2012/12/03(月) - 13:44
全日本選手権まで残り1週間。各選手ともに機材やコンディションに最終チェックに入る。関西シクロクロス第4戦由良川河川敷のコースは泥と草の重馬場。竹之内悠(チームユーラシア)が2分差の圧勝を飾ってみせた。
京都府北部、福知山市の由良川河川敷で12月2日に開催された関西シクロクロス第4戦。川沿いのコースはほぼフラットで、高さ数メートルの土手の上り下りが数カ所ある。
平坦部の大半は刈り込まれた草地で、前日までの雨によってそこに泥がプラス。午前中に行なわれたCM1やCL1、C2では、泥と草がバイクに絡み付き、リアディレイラーやディレイラーハンガーを破損する選手が続出した。
全日本まで1週間を残して機材を壊すわけにはいかない。レース中のコンディションチェックはもちろんのこと、ピットクルーとの連携作業の確認が欠かせない。
ツール・ド・おきなわを最後にロードシーズンがようやく終わったこともあり、GPミストラルに土井雪広(アルゴス・シマノ)が出場するなど、日本各地のシクロクロスにロード選手が参戦。関西シクロクロスにも日本代表するライダーが駆けつけた。
シマノレーシングからは、ツール・ド・おきなわで2位になったばかりの畑中勇介や阿部嵩之(ともにC1)、野中竜馬(C2)、そしてマトリックスパワータグからはツール・ド・北海道総合3位の窪木一茂(C3)がエントリー。それぞれのカテゴリーのレースを盛り上げる。
ここまでの3戦のポイント数に応じてC1のスタートライン1列目に並んだのは島田真琴、伊澤優大、中原義貴、中井路雅、沢田時、竹之内悠、木村吉秀という若い面々。ここ数年で関西シクロクロスのトップライダーが若返りしている。
ホールショットで先頭に立ったのは、この日がチームユーラシアの全日本チャンピオンジャージ最後のレースとなる竹之内悠。これに沢田時と中井路雅というU23選手が続く。
「追い込みすぎないように追い込んだ」。竹之内は左腕のハートレートモニターで頻繁に心拍をチェックしながら走る。一時的に沢田時が追いついたが、レース中盤に入ると徐々に沢田との距離が広がり始める。
他の選手が「押し」で這いつくばって登った土手を、竹之内は毎周回バイクを降りずにクリアし、観客を沸かせる。関西シクロクロス名物の低い連続ステップを、スムーズなバニーホップで飛び越えて行く。
「中盤から(沢田)時がタレたのだと思います。前半から踏みまくり、最後まで一定ペースで走ることが出来た」と竹之内。
常にラップタイム6分20秒を刻む走りで優勝した。2位の沢田時とのタイム差は最終的に2分03秒に。ピットクルーとの連携も確認し、全日本に向けて良いリハーサルになったと言う。
3位争いは中井路雅と島田真琴の一騎打ちに。シマノレーシングの面々が泥コースで苦戦する中、シマノドリンキングの島田が健闘したが、終盤の脚の痙攣によりペースダウン。中井が表彰台に登った。弟の中井唯晶(瀬田工業高校)が40分間のジュニアレースで優勝している。
前週のビワコマイアミランドで脚を痛めた豊岡英子(パナソニックレディース)はCL1を欠場。レース序盤から宮内佐季子(CLUBviento)、福本千佳(同志社大学)、坂口聖香(Ready Go Japan)の3名が先頭パックを形勢し、そこから抜け出た宮内が優勝。全日本に向けて上々の仕上がりを見せた。
C2は序盤からレースをリードした野口忍(TREK)や窪田博英(Rapha Cycle Club Osaka)がディレイラーハンガー破損により脱落。小川雅也(クラブシルベスト)を振り切った吉水統威(ストラーダレーシング)が優勝し、ともにC1への昇格を決めた。
シマノレーシングの野中竜馬は機材トラブルに見舞われながらもC2で5位。C3Bで優勝した窪木一茂(マトリックスパワータグ)は次戦からC2レースを走る。
レースの模様はフォトギャラリーにて!
