ハンドメイドを貫くイタリアのタイヤメーカー、チャレンジ。ケーシングにシルクを使用したウルトラ・セタシリーズに幅広の「PARIS-ROUBAIX」と「STRADA」という2種類が登場した。しなやかな乗り心地と軽い転がりが特徴のロードチューブラーだ。



チャレンジ PARIS-ROUBAIX ULTRA-SETA(左)、STRADA ULTRA-SETA(右)チャレンジ PARIS-ROUBAIX ULTRA-SETA(左)、STRADA ULTRA-SETA(右) (c)カワシマサイクルサプライ
レースの世界で圧倒的な信頼が置かれているチューブラータイヤ。ケーシング素材はコットンが主流となっているが、中には絹(シルク)を素材としたモデルもあり、素材由来の上質な乗り味やしなやかさに信頼を寄せるプロ選手もいるほど。一方で、絹のケーシングを生産できるメーカーは限られているため、ケーシングはサポート外の絹製、トレッドをサポートメーカー製の特別生産品を使用するケースも存在する。

絹ケーシングを作ることができるメーカーの1つがイタリアのチャレンジだ。イタリア語で絹を表すSetaという言葉通り、ULTRA-SETA(ウルトラ・セタ)というシリーズがシルクタイヤである。絹を高密度(1000TPI+)に織り込んだケーシングはしなやかさはもちろん、コーナリング時の安定性を確保。このケーシングに新たに開発を行ったというカーボン・ハイテック・コンパウンドを採用することでグリップ力を向上させている。

今回ラインアップに登場したのはPARIS-ROUBAIX(パリ~ルーベ)とSTRADA(ストラーダ)という2種類。いずれも他素材ケーシングモデルが用意されており、シルクモデルは最上位グレードとして位置づけられる。また、この2モデルは同様の杉目トレッドを採用しており、タイヤ幅と耐パンクベルトが異なるポイントだ。

フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトは、ツール・ド・フランスではSTRADAを使用したフォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトは、ツール・ド・フランスではSTRADAを使用した photo:Makoto.AYANO
タイヤ幅25mmと主流となりつつあるサイズを採用し、路面状況が良い場所から多少ラフなシチュエーションまでオールラウンド活躍してくれるモデルがSTRADAである。耐パンクベルトPPSを装備し、重量は約285g。

PARIS-ROUBAIXはネーミングの通り北の地獄のような荒れた路面を走行するための1本。タイヤ幅を28mmとしタイヤの接地面積を拡幅し、より大きなエアボリュームによる振動吸収性を高めている。また、パンクから守るため耐パンクベルトをSTRADAから強化しPPS2とした。

チャレンジのULTRA-SETAシリーズのサイド部分には天然のラテックスコーティングが施されているため、ウェットコンディションでも使用可能。コーティングが摩耗した場合でも市販のシリコン製シーリング材などを塗布することで防水性を維持することができるという。いずれも価格は15,670円(税抜)。

フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトがパリ~ルーベにてチャレンジのParis-Roubaixを使用フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトがパリ~ルーベにてチャレンジのParis-Roubaixを使用 photo:Makoto.AYANO


チャレンジ PARIS-ROUBAIX ULTRA-SETA
形式:ハンドメイド・チューブラー
ケーシング:シルク 1000TPI+
インナーチューブ:ラテックス(バルブ長48mm)
推奨空気圧:5-12BAR
サイズ:28"x27mm
耐パンク:PPS2・ダブルアンチパンクチャーベルト
重量:約330g
価格:15,670円(税抜)

チャレンジ STRADA ULTRA-SETA
形式:ハンドメイド・チューブラー
ケーシング:シルク 1000TPI+
インナーチューブ:ラテックス(バルブ長48mm)
推奨空気圧:5-12BAR
サイズ:28"x25mm
耐パンク:PPS・アンチパンクチャーベルト
重量:約285g
価格:15,670円(税抜)


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