2010/10/04(月) - 12:00
「最終コーナーはフレイレの後ろで抜けて、デーヴィスの後ろでスプリント。でもそこからの加速に付いていけなかった。最後は脚がもげるかと思いましたよ(笑)」。日本人史上初めてロード世界選手権トップ10フィニッシュを果たした新城幸也は、日本から駆けつけた10人近い報道陣に囲まれてそう語った。
大都会メルボルンをスタート
タイムトライアルや女子/U23ロードレースなど、ここまでの5レースはジーロングの市街地周回コースでのみ行なわれていた。正直「これでメルボルン大会は言い過ぎじゃないか?」と思った。でもエリート男子ロードレースのスタート地点がヴィクトリア州の州都メルボルンだったので良しとしよう。
カタカナをそのまま「メルボルン」と発音しても、全くオーストラリア人に理解してもらえない街、メルボルン。原音に忠実に言うと「メォゥベゥン」?人口380万人の大都市(オーストラリア第2位)で、中心部にはガラス張りの高層ビルが乱立している。
しばらく田舎町(ジーロング)に缶詰だったので、ポッカリと口を開けてビルを見上げ、完全に田舎者の表情でスタート地点に向かった。
ちなみに今週オーストラリアの話題を独占しているのが、連覇が懸かったエヴァンス・・・ではなく、オーストラリア最大のスポーツイベントとも言われるAFL(オーストラリアン・フットボール・リーグ)のグランドファイナルだ。開催地はメルボルン、いや、メォゥベゥン。
9月25日の決勝で史上3度目か何度目かの引き分けで再試合となり、10月2日の決勝で人気のコリンウッド・マグパイズが勝った。話題の面でロード世界選手権は太刀打ち出来ていない。
近年ヨーロッパに殴り込んで大きく成長したオーストラリアだが、まだ国内ではマイナースポーツであることを感じさせる。地元のジャーナリストは「まだメジャースポーツではないからな。まあでも人気は徐々に上がっている。マキュアンやロジャースのツールの活躍、そして昨年のエヴァンスの世界選優勝で勢いづいた」と語っていた。
スタート地点は、市内中心部のフェデレーション・スクエア。雰囲気の良いフリンダーズ・ストリート駅の目の前に位置し、幾何学模様のガラス張りの建物が並ぶ。
会場への出入りを管理している警備員が選手に関して全くの無知だったので、その7時間後に世界チャンピオンになるトル・フースホフト(ノルウェー)が通行パスを持ってないとして止められ(気合いの入ったコスプレサイクリストに見えた?)、観客の笑いを誘っていた。
前夜メルボルン宿泊だった日本チームの3名は、直接ホテルから自走で現着。出走サインを済ませ、スタート地点のチームカーで身支度を整える。リラックスした表情の別府史之と土井雪広。しかし新城幸也は「話しかけないでオーラ」をまとっている。ピリピリといった苛立った感じではなく、落ち着いて自分の世界に入っている感じ。午前10時、歓声に包まれてスタートした彼らを見送って、プレス用のバスで83km離れたジーロングに向かった。
ジーロング周回コースで見た三者三様の走り
土井雪広は前半のアタック合戦に加わったものの、決定的に逃げには乗れず。オレクサンドル・クワチュク(ウクライナ)ら4名は、最大23分のリードをもってジーロングの周回コースに突入した。あまりにも大きなタイム差が付いたので、メイン集団が周回に入る前に先頭4人が1周を終えてしまわないか心配した(ちなみに最終周回のラップタイムは22分)。
別府史之は常に集団前方で走る。土井雪広は集団中程。新城幸也は集団の最後尾に近い位置。
日本人選手の撮影を最優先したが、彼らが集団後方に埋もれてしまっては撮影が難しい。そんなこんなで新城幸也のベストショットを撮影出来ないまま、残り周回数が少なくなって行く。
