2011/03/27(日) - 11:58
2011年3月26日、セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)最終第5ステージが起伏に富んだ173.4kmコースで行なわれ、ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)が小集団スプリントを制覇。エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)が総合優勝に輝いた。
5日間に渡って開催されたセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリの最後を締めくくるのは、エミリア・ロマーニャ州のフィオラーノ・モデネーゼからサッスオーロまでの173.4km。この日は前半からアップダウンの連続で、後半はサッスオーロを起点とした周回コースが設定されている。
合計4周するサッスオーロの周回コースには、標高差310mのGPM(カテゴリー山岳)モンテジッビオが鎮座する。最大勾配が18%に達するこの登りを4回こなし、サッスオーロまで8.1km下ってゴールを迎える。
レース序盤、30km地点のモンテバッビオの登りでジュゼッペ・ムラーリア(イタリア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)が飛び出し、これにパオロ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)ら6名が合流する。
先頭7名は中盤90km地点で2分12秒のリード。しかし後半の周回コースに入るとタイム差は縮小し、3周目に入ってすぐ、ゴールまで38kmを残して吸収される。最終周回のモンテジッビオでは総合3位のステファノ・ピラッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)がアタックを仕掛けたが、頂上手前で吸収された。
30名に満たない状態で最後のモンテジッビオをクリアしたメイン集団は、ハイスピードでサッスオーロのゴールへ。ラスト1km地点でルーカ・アスカーニ(イタリア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)がアタックを仕掛けて飛び出したが、ゴールの数メートルで吸収。イタリアチャンピオンジャージのヴィスコンティがポーズを決めてゴールに飛び込んだ。
今シーズン2勝目を飾ったヴィスコンティは「運が味方してくれたと思う。ラスト500mの時点では、(ロングスパートで飛び出したアスカーニ)を捕らえることが不可能に思えた。彼が失速することを願いながら、スプリントで先行したんだ。結果を残せなかったミラノ〜サンレモでのストレスを、この勝利で吹き飛ばすことができた。これからアムステル・ゴールドレースに向けて4レースを走り、それからジロ・デ・イタリアに気持ちを切り替えるよ」と語る。ヴィスコンティは総合でも4位に入り、同時にポイント賞に輝いた。ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリとしてはこれが今シーズン9勝目。
そして総合優勝はセッラの手に。セッラはアップダウンコースが設定された第3ステージで後続を大きく引き離す独走勝利を飾ると、第4ステージの個人タイムトライアルで総合リードをキープ。初総合優勝に輝いた。ジロ・デ・イタリアでも総合上位に絡む走りを見せてくれるはずだ。
日本人として唯一レースに残っていた内間康平(ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)は途中リタイア。イタリアのカテゴリー1ステージレースの完走はならなかった。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはガゼッタ紙より。
セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2011第5ステージ結果
1位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)4h08'24"
2位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
3位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、FDJ)
4位 ルーカ・アスカーニ(イタリア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)
5位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)
6位 ブノワ・ヴォグルナール(フランス、FDJ)
7位 ルイスフェリペ・ラベルデヒメネス(コロンビア、コロンビア・エス・パシオン)
8位 パスクアーレ・ムート(イタリア、ミケ・グエルチョッティ)
9位 フランチェスコ・ベロッティ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
10位 ウェズリー・サルツバージャー(オーストラリア、FDJ)
DNF 内間康平(日本、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)
個人総合成績
1位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) 14h57'34"
2位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD) +30"
3位 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +32"
4位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)+38"
5位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD) +43"
6位 ローリー・スザーランド(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +56"
7位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、FDJ) +59"
8位 ステファン・シューマッハー(ドイツ、ミケ・グエルチョッティ) +1'05"
9位 アンヘル・ビシオソ(スペイン、アンドローニ・ジョカトリ) +1'08"
10位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +1'11"
ポイント賞
ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)
山岳賞
ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
新人賞
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)
チーム総合成績
コルナゴ・CSFイノックス
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
5日間に渡って開催されたセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリの最後を締めくくるのは、エミリア・ロマーニャ州のフィオラーノ・モデネーゼからサッスオーロまでの173.4km。この日は前半からアップダウンの連続で、後半はサッスオーロを起点とした周回コースが設定されている。
合計4周するサッスオーロの周回コースには、標高差310mのGPM(カテゴリー山岳)モンテジッビオが鎮座する。最大勾配が18%に達するこの登りを4回こなし、サッスオーロまで8.1km下ってゴールを迎える。
レース序盤、30km地点のモンテバッビオの登りでジュゼッペ・ムラーリア(イタリア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)が飛び出し、これにパオロ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)ら6名が合流する。
先頭7名は中盤90km地点で2分12秒のリード。しかし後半の周回コースに入るとタイム差は縮小し、3周目に入ってすぐ、ゴールまで38kmを残して吸収される。最終周回のモンテジッビオでは総合3位のステファノ・ピラッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)がアタックを仕掛けたが、頂上手前で吸収された。
30名に満たない状態で最後のモンテジッビオをクリアしたメイン集団は、ハイスピードでサッスオーロのゴールへ。ラスト1km地点でルーカ・アスカーニ(イタリア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)がアタックを仕掛けて飛び出したが、ゴールの数メートルで吸収。イタリアチャンピオンジャージのヴィスコンティがポーズを決めてゴールに飛び込んだ。
今シーズン2勝目を飾ったヴィスコンティは「運が味方してくれたと思う。ラスト500mの時点では、(ロングスパートで飛び出したアスカーニ)を捕らえることが不可能に思えた。彼が失速することを願いながら、スプリントで先行したんだ。結果を残せなかったミラノ〜サンレモでのストレスを、この勝利で吹き飛ばすことができた。これからアムステル・ゴールドレースに向けて4レースを走り、それからジロ・デ・イタリアに気持ちを切り替えるよ」と語る。ヴィスコンティは総合でも4位に入り、同時にポイント賞に輝いた。ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリとしてはこれが今シーズン9勝目。
そして総合優勝はセッラの手に。セッラはアップダウンコースが設定された第3ステージで後続を大きく引き離す独走勝利を飾ると、第4ステージの個人タイムトライアルで総合リードをキープ。初総合優勝に輝いた。ジロ・デ・イタリアでも総合上位に絡む走りを見せてくれるはずだ。
日本人として唯一レースに残っていた内間康平(ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)は途中リタイア。イタリアのカテゴリー1ステージレースの完走はならなかった。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはガゼッタ紙より。
セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2011第5ステージ結果
1位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)4h08'24"
2位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
3位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、FDJ)
4位 ルーカ・アスカーニ(イタリア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)
5位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)
6位 ブノワ・ヴォグルナール(フランス、FDJ)
7位 ルイスフェリペ・ラベルデヒメネス(コロンビア、コロンビア・エス・パシオン)
8位 パスクアーレ・ムート(イタリア、ミケ・グエルチョッティ)
9位 フランチェスコ・ベロッティ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
10位 ウェズリー・サルツバージャー(オーストラリア、FDJ)
DNF 内間康平(日本、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)
個人総合成績
1位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) 14h57'34"
2位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD) +30"
3位 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +32"
4位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)+38"
5位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD) +43"
6位 ローリー・スザーランド(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +56"
7位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、FDJ) +59"
8位 ステファン・シューマッハー(ドイツ、ミケ・グエルチョッティ) +1'05"
9位 アンヘル・ビシオソ(スペイン、アンドローニ・ジョカトリ) +1'08"
10位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +1'11"
ポイント賞
ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)
山岳賞
ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
新人賞
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)
チーム総合成績
コルナゴ・CSFイノックス
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla