率いるBMCレーシングがステージ優勝 photo:Riccardo Scanferla


5秒差のステージ2位に入ったネットアップ・エンデューラ5秒差のステージ2位に入ったネットアップ・エンデューラ photo:Riccardo Scanferla今年で38回目の開催を迎えるジロ・デル・トレンティーノ。その名の通り開催地はイタリア北部のトレンティーノ=アルト・アディジェ州で、山がちなコースが特徴だ。UCI(国際自転車競技連合)のレースカテゴリーはHC(超級)で、毎年のようにトップレーサーが集う。昨年はヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が総合優勝を果たし、その後のジロ・デ・イタリアに向けて勢いづいた。

ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)率いるチームスカイは9秒差のステージ3位ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)率いるチームスカイは9秒差のステージ3位 photo:Riccardo Scanferla初日の13.4kmチームタイムトライアルで14分12秒のトップタイムをマークしたのは、カデル・エヴァンス(オーストラリア)擁するBMCレーシングだった。平坦基調のコースとは言え、56.62km/hという驚異的な平均スピードを叩き出している。

12秒差のステージ4位に入ったモビスター12秒差のステージ4位に入ったモビスター photo:Riccardo Scanferla先頭でフィニッシュラインを切ったダニエル・オス(イタリア)がリーダージャージを獲得。会場に近いトレント出身のオスは「地元で予想外の結果を残すことが出来て嬉しい。スタート前はナーバスになっていたものの、チームでこの勝利を成し遂げたんだ」とコメントしている。ジロを見据えるエヴァンスにとっても最高のスタートとなった。

他チームより2名少ない6名でスタートしたチームスカイは、序盤にイアン・ボスウェル(アメリカ)が脱落し、人数ぎりぎりの5名でフィニッシュ。ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)らの健闘も虚しく、BMCレーシングに9秒、そしてUCIプロコンチネンタルチームのネットアップ・エンデューラに4秒届かずステージ3位に甘んじた。

全16チームが1分以内にフィニッシュし、まだ総合成績は僅差の状態。翌日からの3連続山岳ステージで総合成績は激しく動くだろう。なお、第2ステージは1級山岳サンジャコモ・ディ・ブレントニコ、第3ステージは2級山岳ロンコーネ、第4ステージは超級山岳モンテ・ボンドーネにフィニッシュする。

選手コメントはチーム公式サイトより。



表彰台で勝利を祝うBMCレーシング表彰台で勝利を祝うBMCレーシング photo:Riccardo Scanferlaリーダージャージを手にしたダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング)リーダージャージを手にしたダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング) photo:Riccardo Scanferla



ジロ・デル・トレンティーノ2014第1ステージ結果
1位 BMCレーシング
2位 ネットアップ・エンデューラ
3位 チームスカイ
4位 モビスター
5位 キャノンデール
6位 アスタナ
7位 ルスヴェロ
8位 ランプレ・メリダ
9位 CCCポルサット
10位 コロンビア
14'12"
+05"
+09"
+12"
+13"
+19"
+21"
+23"
+26"
+27"


個人総合成績
1位 ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング)
2位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 リック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシング)
4位 スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシング)
5位 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング)
6位 ヤニック・エイセン(ベルギー、BMCレーシング)
7位 イケル・カマニョ(スペイン、ネットアップ・エンデューラ)
8位 ダビ・デラクルス(スペイン、ネットアップ・エンデューラ)
9位 レオポルド・ケーニッヒ(チェコ、ネットアップ・エンドゥーラ)
10位 ホセピメンタ・コスタ(ポルトガル、ネットアップ・エンデューラ)
14'12"





+05"




ヤングライダー賞
リック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシング)

チーム総合成績
BMCレーシング

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla

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