ゴールまで5周回を残してイタリアチームが攻撃を仕掛けるとマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が脱落。アタックの末に形成されたジルベールやエヴァンス、ポッツァートらを含む精鋭集団に日本人選手は入ることが出来なかったが、スペイン勢が牽引するメイン集団の中にしっかりと3名の姿を見つけて一安心。落ち着いた表情を見て胸を撫で下ろす。詳しいレース展開はレースレポートに任せる。
そして向かえたラスト3周目の上り。ちょうど2つ目の「クイーンズパーク・ロード」の上りで撮影していると、ブエルタ覇者のニーバリがアタック。メイン集団からは土井雪広が遅れてしまう。
ニーバリらを含め、それまで逃げていた選手たちが吸収されると、今度はラスト2周目でベルギーのルークマンスとジルベールが目の前でアタック。しかしベルギー勢の攻撃は決まらない。追走に力を使ったカンチェラーラが脱落する中、新城幸也と別府史之は揃って集団に食らいついた。
決定的な動きが見られるであろう最終周回の上りでの撮影を諦め、ぎゅうぎゅう詰めのプレスカーのトランクに身をねじ込んでゴールに向かう。
相変わらずラジオ放送は賑やかにジルベールらのアタックを伝え、エヴァンスが“インクレディブル(信じられない)”な走りで追走していると叫ぶ。日本人選手の活躍を祈りながら、ゴールの撮影位置についた。
結局ジルベールらは吸収され、25名の精鋭集団がゴール前の最終ストレートに姿を現した。
この日は何故か視力(動体視力?)が冴えていた。300mmのレンズを通して写り込むファインダーの中に、300m先の新城幸也の姿を発見する。デンマークやセルビアのジャージと似ているが、ブイグカラーのオージーケーカブトを被り、蛍光イエローのフォークが目立つコルナゴを駆った小柄な選手は紛れもなくユキヤだ。
ラスト150mを切り、カクンと勾配が増したところでフースホフトがスプリント。ファンアフェルマートやブレシェルが対抗するのが見える。新城幸也もスプリント体勢に入っている。フランドルとオーストラリアの旗が共存する最終ストレートでのスプリントバトル。
フースホフトか新城幸也か、どちらにピントを合わせるか迷っていると、フースホフトが新城幸也の前に入ってくる。そしてそのままフースホフトが両手を挙げてゴールに飛び込んだ。いつも通りの、両手で大きく弧を描き、少し後ろにのけ反ったガッツポーズが決まった。さすがにプロ選手はガッツポーズ維持時間が長い(後ろに位置するフォトグラファーもいるので)。
そのフースホフトの後ろ、ブレシェルとデーヴィスの後ろに、少しふてくされた表情の新城幸也がいた。ゴール順はフースホフト、ブレシェル、デーヴィス、ポッツァート、ファンアフェルマート、フレイレ、コロブネフ、バザイエフ、そして新城幸也。
事前に日本人選手の歴代記録をくまなくチェックしていなくても、それが日本人史上最高成績であることは分かった。
ジーロングに輝いた3人の笑顔
ゴールラインを駆け抜けた新城幸也はVサインを見せ、そのまま表彰台の前でチームスタッフと抱き合う。「脚がもげそう」と言いながらやっとの思いでバイクを降り、スクリーンのリプレイに見入る。するとすぐに別府史之がやってきた。
健闘を讃え合う2人。自分のような常人には分からない世界がそこにある。新城幸也がジロ・デ・イタリアでステージ3位に入ったときにも感じたが、スタート前とゴール後では全く別の人物に見える。
「ラスト3周あたりで、アタックせずにスプリントで勝負したいとユキヤが言っていたので、2人で集団内のポジションをキープ。でも最終周回の1つ目の上りで集団から遅れてしまった。追い込み過ぎで、フラッと倒れそうになりましたよ(笑)本当に最高のチームでレースに挑めた」。別府史之の表情は明るい。
ラスト数周で集団から遅れ、13分53秒遅れの集団でゴールした土井雪広が「言葉も無いよ!」と言いながら2人の輪の中に入ってきた。「中切れを詰めれず脱落してしまったので不完全燃焼。もうちょっと走れると思っていた」。そう語りながらも、初めての世界選エリートを走り終えた顔には満足感が漂う。いや、新城幸也の結果への満足感か?
