2011/03/24(木) - 09:26
2011年3月23日、が5つのピレネー難関山岳を含む山岳コースでボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)が第3ステージで行なわれ、超級山岳パル峠を独走で駆け上がったアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)が勝利。同時にコンタドールは総合トップに立った。
レースはカタルーニャ地方から隣国アンドラへ。1級山岳クーベ峠、1級山岳トセス峠、1級山岳コメーリャ峠、そして超級山岳パル峠を含む183.9kmの険しい山岳コースが設定された。最後のパル峠は登坂距離8.2km・平均勾配6.5%という難関山岳であり、ここで総合成績の大勢が決まる。
レースは最初の1級山岳クーベ峠(登坂距離9.8km・平均勾配5.5%)で動き出す。まずナイロ・クインターナ(コロンビア、コロンビア・エス・パシオン)がアタックを仕掛け、ステフェン・クルイスウィック(オランダ、ラボバンク)が合流。クーベ峠の頂上通過後に更にジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)ら4名が加わり、6名の先頭グループが形成された。
47km地点で7分のリードを稼ぎ出した先頭6名は、標高1800mの1級山岳トセス峠(登坂距離24.4km・平均勾配4%)を5分先行したままクリア。しかしサクソバンク・サンガードによる集団コントロールが始まると、タイム差は縮小の一途をたどる。
ゴールまで22kmを残した1級山岳コメーリャ峠(登坂距離4.3km・平均勾配8%)で、タイム差は1分を切り、先頭ではクインターナが独走開始。一方、ハイスピードで登りを進むメイン集団からは、リーダージャージのガティス・スムクリス(ラトビア、HTC・ハイロード)やカルロス・サストレ(スペイン、ジェオックス・TMC)らが脱落した。
諦めずに逃げ続けたクインターナだったが、コメーリャ峠の頂上通過後、ゴールまで16kmを残して吸収される。50名ほどに縮小したメイン集団は、サクソバンク・サンガードとランプレ・ISDがハイスピードを維持したまま最後の超級山岳パル峠に突入した。
サクソバンク・サンガードのダニエル・ナバーロ(スペイン)やクリスアンケル・セレンセン(デンマーク)が牽引するメイン集団から、頂上まで5kmを残し、満を持してコンタドールがアタック。
すぐさまリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)が反応したが、コンタドールの勢いについていけずに脱落。コンタドールは最後までペースを弱めず、雪の残る標高1865mのパル峠を単独登頂した。
お得意の小銃発射ポーズを見せ、サクソバンク・サンガードの胸ロゴをアピールしてゴールしたコンタドール。「チームは0km地点からずっとレースをコントロールし、最後まで完璧に仕事をやり遂げた。ただただチームメイトに感謝だ。彼らの走りは傑出していた」と、サクソバンク・サンガードの走りを絶賛した。
「今日のような厳しい山岳で結果を出すことができて大変満足している。ゴールまで5kmを残した地点で、集団にはまだ50名ほどが残っていた。一番勾配がきついポイントを選んでアタックしたんだ。ライプハイマーが反応したので、もう一度アタック。ゴールまで独走することができた」。
コンタドールは3月上旬のブエルタ・ア・ムルシアでも頂上ゴールを制し、総合優勝に輝いている。この日リーダージャージに袖を通したコンタドールは、5月のジロ・デ・イタリアに出場する意向を示している。
23秒遅れのステージ2位に入ったのは、ジロ・デ・イタリアでコンタドールとマリアローザを競り合う可能性が高いミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)。一方、イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)は38秒遅れ、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)は50秒遅れに終わっている。
レース展開とレース公式サイト、選手コメントはサクソバンク・サンガード公式サイトより。
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2011第3ステージ
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード) 4h45'31"
2位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +23"
3位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)
4位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・サーヴェロ) +35"
5位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック)
6位 アレックス・カーニョアルディラ(コロンビア、コロンビア・エス・パシオン)
7位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +38"
8位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ)
9位 シャビエル・トンド(スペイン、モビスター)
10位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +50"
個人総合成績
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード) 13h05'55"
2位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック) +23"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
4位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・サーヴェロ) +35"
5位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ) +38"
7位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
8位 シャビエル・トンド(スペイン、モビスター)
9位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +50"
10位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +1'12"
山岳賞
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
チーム総合成績