関西シクロクロス2012-2013第4戦由良川河川敷
C1(10周回)
1位 竹之内悠(チームユーラシア) 1h02'48"
2位 沢田時(ブリヂストンアンカー) +2'03"
3位 中井路雅(岩井商会レーシング) +3'27"
4位 島田真琴(シマノドリンキング) +5'11"
5位 中原義貴 +6'17"
6位 伊澤優大(岩井商会レーシング) +6'40"
7位 大塚航(岩井商会GANWELLレーシング) +6'41"
8位 久保伸次(岩井商会レーシング) +6'42"
9位 雨乞竜己(岩井商会GANWELLレーシング) +7'33"
10位 鳥居新也(サンボウレーシング) -1Lap
CJ(6周回)
1位 中井唯晶(瀬田工業高校) 43'58"
2位 岡野樹(TeamRINGOROAD/のぼこん) +1'41"
3位 松本祐典(北桑田高校) +2'17"
4位 三好正純(大阪産大附属高校) +6'59"
CL1(6周回)
1位 宮内佐季子(CLUBviento) 45'25"
2位 福本千佳(同志社大学) +51"
3位 坂口聖香(Ready Go Japan) +1'09"
4位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト) +3'50"
5位 西口悦子(Sakatani Racing) +8'43"
6位 埜真賢美(Teamクルーズ) -1Lap
CM1(6周回)
1位 船岡洋(tacurino.net) 43'31"
2位 大河内二郎(シルクロード) +13"
3位 ビンセント・フラナガン(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +23"
4位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本) +1'00"
5位 石田純之(美山サイクリングクラブWSJ) +1'11"
6位 吉中和彦(ユーロワークス) +2'10"
C2(6周回)
1位 吉水統威(ストラーダレーシング) 44'34"
2位 小川雅也(クラブシルベスト) +08"
3位 宮本康博 +41"
4位 落合友樹(Hunter/Circles CX-Team) +49"
5位 野中竜馬(シマノレーシング) +1'08"
6位 笹井秀治(masahikomifune.com) +1'19"
CL2(4周回)
1位 坂口楓華(Ready Go Japan) 32'32"
2位 水谷有紀子(TEAMベルハンター) +4'00"
3位 山口裕子(スクアドラ/SOLEIL FLIEGER) +4'00"
CM2A(4周回)
1位 水谷拓也(TEAMベルハンター) 30'12"
2位 服部一宏(Mt.HASE321) +32"
3位 村山司(チームまんま) +1'11"
CM2B(4周回)
1位 臼井良彦(CHARGE Cycling Club) 30'45"
2位 南薗正一(チーム泥んこプロレス) +14"
3位 入江洋司(武田医院・ゲゲゲ) +28"
C3A(4周回)
1位 国分圭二(Mt.HASE321) 29'56"
2位 金野文彰(パヤーノ会) +04"
3位 香味成樹(ITOA-STYLEメルテンス) +56"
C3B(4周回)
1位 窪木一茂(マトリックスパワータグ) 30'35"
2位 中嶋一雄(KUCC) +20"
3位 堀竜也(シマノドリンキング) +27"
text&photo:Kei Tsuji
京都府北部、福知山市の由良川河川敷で12月2日に開催された関西シクロクロス第4戦。川沿いのコースはほぼフラットで、高さ数メートルの土手の上り下りが数カ所ある。
平坦部の大半は刈り込まれた草地で、前日までの雨によってそこに泥がプラス。午前中に行なわれたCM1やCL1、C2では、泥と草がバイクに絡み付き、リアディレイラーやディレイラーハンガーを破損する選手が続出した。
全日本まで1週間を残して機材を壊すわけにはいかない。レース中のコンディションチェックはもちろんのこと、ピットクルーとの連携作業の確認が欠かせない。
ツール・ド・おきなわを最後にロードシーズンがようやく終わったこともあり、GPミストラルに土井雪広(アルゴス・シマノ)が出場するなど、日本各地のシクロクロスにロード選手が参戦。関西シクロクロスにも日本代表するライダーが駆けつけた。
シマノレーシングからは、ツール・ド・おきなわで2位になったばかりの畑中勇介や阿部嵩之(ともにC1)、野中竜馬(C2)、そしてマトリックスパワータグからはツール・ド・北海道総合3位の窪木一茂(C3)がエントリー。それぞれのカテゴリーのレースを盛り上げる。
ここまでの3戦のポイント数に応じてC1のスタートライン1列目に並んだのは島田真琴、伊澤優大、中原義貴、中井路雅、沢田時、竹之内悠、木村吉秀という若い面々。ここ数年で関西シクロクロスのトップライダーが若返りしている。
ホールショットで先頭に立ったのは、この日がチームユーラシアの全日本チャンピオンジャージ最後のレースとなる竹之内悠。これに沢田時と中井路雅というU23選手が続く。
「追い込みすぎないように追い込んだ」。竹之内は左腕のハートレートモニターで頻繁に心拍をチェックしながら走る。一時的に沢田時が追いついたが、レース中盤に入ると徐々に沢田との距離が広がり始める。
