UCI(国際自転車競技連合)は、10月29日、2013年度のライセンス登録におけるチームの格付けランキングを発表した。上位15チームはUCIワールドツアーライセンスの更新に進むが、16〜20位のチームにはライセンス委員会による審査が待っている。最終的な18チームは12月10日に発表される予定だ。

チームの「スポーティングバリュー(競技価値)」を表すものとして、2010年に導入されたチーム格付けランキング。2013年度の契約選手の成績を過去2年間にわたって振り返り、チーム内の上位12名の合算(10月20日時点)によってランキングが作成される。

チーム格付けランキング上位15チーム
アージェードゥーゼル
アスタナ
BMCレーシングチーム
キャノンデール(リクイガス・キャノンデール)
エウスカルテル・エウスカディ
元ラボバンク(ラボバンク)
ガーミン・シャープ
カチューシャ
ランプレ・メリダ(ランプレ・ISD)
モビスター
オメガファーマ・クイックステップ
オリカ・グリーンエッジ
レディオシャック・ニッサン
チームスカイ
ヴァカンソレイユ・DCM

チーム格付けランキング16〜20位
16位 アルゴス・シマノ
17位 ロット・ベリソル
18位 FDJ
19位 ユーロップカー
20位 サクソ・ティンコフ(サクソバンク・ティンコフバンク)

アルゴス・シマノアルゴス・シマノ photo:Riccardo Scanferlaこのランキングでトップ15位までに入ったチームは、2013年度のUCIワールドツアーライセンス更新に向けた次のステップに進む。なお、発表されたのは15チームのリストのみで、その順位は発表されていない。

スポンサー撤退が発表されたラボバンクは「FORMER RABOBANK(元ラボバンク)」として登録されている。ラボバンクの文字は消えることになるが、2013年度の活動資金は同社によって保証されている。

アルベルト・コンタドール(スペイン)擁するサクソバンク・ティンコフバンクアルベルト・コンタドール(スペイン)擁するサクソバンク・ティンコフバンク photo:Kei Tsuji一方、ランキング16〜20位のチームはライセンス委員会の審査を受けなければならない。20位以下のチームは、UCIワールドツアーライセンスの基準を満たしていないとして、UCIプロコンチネンタルライセンスの登録へと進む。

UCIプロチーム(UCIワールドツアーライセンス保有チーム)の最大チーム数は18チーム。ユーロップカーはすでに2013年度もUCIプロコンチネンタルチームとして活動することを発表しており、残る椅子は3つ。アルゴス・シマノ、ロット・ベリソル、FDJ、サクソ・ティンコフの4チームのうち、1チームがライセンスを獲得/更新出来ない計算だ。

昨年ライセンスを申請しながらも、チーム格付けランキングで20位以下に沈んだアルゴス・シマノは16位で、初のライセンス獲得に望みを繋いでいる。

ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を果たしたアルベルト・コンタドール(スペイン)は、UCIワールドツアーランキングで12位。しかし、ドーピングによる出場停止処分から復帰した選手のポイントは格付けランキングに反映されない。ベンナーティやクロイツィゲル、ロッシュらの補強も虚しく、サクソ・ティンコフは20位に沈んでいる。ビャルヌ・リース監督率いるデンマークチームが、UCIプロチームの座を失う可能性が出てきた。

今後ライセンス委員会は審査を行ない、12月10日までに最終的なリストを発表するとしている。

text:Kei Tsuji
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