昨シーズンのべ4675人の参加者を集めた、国内最大のシクロクロスシリーズである関西シクロクロス2012-2013年シーズンが開幕した。本戦に先立って行なわれたプロローグは、全日本チャンピオン竹之内悠(チームユーラシア)の圧勝に終わった。

京都府南山城村の山あいにある高山ダム横の広場で行なわれたプロローグ京都府南山城村の山あいにある高山ダム横の広場で行なわれたプロローグ photo:Kei Tsuji今年も全10戦行われる関西シクロクロス。そのシリーズ戦に先駆けたプロローグが10月14日に開催された。

舞台となるのは、京都府南山城村の山あいにある高山ダム横の広場。迷路のように入り組んだ平らな広場と、土手のような段差を組み合わせたもの。関西シクロクロスの会場の中では狭い部類に入り、コースも短め。コーナーがとにかく多く、踏んで行く直線が少ないのが特徴だ。

C1 スタートで先頭に立つ中井路雅(岩井商会レーシング)と竹之内悠(チームユーラシア)C1 スタートで先頭に立つ中井路雅(岩井商会レーシング)と竹之内悠(チームユーラシア) photo:Kei Tsuji同時ロードの実業団レースやMTBのJシリーズが行なわれていたにも関わらず、250名がエントリー。プロローグの名物となっているダブルエントリー可能な90分耐久レースには、50チームが参加した。

C1のスタートラインには、ベルギーでロードレースを3シーズン走り、2勝した全日本チャンピオンの竹之内悠が並ぶ。スタート直後から独走に持ち込んだ竹之内は「まだシーズン初戦なので、前半は流れを作れなかった」と悔いながらも、次々と選手たちをラップ(周回遅れに)していく。

今年からエリートレースを走る中井路雅(岩井商会レーシング)や伊澤優大(岩井商会レーシング)、河賀雄大(TEAM PROTEK JAPAN)らが後方に続いたが、竹之内のスピードは圧倒的。最後まで粘った2番手の中井も15周目でついに周回遅れに。22名のエリート選手全員を周回遅れにした竹之内が圧勝した。

C1 スタート後すぐに先頭に立つ竹之内悠(チームユーラシア)C1 スタート後すぐに先頭に立つ竹之内悠(チームユーラシア) photo:Kei TsujiC1 中井路雅(岩井商会レーシング)C1 中井路雅(岩井商会レーシング) photo:Kei Tsuji
C1 全員をラップし、ゴールに向かう竹之内悠(チームユーラシア)C1 全員をラップし、ゴールに向かう竹之内悠(チームユーラシア) photo:Kei Tsuji

C1 翌週再びベルギーで走るために渡欧する竹之内悠(チームユーラシア)C1 翌週再びベルギーで走るために渡欧する竹之内悠(チームユーラシア) photo:Kei Tsuji竹之内はベルギーから帰国後、立命館大学に復学しているが、翌週の木曜日から再びベルギーに渡る。来シーズンの準備を進めながら、毎週末土日に行なわれるシクロクロスレースに出場する予定だと言う。

「ベルギーでは自分がラップされる立場です。今回の渡欧期間は1ヶ月弱で、多ければ9レースに出場出来る。11月13日に帰国して、その週末の野辺山シクロクロスと翌週の関西シクロクロスに出場。2週間後の全日本選手権に備えます」。

CL1は西口悦子(Sakatani Racing)、CM1は石井宗徳(焼鳥山鳥R)が優勝。C1で2位に入った中井と同じ瀬田工業高校の木村吉秀がC2で優勝している。また、弟の中井唯晶(瀬田工業高校)がC3優勝。仮装大会の様相を呈したシングルスピードレースは、奇抜なコスチュームとそれに見合わない(?)走りをみせた川村誠(京都大学サイクリング部)が優勝した。

CL1 西口悦子(Sakatani Racing)CL1 西口悦子(Sakatani Racing) photo:Kei TsujiCM1 優勝した石井宗徳(焼鳥山鳥R)CM1 優勝した石井宗徳(焼鳥山鳥R) photo:Kei Tsuji
C2 独走する木村吉秀(瀬田工業高校)C2 独走する木村吉秀(瀬田工業高校) photo:Kei Tsujiシングルスピード 川村誠(京都大学サイクリング部)のポーズが決まるシングルスピード 川村誠(京都大学サイクリング部)のポーズが決まる photo:Kei Tsuji


その他の写真はフォトギャラリーにて!

関西シクロクロス2012-2013日程
プロローグ 10月14日(日)南山城村高山ダム
第1戦 11月4日(日)南丹市府民の森ひよし
第2戦 11月11日(日)高島市マキノ高原
第3戦 11月18日(日)野洲市ビワコマイアミランド(UCI-C2)
第4戦 12月2日 (日) 福知山市由良川河川敷
第5戦 12月16日(日)京丹波町丹波自然運動公園 
第6戦 12月23日(日)生駒市くろんど池
第7戦 1月6日(日)北神戸田園スポーツ公園
第8戦 1月13日(日)野洲町希望が丘文化公園
第9戦 1月20日(日)堺市みなと堺グリーン広場   
第10戦 2月3日(日)京都市南区桂川緑地公園
さぬき 2月11日(月)善通寺市鉢伏ふれあい公園

C1(16周回)
1位 竹之内悠(チームユーラシア)           1h00'17"
2位 中井路雅(岩井商会レーシング)           -1 LAP
3位 伊澤優大(岩井商会レーシング)
4位 河賀雄大(TEAM PROTEK JAPAN)
5位 中西重智(CIERVO NARA PCT)          -2 LAPS
6位 大菅順弥(BeeClub DCRT)
7位 菅原成典(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)
8位 伊澤広大(Bee Club 138)
9位 松井正史(シマノドリンキング)
10位 熊崎祥太(R2 SPORTS CYCLING TEAM)

CJ(8周回)
1位 三好正純(大阪産大附属高校)            41'12"

CL1(8周回)
1位 西口悦子(Sakatani Racing)             44'33"
2位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト)        -1 LAP

CM1(9周回)
1位 石井宗徳(焼鳥山鳥R)                40'30"
2位 船岡洋(tacurino.net)                +1'12"
3位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本)          +1'21"
4位 大河内二郎(シルクロード)             +2'05"
5位 藤井修(きゅうべぇsports)              +2'43"

C2(9周回)
1位 木村吉秀(瀬田工業高校)              39'56"
2位 国田博之(チーム岡山)               +1'17"
3位 細渓拓男(Salata bianca kobe)            +1'27"
4位 木村是(Salata bianca kobe)             +1'37" 
5位 吉水統威(ワット会)                +1'58"

CM2(6周回)
1位 景山昭宏                      29'08"
2位 細川公志(Bee Club)                 +33"
3位 服部一宏(MT.HASE321)               +39"

CL2(5周回)
1位 三家丸裕子(masahikomifune.com)          31'23"
2位 白川未奈(R2 SPORTS CYCLING TEAM)        +52"
3位 鹿取裕子(エスキーナレーシング)          +1'28"

C3(6周回)
1位 中井唯晶(瀬田工業高校)              28'22"
2位 窪田博英(Rapha Cycle Club Osaka)         +33"
3位 下之園智広(Sakatani Racing)             +48"

シングルスピード(6周回)
1位 川村誠(京都大学サイクリング部)          28'32"
2位 森峰明(cyc29)                   +1'06"
3位 佐野光宏(ストラーダR)               +1'17"

text&photo:Kei Tsuji