ゴール後の混乱の最中にJ-SPORTSから電話がかかってきたが、生電話インタビューが出来る雰囲気ではなかったのでパス(申し訳ない)。混乱が一段落し、チームのブースに戻った新城幸也にレースを振り返ってもらう。
「集団の前で走ったら位置取りがキツかったので、脚を使ってもいいから後ろで走ろうと。自分から動くことはせず、展開を見ながら後半の勝負に向けて走っていた。今日は誰にとっても厳しい展開だったので、日本チームのように集団を牽く必要がないチームにとってチャンスだった。こんな展開は好きですよ」
フレイレの後ろで最終コーナーを抜け、デーヴィスの後ろでスプリントしたという新城幸也。しかし「そこからの加速に付いていけなかった」。ピュアスプリンターの加速に対抗出来なかったことへの悔しさが残る。
来年のロード世界選手権コペンハーゲン大会のコースは平坦基調とされる。もちろんそこで更なるレベルアップを目指すが、コース的には自分向きではないと語る。「コース的にもド平坦よりも上りで集団が絞られる今日のようなコースのほうがチャンスがあると思っていた。平坦だと集団がまとまるので、人数が少ない日本チームに不利。UCIポイントを獲得して日本チームのメンバーが増えればいいんですけどね」。
「9位という結果は一つ成長した証拠。一気に表彰台や優勝まで上り詰めてしまうと世の中オカシクなってしまうんで、こうしてちょっとずつ段階を踏んで行かないと(笑)」
ユキヤにはすでにジロのステージ3位で充分驚かされた。彼の言動や姿を見ていると、驚くことが失礼に思えてくる。これからも勝利を目指して突き進むのみ。ここがゴールではない。ゴールはもっと先にある。そしてその道筋が、ユキヤを始め、今回出場した3人には見えている。
text&photo:Kei Tsuji in Geelong, Australia
大都会メルボルンをスタート
タイムトライアルや女子/U23ロードレースなど、ここまでの5レースはジーロングの市街地周回コースでのみ行なわれていた。正直「これでメルボルン大会は言い過ぎじゃないか?」と思った。でもエリート男子ロードレースのスタート地点がヴィクトリア州の州都メルボルンだったので良しとしよう。
カタカナをそのまま「メルボルン」と発音しても、全くオーストラリア人に理解してもらえない街、メルボルン。原音に忠実に言うと「メォゥベゥン」?人口380万人の大都市(オーストラリア第2位)で、中心部にはガラス張りの高層ビルが乱立している。
しばらく田舎町(ジーロング)に缶詰だったので、ポッカリと口を開けてビルを見上げ、完全に田舎者の表情でスタート地点に向かった。
ちなみに今週オーストラリアの話題を独占しているのが、連覇が懸かったエヴァンス・・・ではなく、オーストラリア最大のスポーツイベントとも言われるAFL(オーストラリアン・フットボール・リーグ)のグランドファイナルだ。開催地はメルボルン、いや、メォゥベゥン。
9月25日の決勝で史上3度目か何度目かの引き分けで再試合となり、10月2日の決勝で人気のコリンウッド・マグパイズが勝った。話題の面でロード世界選手権は太刀打ち出来ていない。
近年ヨーロッパに殴り込んで大きく成長したオーストラリアだが、まだ国内ではマイナースポーツであることを感じさせる。地元のジャーナリストは「まだメジャースポーツではないからな。まあでも人気は徐々に上がっている。マキュアンやロジャースのツールの活躍、そして昨年のエヴァンスの世界選優勝で勢いづいた」と語っていた。
スタート地点は、市内中心部のフェデレーション・スクエア。雰囲気の良いフリンダーズ・ストリート駅の目の前に位置し、幾何学模様のガラス張りの建物が並ぶ。
