2019/02/27(水) - 12:49
埼玉県さいたま市にある、さいたまスーパーアリーナにて「埼玉サイクルエキスポ」が開催された。コンパクトに凝縮された会場に所狭しと主要ブランドのブースが出展され、多くの人で賑わった展示会の模様をレポートしよう。
埼玉県さいたま市にある「さいたまスーパーアリーナ」通称”SSA”は、最大37,000人ほどの座席を用意することができる国内最大の多目的アリーナだ。音楽ライブなどでこれよりも座席が必要な場合、東京ドームなどの球場(最大5万人規模)、日産スタジアムのような陸上競技場(最大7万人規模)と規模が上がっていく。そんな”SSA”のコミュニティアリーナで埼玉サイクルエキスポが開催された。
110ほどの自転車とサイクルアイテムのブランドがブースを出展した埼玉サイクルエキスポ。今年で6回目を迎えるこのイベントは、最新バイクや注目のサイクルアイテムをチェックすることができる展示会、気になるバイクを試すことができる試乗会として多くの人が来場していた。
試乗コースはさいたまスーパーアリーナの外にある公道を使用しており、実際のアスファルト路面でバイクの性能を確かめる事ができるのが魅力。他の大規模展示試乗会に比べて、規模が少し小さいこともあり、試乗車の回転率が良く、1日で様々なバイクを試すことができるのもポイントだろう。
そして本イベントのもう一つの魅力が、その場でサイクルパーツやアパレルを購入する事ができること。ショップに卸すことが出来ない訳あり品や、倉庫にずっと眠っていた掘り出しの品を販売しており、思わぬお宝やお買い得品で出会う事ができるのだ。筆者も取材で来ておきながら目移りしてしまうほどだ。
会場に正面にブースを構えていたのがブリヂストンサイクル。オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーであるブリヂストングループは、1年後に迫った東京2020大会に向けた同グループの活動「チームブリヂストン」をメインに展示していた。
このチームブリヂストンというのは自転車競技のみならず、ゴルフや競泳、トライアスロン、アイスホッケーといったアスリートと、それを応援・サポートする全ての人で構成される。同社の掲げる”Chase Your Dream”というテーマの元、夢に向かい挑戦し続けるすべての人を応援していこうという熱いメッセージが込められているのだ。
ブースにはチームブリヂストンの選手が実際にレースで使用しているタイムトライアルバイクのRT9やチームカーなどを展示。また、ブース前方にはイベントスペースも用意され、バルセロナ五輪出場の藤田晃三さんとアテネ五輪出場の飯島誠さんによるズイフトレースも行われた。序盤から踏んでいったものの、終盤に失速してしまった先攻の飯島さんに対し、後攻の藤田さんは安定して300wを超える出力でペースを刻み勝利。最近は解説などの仕事が多い飯島さん曰く「口は回るけど脚は回らなかったですね」と本人の言う通り、口が上手くなっているようだ。
ジャパンヘルメットブランドとして多くのサイクリストから人気のあるカブトでは、刷新されたアイウェアラインアップが登場。ワイドレンズ一眼モデルの121シリーズや、スタンダードなレーシングスタイルが特徴の101シリーズなどが注目を集めていた。
加えて既存モデルの2019カラー各種も展示。各モデル各サイズが揃っており、気になるモデルを試している人が多数。鏡も各所に配置されており、かぶり具合を確認することも出来たため、購入に向けての見当をつけることが出来たのではないだろうか。
シクロワイアードでも以前紹介したIoT盗難防止デバイス、「オルターロック」もブースを出展。これまでにない盗難防止システムということもあり、サイクリストからの反響も結構大きかったとのこと。さいたまサイクルエキスポにおいても注目度は高く、訪れた人は熱心に説明を聞いていた。
ズイフトを使ったサイクリング初心者向けの展示を行うブースも多かった。サイクルロードレースでお馴染みのスバルブースでは子供向けのズイフト体験コーナーが設けられ、気軽にロードバイクを楽しむ事ができた。また、元プロ選手の鈴木真理さんによる子ども体力チャレンジ講座も行われており、子どもたちが元気いっぱいに体を動かしていた。
会場を闊歩していると前方に黒山の人だかりが。愛知県名古屋の輸入代理店であるフカヤのブースであるが、人を集めているのはどうやら人気のケミカルブランド、ワコーズによる洗車講座が始まったかららしい。ロングライドイベントでも人気のワコーズブース。バイクを綺麗にしたいという気持ちは多くの人が持っているということがよく分かる。
大きなスコットのアドバルーンが目印のスコットブースではマウンテンバイクとロードバイク共に沢山の試乗車を用意。特にエアロロードのFOILは人気が高く、ひっきりなしに試乗に駆り出されていた。またスコットブースは物販も行っており、掘り出し物ハンドルバーやサイクルアクセサリーなどをお買い得価格で販売していた。