他の選手が「押し」で這いつくばって登った土手を、竹之内は毎周回バイクを降りずにクリアし、観客を沸かせる。関西シクロクロス名物の低い連続ステップを、スムーズなバニーホップで飛び越えて行く。
「中盤から(沢田)時がタレたのだと思います。前半から踏みまくり、最後まで一定ペースで走ることが出来た」と竹之内。
常にラップタイム6分20秒を刻む走りで優勝した。2位の沢田時とのタイム差は最終的に2分03秒に。ピットクルーとの連携も確認し、全日本に向けて良いリハーサルになったと言う。
3位争いは中井路雅と島田真琴の一騎打ちに。シマノレーシングの面々が泥コースで苦戦する中、シマノドリンキングの島田が健闘したが、終盤の脚の痙攣によりペースダウン。中井が表彰台に登った。弟の中井唯晶(瀬田工業高校)が40分間のジュニアレースで優勝している。
前週のビワコマイアミランドで脚を痛めた豊岡英子(パナソニックレディース)はCL1を欠場。レース序盤から宮内佐季子(CLUBviento)、福本千佳(同志社大学)、坂口聖香(Ready Go Japan)の3名が先頭パックを形勢し、そこから抜け出た宮内が優勝。全日本に向けて上々の仕上がりを見せた。
C2は序盤からレースをリードした野口忍(TREK)や窪田博英(Rapha Cycle Club Osaka)がディレイラーハンガー破損により脱落。小川雅也(クラブシルベスト)を振り切った吉水統威(ストラーダレーシング)が優勝し、ともにC1への昇格を決めた。
シマノレーシングの野中竜馬は機材トラブルに見舞われながらもC2で5位。C3Bで優勝した窪木一茂(マトリックスパワータグ)は次戦からC2レースを走る。
レースの模様はフォトギャラリーにて!
関西シクロクロス2012-2013第4戦由良川河川敷
C1(10周回)
1位 竹之内悠(チームユーラシア) 1h02'48"
2位 沢田時(ブリヂストンアンカー) +2'03"
3位 中井路雅(岩井商会レーシング) +3'27"
4位 島田真琴(シマノドリンキング) +5'11"
5位 中原義貴 +6'17"
6位 伊澤優大(岩井商会レーシング) +6'40"
7位 大塚航(岩井商会GANWELLレーシング) +6'41"
8位 久保伸次(岩井商会レーシング) +6'42"
9位 雨乞竜己(岩井商会GANWELLレーシング) +7'33"
10位 鳥居新也(サンボウレーシング) -1Lap
CJ(6周回)
1位 中井唯晶(瀬田工業高校) 43'58"
2位 岡野樹(TeamRINGOROAD/のぼこん) +1'41"
3位 松本祐典(北桑田高校) +2'17"
4位 三好正純(大阪産大附属高校) +6'59"
CL1(6周回)
1位 宮内佐季子(CLUBviento) 45'25"
2位 福本千佳(同志社大学) +51"
3位 坂口聖香(Ready Go Japan) +1'09"
4位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト) +3'50"
5位 西口悦子(Sakatani Racing) +8'43"
6位 埜真賢美(Teamクルーズ) -1Lap
CM1(6周回)
1位 船岡洋(tacurino.net) 43'31"
2位 大河内二郎(シルクロード) +13"
3位 ビンセント・フラナガン(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +23"
4位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本) +1'00"
5位 石田純之(美山サイクリングクラブWSJ) +1'11"
6位 吉中和彦(ユーロワークス) +2'10"
C2(6周回)
1位 吉水統威(ストラーダレーシング) 44'34"
2位 小川雅也(クラブシルベスト) +08"
3位 宮本康博 +41"
4位 落合友樹(Hunter/Circles CX-Team) +49"
5位 野中竜馬(シマノレーシング) +1'08"
6位 笹井秀治(masahikomifune.com) +1'19"
CL2(4周回)
1位 坂口楓華(Ready Go Japan) 32'32"
2位 水谷有紀子(TEAMベルハンター) +4'00"
3位 山口裕子(スクアドラ/SOLEIL FLIEGER) +4'00"
CM2A(4周回)
1位 水谷拓也(TEAMベルハンター) 30'12"
2位 服部一宏(Mt.HASE321) +32"
3位 村山司(チームまんま) +1'11"
CM2B(4周回)
1位 臼井良彦(CHARGE Cycling Club) 30'45"
2位 南薗正一(チーム泥んこプロレス) +14"
3位 入江洋司(武田医院・ゲゲゲ) +28"
C3A(4周回)
1位 国分圭二(Mt.HASE321) 29'56"
2位 金野文彰(パヤーノ会) +04"
3位 香味成樹(ITOA-STYLEメルテンス) +56"
C3B(4周回)
1位 窪木一茂(マトリックスパワータグ) 30'35"
2位 中嶋一雄(KUCC) +20"
3位 堀竜也(シマノドリンキング) +27"
text&photo:Kei Tsuji
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