解散するエウスカルテル・エウスカディのエースを担っていたイゴール・アントン(スペイン)が、同じスペインのUCIプロチームであるモビスターと2年契約を結んだ。



イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル)イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル) photo:Riccardo Scanferla2005年のプロ入り以降、バスクチーム一筋だった30歳のアントン。ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ通算4勝、ジロ・デ・イタリアでステージ1勝(モンテゾンコラン)を飾っているクライマーが、エウセビオ・ウンスエ監督率いるアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)とナイロ・クインターナ(コロンビア)のチームに加わる。

サムエル・サンチェスとイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル)サムエル・サンチェスとイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル) photo:Kei Tsujiエウスカルテルの解散決定以降、アントンはオメガファーマ・クイックステップを始めとする多くのチームと交渉を進めていたが、最終的にモビスターに落ち着いた。同チームは2014年に向けてルイ・コスタ(ポルトガル)やファンホセ・コーボ(スペイン)を放出。代わりにジョン・ガドレ(フランス)やアドリアーノ・マローリ(イタリア)、ヨン&ゴルカ・イサギーレ兄弟(スペイン)らを獲得済みだ。なお、2014年はピナレロからキャニオンにバイクをスイッチする。

UCIプロチームのエウスカルテルとヴァカンソレイユ・DCM、UCIプロコンチネンタルチームのソジャサンとチャンピオンシステム、クレラン・ユーフォニーの解散によって、2014年に向けたストーブリーグはさながら「就職氷河期」。依然として2014年の契約を結んでいない選手は多い。エウスカルテル所属の28名のうち、他チームと契約を済ませているのは15名。ヴァカンソレイユ・DCMは22名/29名が契約済みだ。

つまり2チーム合わせて20名ほどの選手が契約を結べていない状態。サムエル・サンチェス(スペイン)はチームコロンビアやワンティ・グループグベルトと交渉を行なっていたと見られているが、12月中旬に差し掛かった今も契約には至っていない。エゴイ・マルティネス(スペイン)やフアンアントニオ・フレチャ(スペイン)は引退の道を選んでいる。

また、ブエルタ・ア・エスパーニャ覇者の42歳クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)や、数々のドーピング捜査に名前が挙がったことから補償金とともに解雇されたルイスレオン・サンチェス(スペイン、ベルキンプロサイクリング)の移籍先も未定のままだ。

text:Kei Tsuji

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