トレックが2011年4月からはじめたカーボンフレームのリサイクルが、1年間で32トンのリサイクル実績を挙げた。詳しくは以下トレック・ジャパンよりのリリースで紹介する。

アメリカに本社を構えるトレック・バイシクル・コーポレーション(以下トレック)は、カーボンリサイクルプログラムを通じ、2011年4月からの1年間で、32トンものカーボンファイバーのリサイクルに成功した。
業界初となるトレックのカーボンリサイクルは、世界最高レベルのカーボンリサイクル技術を持つMaterials Innovation Technologies (MIT)とパートナーシップを結び、昨年4月に開始されたプログラムである。この1年間でアメリカ国内から本社工場に廃材として集められたすべてのカーボンファイバーが、南カルフォルニアにあるMITの施設にて、新たな強化熱可塑性プラスチックとして生まれ変わった。
リサイクルされたカーボンファイバーは、航空機、自動車、医療機器、レジャー製品などに再利用されている。

カーボンエンジニアであるジム・コールグローブ氏は次のようにコメントしている。
「業界初となるカーボンのリサイクルを開始し、この1年間の成果を非常に誇りに思っている。自転車業界においてカーボン素材はもはや当たり前の存在となった。だからこそ、カーボンフレームメーカーは製品のライフサイクル全体を考慮し、バイク開発や製造に従事することが必要だ。」

トレックは1992年に業界に先駆けてカーボンフレームの製造を開始して以来、常に世界最先端技術の開発を続けている。航空宇宙産業の技術を取り入れたOCLVカーボンは、ロードやマウンテンバイクのフレーム素材として、強度と軽量さを高次元で両立していることで知られている。
カーボンバイクのパイオニアであるトレックが、このカーボンリサイクルプログラムを通してカーボン製品の持続的なライフサイクルの確立に貢献しているのはもちろん、今後も事業活動の一環として、地球のために継続的に取り組んでいく。その他にも、リサイクル素材を使用したボントレガー製品のパッケージ、フレームと関連部品の工場を併設させることにより輸送で発生する排気ガスの削減、本社での風力の活用など、トレックはバイク作りを通じて常にエコやリサイクルを考え、地球環境にやさしいビジネスを目指している。