会場への出入りを管理している警備員が選手に関して全くの無知だったので、その7時間後に世界チャンピオンになるトル・フースホフト(ノルウェー)が通行パスを持ってないとして止められ(気合いの入ったコスプレサイクリストに見えた?)、観客の笑いを誘っていた。
前夜メルボルン宿泊だった日本チームの3名は、直接ホテルから自走で現着。出走サインを済ませ、スタート地点のチームカーで身支度を整える。リラックスした表情の別府史之と土井雪広。しかし新城幸也は「話しかけないでオーラ」をまとっている。ピリピリといった苛立った感じではなく、落ち着いて自分の世界に入っている感じ。午前10時、歓声に包まれてスタートした彼らを見送って、プレス用のバスで83km離れたジーロングに向かった。
ジーロング周回コースで見た三者三様の走り
土井雪広は前半のアタック合戦に加わったものの、決定的に逃げには乗れず。オレクサンドル・クワチュク(ウクライナ)ら4名は、最大23分のリードをもってジーロングの周回コースに突入した。あまりにも大きなタイム差が付いたので、メイン集団が周回に入る前に先頭4人が1周を終えてしまわないか心配した(ちなみに最終周回のラップタイムは22分)。
別府史之は常に集団前方で走る。土井雪広は集団中程。新城幸也は集団の最後尾に近い位置。
日本人選手の撮影を最優先したが、彼らが集団後方に埋もれてしまっては撮影が難しい。そんなこんなで新城幸也のベストショットを撮影出来ないまま、残り周回数が少なくなって行く。
ゴールまで5周回を残してイタリアチームが攻撃を仕掛けるとマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が脱落。アタックの末に形成されたジルベールやエヴァンス、ポッツァートらを含む精鋭集団に日本人選手は入ることが出来なかったが、スペイン勢が牽引するメイン集団の中にしっかりと3名の姿を見つけて一安心。落ち着いた表情を見て胸を撫で下ろす。詳しいレース展開はレースレポートに任せる。
そして向かえたラスト3周目の上り。ちょうど2つ目の「クイーンズパーク・ロード」の上りで撮影していると、ブエルタ覇者のニーバリがアタック。メイン集団からは土井雪広が遅れてしまう。
ニーバリらを含め、それまで逃げていた選手たちが吸収されると、今度はラスト2周目でベルギーのルークマンスとジルベールが目の前でアタック。しかしベルギー勢の攻撃は決まらない。追走に力を使ったカンチェラーラが脱落する中、新城幸也と別府史之は揃って集団に食らいついた。
決定的な動きが見られるであろう最終周回の上りでの撮影を諦め、ぎゅうぎゅう詰めのプレスカーのトランクに身をねじ込んでゴールに向かう。
相変わらずラジオ放送は賑やかにジルベールらのアタックを伝え、エヴァンスが“インクレディブル(信じられない)”な走りで追走していると叫ぶ。日本人選手の活躍を祈りながら、ゴールの撮影位置についた。
結局ジルベールらは吸収され、25名の精鋭集団がゴール前の最終ストレートに姿を現した。
この日は何故か視力(動体視力?)が冴えていた。300mmのレンズを通して写り込むファインダーの中に、300m先の新城幸也の姿を発見する。デンマークやセルビアのジャージと似ているが、ブイグカラーのオージーケーカブトを被り、蛍光イエローのフォークが目立つコルナゴを駆った小柄な選手は紛れもなくユキヤだ。
ラスト150mを切り、カクンと勾配が増したところでフースホフトがスプリント。ファンアフェルマートやブレシェルが対抗するのが見える。新城幸也もスプリント体勢に入っている。フランドルとオーストラリアの旗が共存する最終ストレートでのスプリントバトル。
