2017/10/17(火) - 08:58
富士山の登山道のひとつ「ふじあざみライン」を使用して行われるヒルクライムイベント「FUJI-ZONCOLANヒルクライムin小山町2017」が、10月14日に開催された。日本一の山で行われた激坂ヒルクライムイベントをレポート。
静岡県とイタリアのフリウリ=ヴェネチア・ジュリア州(以下FVG州)が自転車を通じた友好提携を結び、その一環として、静岡県では「FUJI-ZONCOLANヒルクライムin小山町」、FVG州ではグランフォンド大会の「カルニアクラシック・インターナショナル・FUJI-ZONCOLAN」が開催される。
一年ごとに相互のイベントに参加者を招く事になっており、昨年はFGV州からの参加者を迎えてのヒルクライムが行われ、今年はFVG州のグランフォンドに静岡県からの参加者が出場した。(その模様のレポートはこちら)
今回はFGV州からの参加は無いものの、ヒルクライムイベント自体は毎年開催される。今年は台湾の太魯閣国際ヒルクライムの主催者らが来日し、イベントに参加した。
コースは、ツアー・オブ・ジャパンの富士山ステージと同じ「ふじあざみライン」。距離11.4km、平均勾配10%、最大勾配22%、標高差1200mのヒルクライムは、国内外のトップ選手も苦しめる難コースだ。
前日からの雨がやまず、最高気温が15℃と肌寒い1日。ゴールの5合目は雨雲より上になるものの、気温は10℃前後まで下がる。下山用にダウンジャケットを用意した参加者も見られた。
レースは、スタート直後から先行した中村俊介(SEKIYA)を、昨年総合優勝の森本誠(GOKISO)が追う展開。ふじあざみラインのコースレコードを持っていた事もある森本に対し、中村が約1分リードしたままトップでゴールした。
「1週間前の輪島ロードで調子が良かったので、それが残っていた事もあって自分のペースで行きました。相手が森本さんなので、泳がされているのかとも思っていたのですが」と言う中村。JBCF輪島ロードレースのE1では寺崎武郎(バルバレーシングクラブ)と競って2位に入っているが、登りでは中村がリードする展開だった。今年の乗鞍で3位に入る実力を持つヒルクライマーだ。
「あざみラインはいつも48分台でしたが、45分台は初めて出しました。大幅に自己ベスト更新する事が出来て良かったです。このイベントは初めて参加しましたが、いつものレースは走り終わったらすぐ帰ってしまうので、交流会があって楽しめるのはいいですね」と、ヒルクライムとイベントの両方を楽しんだ様子だ。
一方、今回は2位だった森本は「実は1週間後に台湾のレースに呼ばれているので、それに照準を合わせて今週はハードワークをしてきました。日本人レコードを狙いたかったのですが、完全に合わせる事が出来なかったので、46分台という記録は残念でしたね。でもこういうイベントを開催してくれるのはありがたいと思っていますし、もっと盛り上がってくれると嬉しいですね」と、この日の反省を交えて語った。
女子は昨年に続き“ネジガール”望月美和子が優勝。タイムは昨年比で100分の1秒上回るという結果には「どうせならピッタリが良かったですね」と苦笑い。「でも昨年よりタイムを落としている方が多いようなので、少しでも上回ったのは良かったと思います。静岡市出身なので、あざみはホームコースと思っていますし、激坂なところが好きなので、来年も3連覇を目指します。目標は1時間切りですね」と、早くも3連覇宣言が出た。
レースを終えて下山した後はランチパーティー。温かいおしるこや地元静岡の名産品などが振る舞われ、餅つきや太鼓演奏などのおもてなしで参加者は楽しんだ。
来年はFVG州からの参加者を迎えて3回目の開催。2年連続の雨で富士山の姿を見られる事が出来なかったが、「3度目の正直」の来年は晴れて富士山が見える事を祈りたいところだ。
text&photo:Satoru Kato
静岡県とイタリアのフリウリ=ヴェネチア・ジュリア州(以下FVG州)が自転車を通じた友好提携を結び、その一環として、静岡県では「FUJI-ZONCOLANヒルクライムin小山町」、FVG州ではグランフォンド大会の「カルニアクラシック・インターナショナル・FUJI-ZONCOLAN」が開催される。
一年ごとに相互のイベントに参加者を招く事になっており、昨年はFGV州からの参加者を迎えてのヒルクライムが行われ、今年はFVG州のグランフォンドに静岡県からの参加者が出場した。(その模様のレポートはこちら)
今回はFGV州からの参加は無いものの、ヒルクライムイベント自体は毎年開催される。今年は台湾の太魯閣国際ヒルクライムの主催者らが来日し、イベントに参加した。
コースは、ツアー・オブ・ジャパンの富士山ステージと同じ「ふじあざみライン」。距離11.4km、平均勾配10%、最大勾配22%、標高差1200mのヒルクライムは、国内外のトップ選手も苦しめる難コースだ。
前日からの雨がやまず、最高気温が15℃と肌寒い1日。ゴールの5合目は雨雲より上になるものの、気温は10℃前後まで下がる。下山用にダウンジャケットを用意した参加者も見られた。
レースは、スタート直後から先行した中村俊介(SEKIYA)を、昨年総合優勝の森本誠(GOKISO)が追う展開。ふじあざみラインのコースレコードを持っていた事もある森本に対し、中村が約1分リードしたままトップでゴールした。
「1週間前の輪島ロードで調子が良かったので、それが残っていた事もあって自分のペースで行きました。相手が森本さんなので、泳がされているのかとも思っていたのですが」と言う中村。JBCF輪島ロードレースのE1では寺崎武郎(バルバレーシングクラブ)と競って2位に入っているが、登りでは中村がリードする展開だった。今年の乗鞍で3位に入る実力を持つヒルクライマーだ。
「あざみラインはいつも48分台でしたが、45分台は初めて出しました。大幅に自己ベスト更新する事が出来て良かったです。このイベントは初めて参加しましたが、いつものレースは走り終わったらすぐ帰ってしまうので、交流会があって楽しめるのはいいですね」と、ヒルクライムとイベントの両方を楽しんだ様子だ。
一方、今回は2位だった森本は「実は1週間後に台湾のレースに呼ばれているので、それに照準を合わせて今週はハードワークをしてきました。日本人レコードを狙いたかったのですが、完全に合わせる事が出来なかったので、46分台という記録は残念でしたね。でもこういうイベントを開催してくれるのはありがたいと思っていますし、もっと盛り上がってくれると嬉しいですね」と、この日の反省を交えて語った。
女子は昨年に続き“ネジガール”望月美和子が優勝。タイムは昨年比で100分の1秒上回るという結果には「どうせならピッタリが良かったですね」と苦笑い。「でも昨年よりタイムを落としている方が多いようなので、少しでも上回ったのは良かったと思います。静岡市出身なので、あざみはホームコースと思っていますし、激坂なところが好きなので、来年も3連覇を目指します。目標は1時間切りですね」と、早くも3連覇宣言が出た。
レースを終えて下山した後はランチパーティー。温かいおしるこや地元静岡の名産品などが振る舞われ、餅つきや太鼓演奏などのおもてなしで参加者は楽しんだ。
来年はFVG州からの参加者を迎えて3回目の開催。2年連続の雨で富士山の姿を見られる事が出来なかったが、「3度目の正直」の来年は晴れて富士山が見える事を祈りたいところだ。
text&photo:Satoru Kato
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