今年のチャレンジリーグは全7戦。この冬の長良川クリテが最終戦だ。そのトップレースを制したのは児玉誠治(Lumiere KOBE)。そしてチャリティーのペダリング東北プロジェクトには73万7千円が集まった。

エリート 長良川沿いを走るエリート 長良川沿いを走る photo:Hideaki TAKAGI
3月4日の「はりちゅうスプリングエンデューロード」から始まった今年のチャレンジリーグは、この12月の冬の長良川クリテまでの全7戦。入門者クラスに厚いのがこのリーグの特徴だ。もちろん上級者も楽しめて、この長良川では決勝戦とも言うべき「ネックス杯」へ進めて、しかもそれはラウンド3まである。
TT 優勝の藤田久司(CARO SPORT)TT 優勝の藤田久司(CARO SPORT) photo:Hideaki TAKAGIアンダー6 やっと僕たちの出番だ!コースインアンダー6 やっと僕たちの出番だ!コースイン photo:Hideaki TAKAGIネックス杯ラウンド2 ゴールネックス杯ラウンド2 ゴール photo:Hideaki TAKAGIネックス杯ラウンド3 ゴール 児玉誠治(Lumiere KOBE)が2勝目ネックス杯ラウンド3 ゴール 児玉誠治(Lumiere KOBE)が2勝目 photo:Hideaki TAKAGI大活躍のEURO-WORKS Racingの皆さん大活躍のEURO-WORKS Racingの皆さん photo:Hideaki TAKAGI大活躍のTeamまんまの皆さん大活躍のTeamまんまの皆さん photo:Hideaki TAKAGI大じゃんけん大会 勝ったのは誰?大じゃんけん大会 勝ったのは誰? photo:Hideaki TAKAGI
このチャレンジリーグとは、サイクルスポーツ拡大のため、関西自転車業界の主だった選手・監督・企業の結束の下に誕生したCRRA(サイクルロードレース協会)が主催する大会だ。

そして運営協力の株式会社マトリックスが、昨年3月の東北大震災の後に行っている「ペダリング東北プロジェクト」の対象レースにもなっている。関西地区の5戦と、3月の晴れの国おかやま7hエンデューロ、5月と11月のスズカ8時間エンデューロの参加者全員延べ15,798人の走行距離は737,114km。1km1円換算で2012年は合計737,114円が震災復興の義援金として、マトリックスから日本赤十字社へ寄付されることになる。

12月1日(土)、2日(日)の2日間にわたって行われた長良川クリテ。初日はエンデューロ、2日目はクリテリウムだ。主催はサイクルロードレース協会、協力は㈱マトリックス、三重県自転車競技連盟、PROJECT GALAPA、協賛は㈱ネックス、RGTエンタープライズ。
2日間とも時折晴れ間が覗く天候で、名物の北風は弱め。でもやはり12月なので冷え込む。



長良川クリテのコースは、岐阜県海津市にある国営木曽三川公園長良川サービスセンター前の長良川沿い河川敷の園路を使うもの。完全フラットな長方形のコースで、ロングは1周3km、ショートは0.65kmだ。

朝一番の種目は3km個人タイムトライアル。機材を工夫すれば確実に速く走れるのがこの種目。41人出走者のうち、後輪ディスクは14人、TTマシン使用選手はなんと16人にのぼった。優勝者の藤田久司(CARO SPORT)はノーマルバイクにアタッチメントバー+前輪ディープ+後輪ディスクで3分52秒をたたき出した。なおオープン参加者は3分40秒を切る好タイム。

このあとはビギナーⅡからエリートまで、子どもたちのクラスも入れて8クラス11組が行われた。
各組の上位者で行われる決勝戦の「ネックス杯」も楽しみの一つ。
そのラウンド1はビギナー2クラス4組の上位者が、ラウンド2はスポーツ2クラス3組の上位者が出場。さらに最終レースのラウンド3は、エリートとラウンド1、2の上位選手が出場する頂上決戦。
そのネックス杯ラウンド3を制したのは児玉誠治(Lumiere KOBE)。エリートクラスをゴールスプリントで勝利したその5分後にスタート、終盤に逃げ切って堂々の優勝だ。
また本大会は三重県で4レースが行われた「ツール・ド・三重」のポイント対象最終レースであり、年間リーダーが皿屋豊(Team MASSA-ANDEX)に決定した。

1レースの申し込みだけで、最大4つのレースに出場できるのがこの大会の魅力のひとつ。たとえばスポーツⅠに申し込めばTTが無料で出られ、スポーツⅠで上位に入ればネックス杯ラウンド2へ、さらにそこでも上位に入れば同ラウンド3へ進めるのだ。
さらに会場には多くの家族連れが。アンダー12、9、6のクラスもある。会場の芝生広場ではレースが間近に見られるし、ショートコースのレースは一部始終を見られる。参加者にリピーターが多いのも頷ける。日が傾く頃に恒例のじゃんけん大会。豪華な賞品をゲットして一年を締めくくった。

ここで主催者からの言葉を紹介しよう。

「今年の開催はなぜか天候の悪い日にあたってしまい生憎のコンディションではございましたが、参加していただいた方々は笑顔で楽しんでおられ、表彰台に立っておられる方のやり遂げた感が非常に印象的でした。
来年も皆様の声を反映しながらより楽しい、また参加したいと思えるサイクルイベントを目指します。
またプロ選手指導のもと安全講習会を行い、レースのルール、マナーを指導し事故ゼロを目標に尽力して参ります。
レース以外のイベントもさらに充実させより楽しい大会にしたいと思います」。

来年チャレンジリーグの予定は
 3月3日(日) スプリングエンデューロード in はりちゅう
 4月28日(日) 春の長良川クリテ
 7月7日(日) サマーエンデューロードinはりちゅう
 9月17日(月) 鈴鹿スポーツガーデンサイクルフェスティバル
 11月30、12月1日(日) 冬の長良川クリテ
 
決定イベント
4月21日(日) 第3回晴れの国おかやま7時間エンデューロ(7時間、4時間、トロッフェ・バラッキ)

さらにスズカエンデューロも春秋の2回を予定しているという。

結果
TT 3km
1位 藤田久司(CARO SPORT)3分52秒442
2位 中川智(Teamまんま)3分55秒839
3位 山本一志(フットワークRC)3分56秒012

ネックス杯ラウンド1 6.5km
1位 増井健太(ATC-SmileRoad)10分26秒511
2位 谷口敦史 +07秒
3位 木村真峰(mds)

ネックス杯ラウンド2 6.5km
1位 紺谷龍生(Teamまんま)10分01秒241
2位 田口直史(EURO-WORKS Racing)
3位 池本揚亮(FDF Racing)+01秒

エリート 36km
1位 児玉誠治(Lumiere KOBE)44分41秒342
2位 所司純一(C.C.じゃがいも) 
3位 野村侑希(COLONDACO)

ネックス杯ラウンド3 6.5km
1位 児玉誠治(Lumiere KOBE)9分22秒217
2位 川口浩孝(EURO-WORKS Racing)+03秒
3位 奥村隆平 +03秒

全クラスの結果はこちら。

photo&text:高木秀彰