フースホフトか新城幸也か、どちらにピントを合わせるか迷っていると、フースホフトが新城幸也の前に入ってくる。そしてそのままフースホフトが両手を挙げてゴールに飛び込んだ。いつも通りの、両手で大きく弧を描き、少し後ろにのけ反ったガッツポーズが決まった。さすがにプロ選手はガッツポーズ維持時間が長い(後ろに位置するフォトグラファーもいるので)。
そのフースホフトの後ろ、ブレシェルとデーヴィスの後ろに、少しふてくされた表情の新城幸也がいた。ゴール順はフースホフト、ブレシェル、デーヴィス、ポッツァート、ファンアフェルマート、フレイレ、コロブネフ、バザイエフ、そして新城幸也。
事前に日本人選手の歴代記録をくまなくチェックしていなくても、それが日本人史上最高成績であることは分かった。
ジーロングに輝いた3人の笑顔
ゴールラインを駆け抜けた新城幸也はVサインを見せ、そのまま表彰台の前でチームスタッフと抱き合う。「脚がもげそう」と言いながらやっとの思いでバイクを降り、スクリーンのリプレイに見入る。するとすぐに別府史之がやってきた。
健闘を讃え合う2人。自分のような常人には分からない世界がそこにある。新城幸也がジロ・デ・イタリアでステージ3位に入ったときにも感じたが、スタート前とゴール後では全く別の人物に見える。
「ラスト3周あたりで、アタックせずにスプリントで勝負したいとユキヤが言っていたので、2人で集団内のポジションをキープ。でも最終周回の1つ目の上りで集団から遅れてしまった。追い込み過ぎで、フラッと倒れそうになりましたよ(笑)本当に最高のチームでレースに挑めた」。別府史之の表情は明るい。
ラスト数周で集団から遅れ、13分53秒遅れの集団でゴールした土井雪広が「言葉も無いよ!」と言いながら2人の輪の中に入ってきた。「中切れを詰めれず脱落してしまったので不完全燃焼。もうちょっと走れると思っていた」。そう語りながらも、初めての世界選エリートを走り終えた顔には満足感が漂う。いや、新城幸也の結果への満足感か?
ゴール後の混乱の最中にJ-SPORTSから電話がかかってきたが、生電話インタビューが出来る雰囲気ではなかったのでパス(申し訳ない)。混乱が一段落し、チームのブースに戻った新城幸也にレースを振り返ってもらう。
「集団の前で走ったら位置取りがキツかったので、脚を使ってもいいから後ろで走ろうと。自分から動くことはせず、展開を見ながら後半の勝負に向けて走っていた。今日は誰にとっても厳しい展開だったので、日本チームのように集団を牽く必要がないチームにとってチャンスだった。こんな展開は好きですよ」
フレイレの後ろで最終コーナーを抜け、デーヴィスの後ろでスプリントしたという新城幸也。しかし「そこからの加速に付いていけなかった」。ピュアスプリンターの加速に対抗出来なかったことへの悔しさが残る。
来年のロード世界選手権コペンハーゲン大会のコースは平坦基調とされる。もちろんそこで更なるレベルアップを目指すが、コース的には自分向きではないと語る。「コース的にもド平坦よりも上りで集団が絞られる今日のようなコースのほうがチャンスがあると思っていた。平坦だと集団がまとまるので、人数が少ない日本チームに不利。UCIポイントを獲得して日本チームのメンバーが増えればいいんですけどね」。
「9位という結果は一つ成長した証拠。一気に表彰台や優勝まで上り詰めてしまうと世の中オカシクなってしまうんで、こうしてちょっとずつ段階を踏んで行かないと(笑)」
ユキヤにはすでにジロのステージ3位で充分驚かされた。彼の言動や姿を見ていると、驚くことが失礼に思えてくる。これからも勝利を目指して突き進むのみ。ここがゴールではない。ゴールはもっと先にある。そしてその道筋が、ユキヤを始め、今回出場した3人には見えている。
text&photo:Kei Tsuji in Geelong, Australia
フォトギャラリー
Amazon.co.jp