レディオシャック
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, www.voltacatalunya.cat
レースはカタルーニャ地方から隣国アンドラへ。1級山岳クーベ峠、1級山岳トセス峠、1級山岳コメーリャ峠、そして超級山岳パル峠を含む183.9kmの険しい山岳コースが設定された。最後のパル峠は登坂距離8.2km・平均勾配6.5%という難関山岳であり、ここで総合成績の大勢が決まる。
レースは最初の1級山岳クーベ峠(登坂距離9.8km・平均勾配5.5%)で動き出す。まずナイロ・クインターナ(コロンビア、コロンビア・エス・パシオン)がアタックを仕掛け、ステフェン・クルイスウィック(オランダ、ラボバンク)が合流。クーベ峠の頂上通過後に更にジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)ら4名が加わり、6名の先頭グループが形成された。
47km地点で7分のリードを稼ぎ出した先頭6名は、標高1800mの1級山岳トセス峠(登坂距離24.4km・平均勾配4%)を5分先行したままクリア。しかしサクソバンク・サンガードによる集団コントロールが始まると、タイム差は縮小の一途をたどる。
ゴールまで22kmを残した1級山岳コメーリャ峠(登坂距離4.3km・平均勾配8%)で、タイム差は1分を切り、先頭ではクインターナが独走開始。一方、ハイスピードで登りを進むメイン集団からは、リーダージャージのガティス・スムクリス(ラトビア、HTC・ハイロード)やカルロス・サストレ(スペイン、ジェオックス・TMC)らが脱落した。
諦めずに逃げ続けたクインターナだったが、コメーリャ峠の頂上通過後、ゴールまで16kmを残して吸収される。50名ほどに縮小したメイン集団は、サクソバンク・サンガードとランプレ・ISDがハイスピードを維持したまま最後の超級山岳パル峠に突入した。
サクソバンク・サンガードのダニエル・ナバーロ(スペイン)やクリスアンケル・セレンセン(デンマーク)が牽引するメイン集団から、頂上まで5kmを残し、満を持してコンタドールがアタック。
すぐさまリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)が反応したが、コンタドールの勢いについていけずに脱落。コンタドールは最後までペースを弱めず、雪の残る標高1865mのパル峠を単独登頂した。
お得意の小銃発射ポーズを見せ、サクソバンク・サンガードの胸ロゴをアピールしてゴールしたコンタドール。「チームは0km地点からずっとレースをコントロールし、最後まで完璧に仕事をやり遂げた。ただただチームメイトに感謝だ。彼らの走りは傑出していた」と、サクソバンク・サンガードの走りを絶賛した。
「今日のような厳しい山岳で結果を出すことができて大変満足している。ゴールまで5kmを残した地点で、集団にはまだ50名ほどが残っていた。一番勾配がきついポイントを選んでアタックしたんだ。ライプハイマーが反応したので、もう一度アタック。ゴールまで独走することができた」。
コンタドールは3月上旬のブエルタ・ア・ムルシアでも頂上ゴールを制し、総合優勝に輝いている。この日リーダージャージに袖を通したコンタドールは、5月のジロ・デ・イタリアに出場する意向を示している。
23秒遅れのステージ2位に入ったのは、ジロ・デ・イタリアでコンタドールとマリアローザを競り合う可能性が高いミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)。一方、イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)は38秒遅れ、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)は50秒遅れに終わっている。
レース展開とレース公式サイト、選手コメントはサクソバンク・サンガード公式サイトより。
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2011第3ステージ
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード) 4h45'31"
2位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +23"
3位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)
4位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・サーヴェロ) +35"
5位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック)
6位 アレックス・カーニョアルディラ(コロンビア、コロンビア・エス・パシオン)
7位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +38"
8位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ)
9位 シャビエル・トンド(スペイン、モビスター)
10位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +50"
個人総合成績
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード) 13h05'55"
2位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック) +23"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
4位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・サーヴェロ) +35"
5位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ) +38"
7位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
8位 シャビエル・トンド(スペイン、モビスター)
9位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +50"
10位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +1'12"
山岳賞
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
チーム総合成績
レディオシャック
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, www.voltacatalunya.cat
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