バイクブランドのエヴァディオではこだわりのサイクルアクセサリー各種を展示販売。美しいアルミボディが印象的なハンドポンプや、エヴァディオのブランドロゴである女神が描かれたバーテープなどを陳列していた。
リドレーやアレ、HJCといったブランドを取り扱うジェイピースポーツグループではエアロロードのNOAH DISCを試乗車として用意しており、多くの人が試乗。エアロロードでありながら扱いやすい乗り味が特徴だという。リドレーではそれ以外にもシクロクロスのX-NIGHTやフルサスMTBのSABLOなどを展示しており、総合バイクブランドとしての一面を見せていた。
フォーカスやコラテックを扱うグローブライドのブースでは新型のフォーカス IZALCO MAX DISCの試乗が大人気。軽量かつセミエアロなフォルムは山が多い日本にフィットするようだ。コラテックではE-BIKEも試乗することができ、スポーツバイクの新しい他の意味方を体験することができた。
ファクターやコリマを取り扱うトライスポーツでは、至極の軽量カーボンパーツが勢揃い。スペインのダリモやポルトガルのゲルといったマニアックブランドの製品を実際に手にとって見ることが出来た。またオリジナルブランドであるTNIの超軽量ボトルゲージ、JUSTシリーズも展示されており、軽量マニアには堪らないブースとなっていた。
また、ミナト製薬のスポーツ補給食の新製品、ライスピュレも新登場。ご飯とりんごとはちみつを混ぜた補給食らしく、腹持ちが良く吸収も速いという。試食させてもらったところ、確かにご飯のでんぷん質を感じるながらも、甘めに味が整えられており、補給食として重宝しそうであった。
ヴィットリアやrh+を取り扱うヴィットリアジャパンではホイールやタイヤ、ヘルメットなどを展示。トピックスとしてはデリバリーを開始したrh+のオールラウンドヘルメット、AirXTRMが展示されており、実際に被ってサイズを確認することができた。
ヴィットリアではカーボンホイールのELUSION CARBONに新製品が追加。また、看板製品であるCORSAタイヤのTシャツというコアなファン向けのアパレルも登場。「タイヤはやっぱりヴィットリア CORSAでしょ!」という方はぜひ3枚くらい持っていたい必須アイテムだ。
今年最初の大規模自転車展示会ということで多くの人で賑わった埼玉サイクルエキスポ。特に物販は大盛り上がりで多くの人が買い物を楽しめたことだろう。春のサイクリングシーズンを前に、サイクルアイテムを買い足すには最適なイベントと言えるだろう。まだ行ったことがない人は来年こそ参加してみよう。掘り出し物があるかもしれないぞ。
text&photo:Kosuke.Kamata
photo:Naoki.Yasuoka
埼玉県さいたま市にある「さいたまスーパーアリーナ」通称”SSA”は、最大37,000人ほどの座席を用意することができる国内最大の多目的アリーナだ。音楽ライブなどでこれよりも座席が必要な場合、東京ドームなどの球場(最大5万人規模)、日産スタジアムのような陸上競技場(最大7万人規模)と規模が上がっていく。そんな”SSA”のコミュニティアリーナで埼玉サイクルエキスポが開催された。
110ほどの自転車とサイクルアイテムのブランドがブースを出展した埼玉サイクルエキスポ。今年で6回目を迎えるこのイベントは、最新バイクや注目のサイクルアイテムをチェックすることができる展示会、気になるバイクを試すことができる試乗会として多くの人が来場していた。
試乗コースはさいたまスーパーアリーナの外にある公道を使用しており、実際のアスファルト路面でバイクの性能を確かめる事ができるのが魅力。他の大規模展示試乗会に比べて、規模が少し小さいこともあり、試乗車の回転率が良く、1日で様々なバイクを試すことができるのもポイントだろう。
そして本イベントのもう一つの魅力が、その場でサイクルパーツやアパレルを購入する事ができること。ショップに卸すことが出来ない訳あり品や、倉庫にずっと眠っていた掘り出しの品を販売しており、思わぬお宝やお買い得品で出会う事ができるのだ。筆者も取材で来ておきながら目移りしてしまうほどだ。
会場に正面にブースを構えていたのがブリヂストンサイクル。オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーであるブリヂストングループは、1年後に迫った東京2020大会に向けた同グループの活動「チームブリヂストン」をメインに展示していた。
このチームブリヂストンというのは自転車競技のみならず、ゴルフや競泳、トライアスロン、アイスホッケーといったアスリートと、それを応援・サポートする全ての人で構成される。同社の掲げる”Chase Your Dream”というテーマの元、夢に向かい挑戦し続けるすべての人を応援していこうという熱いメッセージが込められているのだ。
ブースにはチームブリヂストンの選手が実際にレースで使用しているタイムトライアルバイクのRT9やチームカーなどを展示。また、ブース前方にはイベントスペースも用意され、バルセロナ五輪出場の藤田晃三さんとアテネ五輪出場の飯島誠さんによるズイフトレースも行われた。序盤から踏んでいったものの、終盤に失速してしまった先攻の飯島さんに対し、後攻の藤田さんは安定して300wを超える出力でペースを刻み勝利。最近は解説などの仕事が多い飯島さん曰く「口は回るけど脚は回らなかったですね」と本人の言う通り、口が上手くなっているようだ。
ジャパンヘルメットブランドとして多くのサイクリストから人気のあるカブトでは、刷新されたアイウェアラインアップが登場。ワイドレンズ一眼モデルの121シリーズや、スタンダードなレーシングスタイルが特徴の101シリーズなどが注目を集めていた。
加えて既存モデルの2019カラー各種も展示。各モデル各サイズが揃っており、気になるモデルを試している人が多数。鏡も各所に配置されており、かぶり具合を確認することも出来たため、購入に向けての見当をつけることが出来たのではないだろうか。
シクロワイアードでも以前紹介したIoT盗難防止デバイス、「オルターロック」もブースを出展。これまでにない盗難防止システムということもあり、サイクリストからの反響も結構大きかったとのこと。さいたまサイクルエキスポにおいても注目度は高く、訪れた人は熱心に説明を聞いていた。
ズイフトを使ったサイクリング初心者向けの展示を行うブースも多かった。サイクルロードレースでお馴染みのスバルブースでは子供向けのズイフト体験コーナーが設けられ、気軽にロードバイクを楽しむ事ができた。また、元プロ選手の鈴木真理さんによる子ども体力チャレンジ講座も行われており、子どもたちが元気いっぱいに体を動かしていた。
会場を闊歩していると前方に黒山の人だかりが。愛知県名古屋の輸入代理店であるフカヤのブースであるが、人を集めているのはどうやら人気のケミカルブランド、ワコーズによる洗車講座が始まったかららしい。ロングライドイベントでも人気のワコーズブース。バイクを綺麗にしたいという気持ちは多くの人が持っているということがよく分かる。
大きなスコットのアドバルーンが目印のスコットブースではマウンテンバイクとロードバイク共に沢山の試乗車を用意。特にエアロロードのFOILは人気が高く、ひっきりなしに試乗に駆り出されていた。またスコットブースは物販も行っており、掘り出し物ハンドルバーやサイクルアクセサリーなどをお買い得価格で販売していた。
バイクブランドのエヴァディオではこだわりのサイクルアクセサリー各種を展示販売。美しいアルミボディが印象的なハンドポンプや、エヴァディオのブランドロゴである女神が描かれたバーテープなどを陳列していた。
リドレーやアレ、HJCといったブランドを取り扱うジェイピースポーツグループではエアロロードのNOAH DISCを試乗車として用意しており、多くの人が試乗。エアロロードでありながら扱いやすい乗り味が特徴だという。リドレーではそれ以外にもシクロクロスのX-NIGHTやフルサスMTBのSABLOなどを展示しており、総合バイクブランドとしての一面を見せていた。
フォーカスやコラテックを扱うグローブライドのブースでは新型のフォーカス IZALCO MAX DISCの試乗が大人気。軽量かつセミエアロなフォルムは山が多い日本にフィットするようだ。コラテックではE-BIKEも試乗することができ、スポーツバイクの新しい他の意味方を体験することができた。
ファクターやコリマを取り扱うトライスポーツでは、至極の軽量カーボンパーツが勢揃い。スペインのダリモやポルトガルのゲルといったマニアックブランドの製品を実際に手にとって見ることが出来た。またオリジナルブランドであるTNIの超軽量ボトルゲージ、JUSTシリーズも展示されており、軽量マニアには堪らないブースとなっていた。
また、ミナト製薬のスポーツ補給食の新製品、ライスピュレも新登場。ご飯とりんごとはちみつを混ぜた補給食らしく、腹持ちが良く吸収も速いという。試食させてもらったところ、確かにご飯のでんぷん質を感じるながらも、甘めに味が整えられており、補給食として重宝しそうであった。
ヴィットリアやrh+を取り扱うヴィットリアジャパンではホイールやタイヤ、ヘルメットなどを展示。トピックスとしてはデリバリーを開始したrh+のオールラウンドヘルメット、AirXTRMが展示されており、実際に被ってサイズを確認することができた。
ヴィットリアではカーボンホイールのELUSION CARBONに新製品が追加。また、看板製品であるCORSAタイヤのTシャツというコアなファン向けのアパレルも登場。「タイヤはやっぱりヴィットリア CORSAでしょ!」という方はぜひ3枚くらい持っていたい必須アイテムだ。
今年最初の大規模自転車展示会ということで多くの人で賑わった埼玉サイクルエキスポ。特に物販は大盛り上がりで多くの人が買い物を楽しめたことだろう。春のサイクリングシーズンを前に、サイクルアイテムを買い足すには最適なイベントと言えるだろう。まだ行ったことがない人は来年こそ参加してみよう。掘り出し物があるかもしれないぞ。
text&photo:Kosuke.Kamata
photo:Naoki.Yasuoka